蓑山 朝の秋風から巻き戻って蝉時雨


- GPS
- 03:31
- 距離
- 7.2km
- 登り
- 440m
- 下り
- 449m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2025年09月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
朝起きた時、少し寝足りない気がした。いつもより1時間ぐらい短い。いきなり目覚ましに起こされた感じ。でもそういうときもあろうと奮起して起きる。いつもなら支度しながら目が覚めるのだけれど、何となく目が重い。やはり運転中も眠くなってきた。これはいけないと思い、道の駅で仮眠する。30分のつもりが1時間強寝てしまった。やっぱり体が眠気を欲していたんだろう。
それなので、いつもより登山口に着くのが遅くなってしまった。まあ安全第一なので少しぐらいの遅れは何ともないのだ。窓を開けて走ると秋風が少し冷たい感じ。お日様が雲で遮られているせいだろうか。もうすぐ神無月、やはり季節は進んでいるのだろうか。
登山口について歩き出す。少し風が涼しい。冷たい感じではなくなったのはお日様が見え隠れしているからだろうか。麓の萬福寺辺りではヒガンバナがきれいに燃え上がっていた。この情熱的な花は、日本人の心をくすぐる。春の桜に対し秋の彼岸花といったところだろうか。なんだか今日はなかなかエンジンがかからない。歩き始めから体が重い感じがする。まあそんなときは焦らずゆっくりだ。よく知った道を登っていく。
まだ葉っぱがあるので、お日様は直接当たらないが、雲からお日様が出ると、森が一気に明るくなりキラキラする。こんな風景を独り占めしてしまうのは申し訳ない気もするが、他にいないのだから仕方ない。ありがたくそのキラキラを眺めていた。花はないかと思っていたけれど、夏から秋に咲く花は終わっていた。オクモミジハグマ、カシワバハグマなどは実になっていた。オオバギボウシの実も見かけた。ホトトギスの花は実になっているものがほとんどだったけれど、いくつか花に逢うことができた。
林道を横切る時に、以前トリカブトを見た記憶があったのだけれど、残念ながら花も葉っぱにも逢うことができなかった。半分を過ぎたあたりで、調子が出てきた。お日さまも出てきたようで、気温も上がる。何だか汗が顔を滴り落ちる。何だか夏の山歩のようになってきた。汗を拭い登っていく。そうすると頂上の美の山の自然公園の端っこに着く。まだここから少し登らないといけないが、ゆっくりと登っていく。蓑山は登っている途中で眺めのいいところに出ないが、頂上からは景色がいいのでそれを期待して登っていく。
春ならば、ヤマツツジがあちこちで咲くのだけれど、今はあまり花はいないみたいだ。それでも少しずつ登っていくと蓑山の山頂に着く。蓑山の山頂はアンテナがあったりとちょっと無粋なので、隣の展望台からの眺めに期待する。展望台からは下の秩父の街が一望できて気持ちがいい。武甲山や遠く両神山まで見える。眺めがいいのだけれど、直射日光が当たる。そうするとますます汗が出てくる。早朝の秋の感じではなく、まだまだ夏の感じだった。
汗を拭ながら、ご飯をいただく。スープを飲むためお湯を持ってきているが、今日は出番はないみたいだ。冷たい水を持ってくれば良かった。頂上付近まで車で来られるので、頂上には人がいる。大きな双眼鏡やフィールドスコープを持ってきている人もいた。鳥の名前を言っていたから、バードウォッチャーなのだろうか。何かいろいろ喋っているので、ちょっとそれを避けて奥に進んでみた。奥にも展望台があり、そこから秩父の街を見下ろした。平らなところには街があり、河岸段丘の上には田んぼがあった。どうやら長い間かけて出来上がったらしい。
その近くでヤマユリの葉っぱをを見つける。実はついていないかと思いみてみると、ちゃんとついていた。これがはぜて芽をだし、何年もかけてまたヤマユリの花が咲いてくれればなと思う。人がいないところまで降りる。何となく木陰で休みながらコーヒータイム。こののんびりとした感じが好きだ。今日はちょっと出遅れたが、途中で帰らなくて良かった。日差しに当たるとまだ夏のような感じだったけれど、木陰で吹く風は秋風だった。
このとき気付いたのだけれど、セミが鳴いていた。もうすぐ10月というこの日に蝉時雨に遭うとは思っていなかった。まだセミも夏だと思っているのだろうか。でも朝晩は寒かったろうからそんなに長くはないのかもしれない。たぶん今年最後の蝉時雨になるだろうと思いながらのんびりと過ごす。空は青くとてもきれいだ。遠くには積乱雲も見えるので暑いのだろう。でも頭の上の雲はもこもことした感じはない。
のんびりできたので下に降りる。降りるときにふたり1組の登山者に会った。下りはよく登ってくる人とすれ違うのだが、今回は、このふたり以外には会わなかった。下りはあっという間に降りてくる。以前花に逢ったところは覚えていたが、残念ながら花には逢わなかった。少し環境が変わりつつあるのだろうか。それとも、ただ単に花が咲かなくなっただけなのだろうか。いつまでも花が咲いていてくれると嬉しいのだが。
下りは早い。下に降る重力を利用して体を前に進める。麓まで降りてきたら、またヒガンバナに逢った。うちの方ではまだしていない感じがしたのだが、さすがにもうそろそろ咲いていたというわけだ。ゆっくり登山口に戻ると、何となく葉っぱの色が落ちてきている山々が目に入った。少しずつだけれど季節を感じることができた山歩だった。降りてきたら遠くで蝉時雨が聞こえる。この日秩父は33度を記録したみたいで、真夏日とをおりこして、猛暑日になろうとしていたようだ。季節外れの暑さに少しまいりながら、終わる夏を感じていた。
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