チェルヴィーニャ1（チーメ・ビアンケからチェルヴィーニャ）

2016年07月25日(月) [日帰り]

• GPS: 06:00
• 距離: 8.6km
• 登り: 270m
• 下り: 1,071m

コースタイム

日帰り

• 山行: 5:10
• 休憩: 0:50
• 合計: 6:00

11:00 チーメ・ビアンケ駅
13:00 13:30 ゴイェット湖
15:00 15:20 プラン・メゾン駅
17:00 チェルビーニャ村

GPSではなく、チェルビーニャの2万5千分の1の地図を参照しながら、手書きで入力したコースです。ルートはチーメ・ビアンケのロープェイ駅周辺の氷河湖を散策した後、最初はジープ道を辿って、ゴイェット湖に向かって下りて行きます。
途中、ゴイェット湖近くで35番ルート（カレルの道）に入り、途中から18番でプラン・メゾン（ロープウェイ途中駅）まで、プラン・メゾンからは15番（Tour del Cervino)でチェルビーニャ村まで行っています。

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）

チェルヴィーニャ村からロープェイでプラトー・ローザ（Testa Grigiaイタリア語ではテスタ・グリジァ）まで行き、展望台から眺めを楽しみ、その後、ロープウェイでチーメ・ビアンケまで下りて、チェルヴィーニャまでハイキングルート、ジープ道、35番、15番を歩く。

コース状況／危険箇所等

★この道の魅力
チェルヴィーニャといえばこの展望台といわれるプラトー・ローザ展望台で絶景を楽しんだ後、絶景を見ながら、花畑の中をチェルヴィーニャまだハイキングできる。
■道
35番ルートだけが難度がEEとなっており、たまに慎重に歩く個所があるレベルです。
歩いた道のなかで注意が必要だったのは、プラン・メゾンの手前の岩がある個所で、そこだけ、ストックをしまい、3点支持（ただし約5mくらい）筑波山の山頂直下レベル、でも高度感があるところなので私には少し怖かった（高いところが苦手？日本よりは簡単な道でも高度感があるところが多い）。あとはジープ道や普通の登山道です。
■道標
整備されているので迷いませんが、自分が何番のルートを歩くのかを事前に理解しておく。
■休憩所（トイレ、水場、軽食）
プラトー・ローザ、チーメ・ビアンケ、プラン・メゾンなどロープウェイの駅にはあります。途中にはありません。

写真

今日はブレウイル・チェルビーニャからロープウェイに乗って、マッターホルンのイタリア側を眺めに、テスタ・グリージャ（プラトー・ローザ）まで出かけます。

ロープウェイからの景色

この後、散策する予定のゴイェット湖が見えてきました。

雪渓も見えてきました。

こんな感じ、

これは上の方のチーメ・ビアンケ湖

だんだん湖は遠くなり

雪山に近づいて来ました。

スキーヤーと観光客への注意書きがあります。「ここは3500m以上です。隠れクレヴァスがあるので、必要な装備なしにガイドなしで行ってはいけません、etc.etc.」

最終ロープウェイの時間も記入してありますから、スキーヤーは時間までに戻らないといけません。

7月末だというのにスキーシーズン真っ盛り、ここまでくるロープウェイもスキーヤーとスノーボーダーが多い。

スキーを履いて出かけるみたいです。途中、スイス側から来た人たちはロープ、ヘルメット、ピッケル装備です。

スキーを履いていない私には無縁の世界です。ホテルで「展望台に行ってみる」と言ったら「絶対にテープの外に出ないこと」と言われました。注意書きを読まない人もいるだろうし親心です。

小さな博物館と展望台があるので、そこを見学します。

気温は13度

展望台から

展望台

国境警備隊　Testa Grigiaの表示

展望台から

展望台から

国境

スイス側のクラインマッターホルンが見える。

再び大型ロープェイに乗って、チーメ・ビアンケ駅まで下ります。

2834m、チーメ・ビアンケ駅から歩き始めます。

道標も整備されています。湖ではなく、実際のチーメ・ビアンケ（チーメは山頂とか頂上の意味）まで行けるんですね。

氷河湖の周りを巡ります。工事中みたいで道幅が広い。そのうち、プラトー・ローザの先にロープウェイを続けるのでしょうか。

こんな大きな岩がごろんとしていますが、氷河が運んで来たのでしょうか。

氷河湖の上をロープウェイが渡っていきます。

このあたりはこういった花が多いです。

タカツメクサに似ていますが、花びらがちょっと違うかな？

ゴイイェット湖のほうへ歩いて行きます。ところで、Goillet湖はイタリア語読みすれば、ゴイレット湖のはずですが、皆さん、フランス語風にゴイイェットと発音しています。フランスに近いから？それともヴァルドスターノと呼ばれるこの地方の方言？国境地帯は発音が難しいですね。

