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Yamareco

記録ID: 1530994
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ハイキング
奥秩父

小楢山/激しい雷雨のために下山ルートを変更

2018年07月18日(水) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
8.6km
登り
932m
下り
921m

コースタイム

出発6:50−左岸尾根取付き6:55−880m圏コブ7:05−1010m圏コブ7:30−1132m地点7:55−1174.9m三角点8:10〜8:45−林道横断9:00〜9:05−1360m圏(小倉尾根合流)9:30−1420m圏コブ(小倉山)9:45〜10:25−1460m圏コブ10:40−岩稜始まり10:45−岩壁巻き終わり11:15−小楢山頂上11:55〜13:00−小楢峠13:15−幕岩13:35〜13:45−大沢ノ頭13:55〜14:10−南東尾根分岐14:20−屏風岩(雨宿り)14:35〜14:55−上部林道15:30−林道15:35〜16:05−ゴール16:50
天候 晴れ時々曇り一時雷雨
過去天気図(気象庁) 2018年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
山梨市を通る国道140号線を北進し、窪平で県道206号線に入る。中牧入口から「オーチャード・ビレッジ・フフ」の案内に従って上って行く。フフの中に入り、小楢山の案内に従って進むと、害獣防止扉の手前に登山者用駐車場がある。3ヶ所に渡って10台以上は停められる。トイレも完備されている。
コース状況/
危険箇所等
小倉尾根は小楢山頂上から東の小倉山を通って金桜神社に伸びる尾根である。この1360m圏地点から清水窪左岸尾根が南南東に伸び、フフまで続いている。今回はフフを起点にして、清水窪左岸尾根、小倉尾根経由で小楢山に登った。
小楢山から大沢ノ頭まで縦走し、大沢ノ頭南東尾根を下る予定であった。しかし、激しい雷雨のために下山ルートを変更、父恋し路を下ってフフに戻った。
オーチャード・ビレッジ・フフへ着く手前で、小楢山(右)と大沢ノ頭(左)が良く見えた
2018年07月18日 06:05撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 6:05
オーチャード・ビレッジ・フフへ着く手前で、小楢山(右)と大沢ノ頭(左)が良く見えた
駐車場の直ぐ先には害獣防止柵が張り巡らされている。この扉を開け閉めして林道に入る
2018年07月18日 06:49撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 6:49
駐車場の直ぐ先には害獣防止柵が張り巡らされている。この扉を開け閉めして林道に入る
扉を抜けると柵沿いに踏跡があったので、これを2, 30m程辿ってから左岸尾根に取付く
2018年07月18日 06:50撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 6:50
扉を抜けると柵沿いに踏跡があったので、これを2, 30m程辿ってから左岸尾根に取付く
この左岸尾根に踏跡は無いが藪も無いのでどこでも歩ける。緩やかに登ると100m程で標高880m圏のコブに着く
2018年07月18日 07:06撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/18 7:06
この左岸尾根に踏跡は無いが藪も無いのでどこでも歩ける。緩やかに登ると100m程で標高880m圏のコブに着く
小さな露岩が点在する急斜面を登る。大きな露岩は直ぐ脇をすり抜けられる
2018年07月18日 07:29撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 7:29
小さな露岩が点在する急斜面を登る。大きな露岩は直ぐ脇をすり抜けられる
緩急を繰り返しながら登る。1132m地点はなだらかなコブ
2018年07月18日 07:55撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 7:55
緩急を繰り返しながら登る。1132m地点はなだらかなコブ
さらにひと上りすると、1174.9mの三角点が見つかった
2018年07月18日 08:44撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/18 8:44
さらにひと上りすると、1174.9mの三角点が見つかった
ここで初めて赤テープを見たが、この辺りは間伐作業中で、そのための標識らしい。切ったばかりの杉があちこちに置かれている
2018年07月18日 08:49撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 8:49
ここで初めて赤テープを見たが、この辺りは間伐作業中で、そのための標識らしい。切ったばかりの杉があちこちに置かれている
三角点から300m程先、標高1230m辺りで、林道塩平徳和線が尾根を寸断していた。復旧工事で小型ダンプが頻繁に往来していた
2018年07月18日 08:58撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 8:58
三角点から300m程先、標高1230m辺りで、林道塩平徳和線が尾根を寸断していた。復旧工事で小型ダンプが頻繁に往来していた
林道に降りると、寸断された左岸尾根の上部に乗る道が整備されていた
2018年07月18日 09:02撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 9:02
林道に降りると、寸断された左岸尾根の上部に乗る道が整備されていた
再び尾根の続きを登る。林道側面が土壁の部分を今後コンクリートで固めるらしく、この工事用ロープが上部に準備されていた
2018年07月18日 09:06撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 9:06
再び尾根の続きを登る。林道側面が土壁の部分を今後コンクリートで固めるらしく、この工事用ロープが上部に準備されていた
林道から上部には明瞭な踏跡が現れ、明るい落葉松林を突き上げていく
2018年07月18日 09:27撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 9:27
林道から上部には明瞭な踏跡が現れ、明るい落葉松林を突き上げていく
標高1360m圏地点で小倉尾根と合流した。初めて登山用らしい赤テープを見かけた
2018年07月18日 09:30撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 9:30
