粟ヶ岳
コースタイム
美人の湯 14:20S
22'34
第二貯水池前 22'34
14'25
2合目 36'59
7'49
大栃平 44'49
15'42
4合目 1゜00'31
8'57
粟ヶ岳ヒュッテ 1゜09'28
(8合手前折返) 7'59
粟ヶ岳ヒュッテ 1゜17'28
8'18
4合目 1゜25'46
13'07
大栃平 1゜38'54
6'02
2合目 1゜44'56
13'07
第二貯水池前 1゜58'04
20'57
美人の湯 16:40G 2゜19'01
過去天気図(気象庁) | 2010年12月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
明日から、また雨が続く。12月に入り、快晴の一日は貴重だ。
ポカポカな本日。思い立って粟ヶ岳に出掛けた。クマの心配がないわけではなかったが、
日中であれば、いくらか安心できた。
現に中央登山道であれば、登山者もかなりいるとnetで調査済み。
美人の湯に駐車して、スタート。
加茂市のHPによれば、登山口に取り付く前のこの集落でクマの目撃、
捕獲情報が公開されていた。
クマに遭遇するイメージが頭から離れないまま登山口に向かって走った。
農道に畑作業をする方やウォーキングをする方がちらほらいた。
ここで生活する人にとっては、それほどナーバスにはなっていないと安心できた。
水源地を過ぎる頃には、登山者と思われる車も5,6台あった。
登山道に入る直前で一人、大栃平過ぎに一人、合わせて二人の登山者に会った。
入山直後に感じたことは、トレイルの様相が今まで経験した姿と全く違うということだ。
紅葉の時期を過ぎて、本格的な冬を迎える直前の今、粟ヶ岳に入山するのは初めて。
トレイルの起伏、形状に「はじめまして」のよそよそしい感慨すらある。
山は不思議だ。
どうして、こうも姿を変えるのか。
一時、あれほど馴染んだトレイルが、久しぶりの再来を温かく迎えてくれるかと思いきや、「ナニヲシニキタ」とでも言いたげだ。
そっくり衣裳換えして冬のステージに備えた姿を正直に、ありのままに見せてくれた。
こんな急登ばかりだったかと、訝しがりながら、そして喘ぎながら上を目指した。
粟ヶ岳ヒュッテのはるか手前から雪がチラチラ見え始め、あっという間に、真っ白な雪がトレイルを埋め尽くした。
落ち葉が覆って、枝やゴロ石をブラインドするトレイルに比べれば、10〜20cmほどの雪で覆われた雪の上を走るトレランの方が幾分安心だ。締まった雪だった。
家から眺めてばかりいた粟ヶ岳は3つのピークが白々していた。
守門に比べれば、まだまだ黒々した山容で、トレラン可能と踏んでいた。
ところが、実際は、ヒュッテ手前から走りづらい状況。もうトレランの季節ではなかった。
ヒュッテを過ぎて、北峰を目指すも、思いのほか強風。まぎれも無く冬の風だった。
雪で痩せたトレイルの両脇はスッと下の崖に向かっている。登山者は他に誰もいるはずもない。
あれほどあたたかだった日差しは、真上からいつのまにか傾斜し、オレンジ帯びている。
天空のスカイブルーがせめてもの救いと感じたが、「コッチコイ…」。
妙な罠に感じられて、足が進まなかった。8合目を手前にして折り返すことにした。
「これ以上、上に向かっても得るものは何一つない」
つまりは、リスクが加速度的に増していく一方であることが明確だった。
走り終わった今、結果論で言えば、ピークを踏めなくもないタイムスケジュールだったものの、的確な判断であったと100%納得する。
あそこで進んでいたら万が一のために持参したペツルを使うはめになった可能性は大きい。
山は寂しいところだ。
眺めれば、あれほど美しい稜線が、立ち入った途端に、冷たい姿に豹変する。
傾斜も厳しく、しかも雪で思うように走れず、ランニングのトレーニング効果としては正直低い。弥彦山塊に向かった方がいいトレーニングになったことは間違いない。
しかし、8合目折返しの不本意な粟ヶ岳を感じたからこそ、今年一年の充実したトレランシーズンを終えることができるような気がする。
クマの出没がとにかく頻繁に報道されてから、粟ヶ岳には近寄りもしなかった。
今でも、よく行ったなと思う。それにしても、クマさんに出会った…♪てことにならなくて良かった。
また来春、雪が溶ける頃を楽しみにしよう。
粟ヶ岳の写真を間近で撮ることができただけでも収穫だ。
粟ヶ岳ありがとう。
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