こんな幅広の道

渡渉なのか？

いや、道が水浸しなだけ。

プラン・メゾンまで35番を歩きます。難度はEE。

35番を追って行けば道迷いなし。

ゲンチアはどこにでも咲いています。

ゴイイエット湖です。

ウサギギク。

この小さな花も標高高めのところにはいつでも咲いています。

こんな風に道が広がっていても、ちゃんとペイントで指示があります。

勝手に金襴草と呼んでいましたが、ちょっと種類が違います。でも花の大きさは同じくらい。おそらく、「黄金のボタン」（ボタンはシャツのボタンのボタン）という名前。

ハクサンチドリみたい？

これは何かな？

こんなところを下って来ました。登りはちょっとしんどいのでしょうか。イタリア人夫婦の奥さんがご主人に「本当にここが登山道なの？！？（道が違っているんじゃないのというニュアンス）」旦那さんは「登山道っていうのは、こういんもんだよ」と言っていました。いずこも同じ…

チングルマに似ているけれど、葉がもっと肉厚な感じ。

べンケイソウ

ウサギギク

渡渉？水たまり？

悪魔の爪とも呼ばれる（Phyteuma orbiculare）キキョウ科らしい。

だいぶ下りて来ました

こんな道や

こんな道

最後、ちょっとだけ怖かったところ。後日、ロープウェイから撮影しました。なんでもないみたいに見えるんですけど…、その時の自分の状態にもよりますね。

ここからゴイェット湖を見下ろす。

あと少しでプラン・メゾンです。

登るとお花畑

プラン・メゾン駅です。

オキナグサ

オキナグサ

すみれ

プラン・メゾン到着。

ここから15番の道を歩きます。難度はE

15番

見上げるとお花畑

チェルヴィーニャ村がだいぶ近くなりました。

いつでも15番のペイントが、不安に思うよりも、ずっと早く表れるので、とても安心。

岩の間にもたくさんの花が咲き乱れる道。

このユリはクールマイヨールでも見かけました。

バニラの良い匂いのする植物。

一番下までくると、ヤナギラン。でもチェルヴィーニャは標高が高いので、まだ蕾が多い状態。

最後に、ホテル近くのプランター植えのエーデルワイス。

ホテル脇のスーパーにある温度計。この時点で14度。

装備

個人装備

長袖シャツ Tシャツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 靴 ザック 行動食 非常食 飲料 レジャーシート 地図（地形図） コンパス ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 日焼け止め 携帯 時計 サングラス タオル ストック カメラ（寒いところなので防寒具は必携）

感想

Collina2016

今日はプラトー・ローザ展望台3479m見物の後にチーメ・ビアンケ駅2814mまで下り、そこからチェルヴィーニャ村2012mまで下りました。標高差はわずか800m、下りオンリーのお手軽ハイキングですが、おそらくこのハイキング旅で初めて、少しだけ難度EEの登山道を利用しました。プラン・メゾン駅の手前少しだけ、5mほど「アレ？」という箇所がありました。スイスもフランスも霧など悪天候を除けば、道そのものが難しいところはこれまで1カ所もなかったからです。とはいっても筑波山の山頂レベルですが、このルートの最後の最後にあるので、かりに運動靴などで行けば、どうなんでしょう。でも、筑波山も観光の山ですから運動靴のハイカーはたくさんいますし、それよりも天候次第で濡れてすべりやすいとか、そちらのほうが問題です。
　それにしてもこの標高3000m付近から2000mあたりまで下りてくるハイキングルートはお花畑全開で、しかも地衣類から秋の花ヤナギランあたりまですべて見られるベストルートと言ってよいかなと思いました。スイスのゴルナーグラートからツェルマットもそうでしたが、高山植物好きにはたまらないハイキングルートです。