ニオベツ川野塚岳南西面直登沢-野塚岳
- GPS
- 10:38
- 距離
- 7.2km
- 登り
- 1,005m
- 下り
- 1,000m
コースタイム
天候 | 晴れときどき曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
ganさんのMLから
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★前夜祭
この時季の野塚岳はもう年中行事のようになっている。沢からだけで30回以上は登っている野塚岳だが、何度登ってもまた登りたくなるほどの興趣に富んだ登りが楽しめる。沢には癒し系と登り系の2種類があるが、登り系の代表みたいな沢だ。25日17時前に楽古山荘に着く。早々に始まった前夜祭はジンギスカンを囲みながら酒が進む。他のパーティーがやってきた。「59人の団体です」一瞬5人の間違いかと思ったらバス2台での到着だった。北海道ACという団体はもし既に2,30人泊まっていたらどうしたのだろう。このクラブとは数年前もここで会っている。21時になったら就寝にしていたが、30分早めて宴会を終えたが、私はもう十分過ぎるほど酔っていた。おとーちゃんは眠っていて誰かに髪をなぜられたという。また某○ワさんがおとーちゃんの膝枕を借りて眠ろうとし、隣のグループのオヤジにも突然近寄り膝枕を頼んで、怒られたらしい・・・。夜の主役は間違いなく○ワさんだったが、本人は全く覚えていないらしい・・・・。復路の車中で私とカトちゃんは笑い続けた。
★遊軍部隊
天気は上々だ。3時きっかりに起きて4時半に上二股Pで前夜遅く来た朋ちゃんと合流する。初対面の直ちゃんはいつもニコニコしていて癒し系といったら怒られるか。簡単な注意点を確認し、直ぐに懸垂下降で入渓する。数年振りのなかちゃんはおっかなびっくりだ。ほりちゃんも初めてで、下でザイルを張って滑落に備えるが、ひょいひょいとこなす。先頭をイワさんに頼み、最後尾をつぼさんが務める。私とカトちゃんは遊軍部隊で初心者のフォロー役に徹する。730で左上からすだれのような滝が合流する辺りから沢の面白さが始まる。780三俣を過ぎ920分岐までは順調だった。そうここまではだった。事故はその後に起きた。
★事故
920でしっかり休み、いよいよ核心の登りに入る。人数が多いのと初心者もいるのでちょっとしたところでも確保を心がける。15mの大滝を始め私がザイルを出した。イワさんに先に登ってもらい次の10m弱をイワさんとkennちゃんにザイルをもらう。順調にそれを皆越えて行く。ヨメさんは始めフリーで行ったが、危ないのでザイルを使ってもらう。1mほどの岩がありヨメさんはそこを左から直登しようとしたが、無理だった。「右に回り込んで」とカトちゃんが声を出す。ゴボーで乗り切ったと下にいた私とつぼさん、朋ちゃん、アウルさんは安心して見ていたが・・・。その直ぐ後でドドドーと音を立てて落ちてきた。途中までずってから1.5回転して、最後7m下の岩床にうつぶせになって落ちた。それは正直言えば想定外のことだった。フリーでならともかくザイルを使っていたからだ。しかも中級以上ならザイルを出すほどのところでもなかったが、あくまで安全を優先しての対策をした。上に居たイワさんの話だとまだ完全に安全とは言えない場所でヨメさんはザイルを離し、その瞬間に足を滑らせた。時間にして2秒もなかったと思う。中間で確保したカちゃんの横を落ち、下に居た4人はまともに落ちてくるヨメさんを何もできずに見ていた。私の大きな叫び声だけがもっと上にいた数人には聞こえていた。
★奇跡
私はヨメさんがもう一生分の運を使ってしまったと思っている。これを奇跡と言わずに何と表現したらいいのか。骨折はなかった。前歯を1本折り、手や膝に裂傷はあったが、内出血程度で済んだこと自体、今朝になってもまだ信じられない。滝の途中には角ばった岩もあった。ヘルメットもメガネも疵一つない。運を全て重ねたような滑落だったのだ。事故原因は緊張感の欠如と過去の経験からの安易な姿勢にあったのだと思う。リーダーとしての私の責任は自覚している。ヨメさんにはくれぐれも常に注意を怠らない沢登りという遊びへの緊張した姿勢を求めたい。落ちた瞬間、ヘリコプターを呼ばないと駄目だな、と思っていた。大怪我していたら担ぎ下ろしも上げるのも無理な場所だったからだ。
★3種類
なかちゃんの青ざめた顔が印象的だった。ヨメさんの軽傷で済んだことを皆素直に喜んだ。ヨメさんのザックを皆で分け、山頂に着いたのは11時前だった。快晴ではなかったが、トヨニ岳の雄姿ががいつものように迎えてくれた。つぼ山菜師匠がいつの間にかネギをゲットして贅沢なラーメンタイムだ。カレー味、キムチ味、普通の味噌の3種類のミソラーメンにあちこちから箸が伸び、鍋は空になる。小1時間休み、1220峰から南西尾根を下る。誰かが転ぶ度に「イッポン!有効!技あり!」のイワさんの大声が尾根筋に広がる。最後の護岸のコンクリートをイワさんを踏み台に私が上がり、全員を引き上げる。ジェットスターのような一日はこうして終わる。遅くなるからと温泉にも寄らず、札幌着は21時になっていた。玄関ドアには奇特な方からのタケノコがぶら下がっていた。有難うね。
★おまけ
ニオベツ川の面白さは納得済だ。今後も行く方は緊張感を持って遡行してほしい。でもいい沢だわ〜。
iwaさんのブログから