標高1360m圏地点で小倉尾根と合流した。初めて登山用らしい赤テープを見かけた
なだらかな小倉山に着いた。案内書には1421.7mの三角点がある、と書かれているが、地形図に載っていないし、現地にも無かった
2018年07月18日 09:46撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 9:46
なだらかな小倉山に着いた。案内書には1421.7mの三角点がある、と書かれているが、地形図に載っていないし、現地にも無かった
1460m圏コブで小倉尾根は西に向きを変える。明瞭な踏跡が続くがテープ類はほとんど無い
2018年07月18日 10:44撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/18 10:44
1460m圏コブで小倉尾根は西に向きを変える。明瞭な踏跡が続くがテープ類はほとんど無い
やがて尾根に岩塊が次々と現れるようになる。ここは簡単に直登できる
2018年07月18日 10:49撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 10:49
やがて尾根に岩塊が次々と現れるようになる。ここは簡単に直登できる
岩から大木が生えている様に見える。実は裏側の土の部分に根を張っていて、岩を抱え込む形となっていた
2018年07月18日 10:52撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 10:52
岩から大木が生えている様に見える。実は裏側の土の部分に根を張っていて、岩を抱え込む形となっていた
この岩塊には何本もの木が絡まっている。右側の木の根の階段を巻き気味に上れば簡単に通過できた
2018年07月18日 10:56撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 10:56
この岩塊には何本もの木が絡まっている。右側の木の根の階段を巻き気味に上れば簡単に通過できた
10m超えの岩壁が尾根を塞ぐ。この南側基部を巻くように左側に明瞭な踏跡が付いているので、これを辿る
2018年07月18日 11:03撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 11:03
10m超えの岩壁が尾根を塞ぐ。この南側基部を巻くように左側に明瞭な踏跡が付いているので、これを辿る
1つ目の岩壁を巻き終わらない内に岩稜に阻まれたので、その間の急斜面を木に掴まりながら強引に突き上げる
2018年07月18日 11:07撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 11:07
1つ目の岩壁を巻き終わらない内に岩稜に阻まれたので、その間の急斜面を木に掴まりながら強引に突き上げる
続けて2つ目の岩壁がそそり立っているので、その基部をトラバースする。写真は振り返った基部の様子
2018年07月18日 11:12撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 11:12
続けて2つ目の岩壁がそそり立っているので、その基部をトラバースする。写真は振り返った基部の様子
これで難所は終わった。明るい林の中に急登が続く
2018年07月18日 11:29撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 11:29
これで難所は終わった。明るい林の中に急登が続く
急に緩やかになると頂上部の一角の錫杖ヶ原に出た。平坦な草原だが木が多い
2018年07月18日 11:58撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 11:58
急に緩やかになると頂上部の一角の錫杖ヶ原に出た。平坦な草原だが木が多い
小楢山の頂上に着いた。山名板と山梨百名山の柱。その間に見える奥の山はこれから登る大沢ノ頭
2018年07月18日 13:02撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
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7/18 13:02
小楢山の頂上に着いた。山名板と山梨百名山の柱。その間に見える奥の山はこれから登る大沢ノ頭
麓の塩山市の市街地を望めるが霞んでいる。向こう側の南大菩薩の山波に雲がかかって来た
2018年07月18日 12:53撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 12:53
麓の塩山市の市街地を望めるが霞んでいる。向こう側の南大菩薩の山波に雲がかかって来た
頂上の一角に骨組みだけの東屋が立っている。悪天時に使えるのかしら
2018年07月18日 12:58撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 12:58
頂上の一角に骨組みだけの東屋が立っている。悪天時に使えるのかしら
良く踏まれた登山道を辿って大沢ノ頭へ向かう。小楢峠に着くと、道標には大沢山と表記されていた
2018年07月18日 13:14撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 13:14
良く踏まれた登山道を辿って大沢ノ頭へ向かう。小楢峠に着くと、道標には大沢山と表記されていた
主稜線を南下する。幕岩の西側を巻いていくと道標があり、その裏のルンゼに10m程の鎖が付いているので、ここを登る
2018年07月18日 13:37撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 13:37
主稜線を南下する。幕岩の西側を巻いていくと道標があり、その裏のルンゼに10m程の鎖が付いているので、ここを登る
鎖場を登り切り、ルンゼの上に乗っているチョックストンを渡り、左のスラブを登れば幕岩の上に出られる
2018年07月18日 13:39撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 13:39
鎖場を登り切り、ルンゼの上に乗っているチョックストンを渡り、左のスラブを登れば幕岩の上に出られる
幕岩の上は眺望が素晴らしい。先ほど登った小楢山が北北東に見える
2018年07月18日 13:41撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 13:41
幕岩の上は眺望が素晴らしい。先ほど登った小楢山が北北東に見える
小楢山頂上から南東に続く尾根を登って来たのだ。下の方に左岸尾根を寸断している林道も見える
2018年07月18日 13:41撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 13:41
