北岳


天候 | 3日ともに午前は快晴、夕方は雷雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
甲府から広河原までは2時間ほどのバス旅です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
大樺沢ルートは白根御池分岐〜二俣は通行止め |
その他周辺情報 | 芦安の温泉に寄る時間がなかったため、広河原山荘のシャワーを利用。800円也。 |
写真
感想
登山を始めて5年目の夏、2013年にようやく念願のテントを購入しました。
初めてのテント泊は北岳山荘でした。
当時のヤマレコを見返してみると、購入する際に、すでに最初の幕営地は北岳山荘と決めていたようです。
あまり記憶にないのですが、そういった昔の感情等も記録しておけるのがヤマレコの良いところですね。
さて、今回12年ぶりに北岳へテントを担いで登りました。
週末の深夜から早朝にかけての芦安駐車場の喧騒が本当に嫌いで、車中泊も苦手なので、初日は神奈川の自宅からのんびり鈍行列車で甲府に向かい、朝10時発の広河原行きバスに乗り換えます。
広河原に着いたのは正午ですが、この日は広河原山荘のテント場にテントを張って、ビールを飲んで寝るだけです。
数年前にリニューアルした広河原山荘で昼食を食べ、野呂川の河原に降りてぼんやり時間を過ごしました。そのまま河原で夕食を食べながら暗くなるまでビールを飲んでぼーっとします。
野呂川の吊り橋を下から見上げるのも初めての経験で、いずれにせよ若い頃には考えられないような贅沢な時間の使い方でした。
野呂川の水の流れが美しくて、いつまでも眺めていたいと思いました。
2日目、結露で少し重くなったテントを再びザックに収納して山に入って行きます。
20分ほどで白根御池分岐に到着しますが、事前の情報通り大樺沢下部の橋が設置されていないとのことで、ここから二俣へ直接向かうルートは通行止めでした。
2021年の9月に台風対策で橋が撤去されて以来ずっと通行止めのようなので、もうこのルートは復旧の見込みがないような気もしますが、来年以降はどうなるでしょうか。
黙々と樹林帯を登り、白根御池小屋を見送り、ようやく二俣に到着したのは登山開始から3時間経過してからでした。
大樺沢ルートと比べると、やはり時間がかかります。
眺望も得られず、風も吹かず、とにかく暑かった、、、
二俣からは、見上げればバットレス、振り返れば鳳凰山という素晴らしい景色を眺めながら歩くことが出来ます。
大樺沢上部を抜けて八本歯のコルに着くころにはすでにガスが上がっていました。
北岳山頂は翌日の朝に通過するので、この日は迷うことなくトラバース道から北岳山荘を目指します。
早くテントをおろしたい、という気持ちが強かったです。
早くビールを飲みたい、という気持ちはもっと強かったです。
とにかく暑くてバテ気味でした。
トラバース道の斜面は以前と変わらぬ見事なお花畑が広がっていました。
4羽のライチョウに出会うことも出来ました。
北岳山荘に到着後、テントを張ってビールを飲もうとしたら、豪雨に襲われました。
残念無念、、、
3日目の朝、テントの撤収に少し時間がかかりましたが、5時30分頃には北岳山荘を出発します。
前日の夕方にゲリラ豪雨に襲われたテントを、少し時間をかけて綺麗にしました。
下山した次の日は出勤なので、手入れが1週間先になってしまうのです、、、
そんなことを考えながら、北岳山頂に向けてグングン高度を上げます。
振り返ると、北岳山荘から中白根、間ノ岳から農鳥岳へと続く稜線がはっきりと見えます。
奥には、ようやく南アルプス南部の山々が姿を現します。
湿ったテントが重くて、時にはしんどい箇所を通過しながら、振り返って何度も自分に言い聞かせました。
『この景色を見るために、ここへ戻って来たのだ』と。
山頂直下の崩壊地をやり過ごして、無事に我が国第二の高峰に辿り着きました。
同行者と握手を交わした後に、周りの景色を静かに眺めていると、何だかほっとしました。
同行者は1年前から北岳に登ることを励みに、日々の仕事を乗り切ってきたようです。
大きな事故もなく、無事に登頂&下山できて良かったです。
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