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あ〜落ちた! スターヨメさん
6月25日26日一泊二日で野塚沢登りへ。前日楽古山荘へ。
西の里P12時出発。途中買い物をして17時着。
ジンギスカンを囲みながら酒が進む。6時過ぎ他のパーティーがやってきた。
北海道AC「59人の団体です」バス2台での到着だった。
この団体弁当を食べ直ぐ寝るようだ
うるさいと言ってくるが、まだ7時30分だ。8時30分まで時間をもらい飲む。
時間が来たので寝る。記憶にないが私の膝枕事件があったようだ。
(おとーちゃんの[hyml:3184]忘れられぬ一夜@楽古山荘を読んでください)
ビールとワインと最後のどぶろくが効きました。
ほんとヤバイですわ、根室の西和田でも・・・まいった。
ganさんとカトちゃんは帰りの車でおとーちゃんの話で盛り上がったようです。
朝3時起きると酒がまだ少し残っていて、すっきりしないが飯を食べ、
4時30分上二股Pで前夜遅く来た朋ちゃんと合流する。
5時過ぎトンネルP。5時過ぎ入渓。
ganリーダーから私が先頭、つぼさん最後尾、
カトちゃんとganさんが真ん中でサポート。
C730ですだれ滝が出始めて、C780三俣、C920で二股で大休止。
ここから右俣へ怒涛の滝の連ちゃんです。
ganさん、私と危険個所はザイルを出し私が先行していく。
15mを超え3年前にA子さんが沢登りが嫌いなった10m滝が現れた。
左からバンドを中央部にシャワーを浴びながら登りザイルの段取りをしていると、
kennちゃんが登って来たので二人であげる準備をして
一司さん、かすみさん、直ちゃん、ほりちゃんに上がってもらい、
狭いのでさらに5m滝上の広い部分に上がってもらった。
次にスターヨメさんの顔が右岸のっぺりした岩から。
無理しないで中心寄りに入れば足場があるから、と言うと、進路を変え、
ゴボウで上がって来た。30cmぐらいの岩まで登りきり、ほほ笑みが。
そこでザイルを放す。私達との距離4m弱か、まだ放さない方が良いよ
と思った瞬間、あっ〜下に落ちてく。手だけが。高さ8mぐらいか、
ganさんの声『あ〜あ〜あ〜』と『ざーああああ』落ちて行く音がこだまする。
kennちぁんと顔を見合わせ、滝下を落ちなように見に行く。
うつぶせで動いていない、まいった、ついにヘリコプターだなとkennちゃんと話す。
下でganさん、カトちゃん、つぼさん、アウルさんが状況と怪我の具合を見ている。
10分くらいしてヨメさんが立ち上がり、顎から血を出して
上を見てOKサインを出している。おっ奇跡だ〜良かった。
ザイルを出し上がって来てもらい状態を見ると、
膝に擦り傷、顎擦れ歯折る、両手に擦り傷。
頭と骨は打っていない、メガネも壊れていない。
手と膝パットで落ちて行き、最後に顎打ったようだ
びっくりしたがほんと良かった、すこしずつヨメさんの顔から笑いが出てきて、
直ちゃん、ほりちゃん、おとーちゃん、朋ちゃん、SHOGOさん、一司さん、朋ちゃん、かすみさんの顔もこわばった顔から笑いが出て来た。
特に中ちゃんが一番びっくりしたようだ。
黒松内の時に滝壺に落ちたヨメさんを見てびっくりしたおとーちゃん
『大丈夫ですか』と言えたようだが今回は声も出なかったようだ。
昨年の9月はこの上で朋ちゃんが怪我はなく打ち身だったが滑落した。
そして今回ヨメさんだ。よく考えると落ちた二人の共通点は
HYML1位2位のおしゃべりだ!
おしゃべりは危ない『おしゃべりの法則』になる
朋ちゃんから『それだと次iwaさんだ』と訳わからない濡れ衣を
少しずつ高度をかせぎ、岩盤を登って尾根に上がる。
初めての人に頂上を最初に踏んでもらう。
ganスペシャルラーメンタイムだ。
カレー味、キムチ味、普通の味噌の3種類のミソラーメン
14人で一気にかっ込む。
全員で写真を取りC1220下降尾根へ。各自帰りの笹が滑るので事前に用意を。
たまげたのはSHOGOさんが黒いウイングチップのゴルフシューズを履いていた。
ピンも付いているし良いかも。
ヨメさんがまた沢シューズに付ける最新式チェーンを買ったようだが、
全然使い物にならならかった。最新のモノ色々買うが、いいものがあまりない。
笹の急斜面、前を行く癒し系直ちゃん早々1本、
続いてはげのおとーちゃんが技ありを続けて2本合わせて1本、
おしゃべりでうるさい朋ちゃんも隠れながら、有効を。
私の前のアウルさんは体がやわらかくブリッジのような姿勢で何とか立ち止まる。
凄すぎミナミランボウです。
かすみさんも転ばない、なんでだろう、なんでだろう。
全員で何回転んだろう、中ちゃんが疲れ果てて笑いも出ない。
沢に降り30分もすれば懸垂で降りたとこに着く。転ばないようにゆっくりゴールへ
最後は擁壁を枝に乗りganさんを上に。次私があがり、全員をザイルであげる。
皆で握手、終わり。
1泊2日でしたが何か内容が濃い沢オフミでした。これから沢シーズンです。
今回のヨメさんが落ちた事いい教訓になりました。
あの時点で放すなと怒鳴れば良かったと後悔してます。
気を引き締め、緊張感を持っていかねばならないと肝に銘じました。
ほんと大怪我しなくて良かった。
また沢に行こうねスターのヨメさん
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