剱岳 2022年 7月30~31日

過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
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写真
感想
永年の夢であった剱岳へ登った 剱岳は私にとっては槍ヶ岳と共に いや、其れ以上に特別の想いの山である。槍ヶ岳は1828年7月仏僧の播隆上人に依って初登頂されている 然し剱岳は明治40年7月、陸軍陸地測量部隊、柴崎芳太郎等の初登頂の筈が、山頂にあった錫杖頭及び鉄剣を発見した事に依り 其の夢は敗れたのだった 後の綿密な調査の結果、錫杖頭、鉄剣は実に奈良、平安時代のものであリ 当時の修験者が使って居たものと判明した 此の事は映画「剱岳 点の記」等に依っても有名なエピソードである 恐らく日本では最も早い山岳信仰登山であったであろう 剱岳に想いを惹かれる由縁は此処にあるのだ 穂高を始め北アルプスには名だたる山は数え切れない程在るが 剱岳及び槍ヶ岳は畏敬し崇拝する山として私にとっては別格の山なのです(錫杖しゃくじょうー修験者が使う杖、頭、かしらは杖上に付ける飾り)
前置きが長く為ってしまいました 経路タイムと写真を掲載していきたいと思います
静岡~馬場島5時間 馬場島~早月小屋6時間 早月小屋~剱岳4時間半 下り剱岳~早月小屋3時間 早月小屋~馬場島4時間半 馬場島~静岡5時間
馬場島、馬場島荘前公衆駐車場 真ん中の森から、登り始める
剱岳登頂で気付いた事がある 北アルプスの地図を見ると 白馬岳の北方に朝日岳と言う北アルプス北端の山がある 前々から、白馬の後方であり日本海側なのに どうして朝日なのだろう と、永らく不思議に思って居た 所が、山頂で日の出を迎えて見ると 何と朝日岳方面から登るではないか 正に(まさ)朝日そのものである 目から鱗(うろこ)とは此の事だ 然し此の事に気付いたのは 実を言うと下山してからなのです 静岡に着いてから、早速地図を拡げて見ると やはり剱岳から見て朝日岳は北東方向にある 此れでは、朝日岳からの御来光は、位置的に見て考えにくい 富士山の見える位置、五龍岳と唐松岳が重なり合う位置、其れから続く不帰の剣、白馬三山、其して朝日岳、然し確かに朝日岳から登ったのだ。
日本には古くから遥拝(ようはいー遠くから仰ぎ見て礼拝する)信仰登山があった 立山の大日岳も、剱岳の遥拝岳だったのです 立山には立山信仰と言うものが在るが 恐らくは剱岳、遥拝信仰ではないかと思われる 三山の雄山には、立派な祠が在ると言うが もしかして剱岳方向を向いて居ないだろうか いつか確認してみたいものである 考えて見れば当時、剱岳遥拝に甘んじるのは止むを得ない事だったであろう 早月尾根は2800m付近上からの岩稜地帯に阻まれるし、立山の別山尾根も途中の岩壁地帯に阻まれる 相当の達人で無ければ容易には剱岳登頂は、不可能であったろう。
又、もう一つ気付いた事がある 北アルプスには 後立山連峰と言う名称がある どうして立山の後ろなのだろう、と、疑問に思って居た 私達、関東、富士山域の側から見れば 立山の後ろ、は納得がいかない 然し、其の永い間の疑問がやっと解けた 剱岳立山信仰は、始めから富山側から開かれたのだ 立山は元は立つ山から来ている 室堂から見て立山三山は立って居る山だったろう 其して三山の上に立って見ると、更に向こうには五龍岳、鹿島槍から続く雄大な山脈が立って居たのだ と、言う訳で富山から始まる剱立山信仰登山の立場からは 後立山連峰の名称は当を得たものだったのです
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