小楢山頂上から南東に続く尾根を登って来たのだ。下の方に左岸尾根を寸断している林道も見える
北北西方向に金峰山や国師ヶ岳が見えるはずだが、生憎雲がかかっている
2018年07月18日 13:41撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 13:41
北北西方向に金峰山や国師ヶ岳が見えるはずだが、生憎雲がかかっている
鎖場の上まで戻り、さらに先に行ってみる。スラブの先は崖で降りられないので、鎖場を降りる
2018年07月18日 13:44撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 13:44
鎖場の上まで戻り、さらに先に行ってみる。スラブの先は崖で降りられないので、鎖場を降りる
幕岩の鎖場を降りてから登山道を10分程登ると大沢ノ頭の頂上に着いた。山名杭は大沢山頭となっている
2018年07月18日 13:55撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 13:55
幕岩の鎖場を降りてから登山道を10分程登ると大沢ノ頭の頂上に着いた。山名杭は大沢山頭となっている
遠くで鳴っていた雷がだんだん近づいてきた。予定通り南東尾根を降りるかどうか迷う。いずれにしろ途中までは父恋し路を辿る
2018年07月18日 14:07撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 14:07
遠くで鳴っていた雷がだんだん近づいてきた。予定通り南東尾根を降りるかどうか迷う。いずれにしろ途中までは父恋し路を辿る
急な登山道を下って行くと羅漢岩の下を通る
2018年07月18日 14:12撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 14:12
急な登山道を下って行くと羅漢岩の下を通る
下降予定の南東尾根の分岐点に着いた。道標が立ち、南東尾根に紛れ込まない様にロープまで張ってある
2018年07月18日 14:18撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 14:18
下降予定の南東尾根の分岐点に着いた。道標が立ち、南東尾根に紛れ込まない様にロープまで張ってある
道標の反対側の岩壁には大きな矢印で父恋し路を案内している。どちらを降りるか迷っていたら、雨がポツポツ降り出した。や〜めた。父恋し路を降りよう
2018年07月18日 14:18撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 14:18
道標の反対側の岩壁には大きな矢印で父恋し路を案内している。どちらを降りるか迷っていたら、雨がポツポツ降り出した。や〜めた。父恋し路を降りよう
分岐点から10分も降りない内に本降りになったので傘を差して下る。でも、こんな倒木の下をくぐる時は傘をすぼめなければならない
2018年07月18日 14:33撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 14:33
分岐点から10分も降りない内に本降りになったので傘を差して下る。でも、こんな倒木の下をくぐる時は傘をすぼめなければならない
10m程の高さの屏風岩。壁全体がオーバーハングしているので基部から1m程は雨に濡れない。真上で雷鳴が激しく、本降りとなったのでしばし雨宿り
2018年07月18日 14:49撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 14:49
10m程の高さの屏風岩。壁全体がオーバーハングしているので基部から1m程は雨に濡れない。真上で雷鳴が激しく、本降りとなったのでしばし雨宿り
20分程雨宿りしたが、一向に小降りにならない。雷は遠のいた様なので傘をさしたまま歩き出す。でも濡れた岩場は滑りやすいので慎重に下る
2018年07月18日 14:54撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 14:54
20分程雨宿りしたが、一向に小降りにならない。雷は遠のいた様なので傘をさしたまま歩き出す。でも濡れた岩場は滑りやすいので慎重に下る
沢沿いとなり、傘をさしたままロープが張ってある岩場を降りるのは厳しい
2018年07月18日 15:12撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 15:12
沢沿いとなり、傘をさしたままロープが張ってある岩場を降りるのは厳しい
1時間程で雨は止んだ。さらに10分程降りると林道に降り立った
2018年07月18日 15:27撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 15:27
1時間程で雨は止んだ。さらに10分程降りると林道に降り立った
この辺りは林道が複雑だ。案内図に従って、林道をショートカットする道に入る
2018年07月18日 15:30撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 15:30
この辺りは林道が複雑だ。案内図に従って、林道をショートカットする道に入る
ショートカットルートの案内標識は草藪に埋もれて分かりにくい
2018年07月18日 15:30撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 15:30
ショートカットルートの案内標識は草藪に埋もれて分かりにくい
母恋し路の林道の上に出た。ここらは舗装された林道だ
2018年07月18日 15:35撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 15:35
母恋し路の林道の上に出た。ここらは舗装された林道だ
その林道に降りた地点の道標。分かりにくい案内だ
2018年07月18日 15:36撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 15:36
その林道に降りた地点の道標。分かりにくい案内だ
林道は途中からダートに変わる。登る場合には要所に小楢山の案内があるので安心だろう
2018年07月18日 16:39撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 16:39
林道は途中からダートに変わる。登る場合には要所に小楢山の案内があるので安心だろう
今朝くぐった害獣防止扉まで降りて来た。あと数十mでゴール
2018年07月18日 16:45撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
7/18 16:45
今朝くぐった害獣防止扉まで降りて来た。あと数十mでゴール
撮影機器:

感想

小楢山には40数年前に家内と一緒に登ったことがある。焼山峠から往復という楽なルートだった。今回は一人なので、道を楽しめるルートを選ぼう。まさに「道楽」である。

小楢山頂上から東に向かって伸びる尾根は、途中、小倉山を通って麓の金桜神社に至る。これを小倉尾根と呼んでいる。また、大沢ノ頭から南東に伸びて豊原芸術村に至る尾根は大沢ノ頭南東尾根と呼ばれている。両者とも経験者向き、最上級者向きのバリエーションルートとして紹介されている。なかなか面白そうだが、両者の登り口が余りにも離れ過ぎている。
そこで、地形図を読んで、小倉尾根の1360m圏地点からオーチャード・ビレッジ・フフまで伸びている尾根が登れる、と判断した。これは、小楢峠から流れ落ちる清水窪の左岸に相当するので、ここでは清水窪左岸尾根と仮称しよう。
そこでまず、フフを起点にし、清水窪左岸尾根、小倉尾根を経由して小楢山に登る。小楢山から大沢ノ頭まで縦走した後、大沢ノ頭南東尾根を下れば、芸術村とフフは隣なので、周回ルートとすることができる。

清水窪左岸尾根は緩急が繰り返される長い尾根である。踏跡はほとんど無いが、藪も無いのでどこでも歩け、岩場も無いので気楽だった。道標はもちろんテープ類も皆無であるが、上りに使用したのでルート探索に緊張することは無かった。結果的にはむしろ凡庸な尾根と言える。

この清水窪左岸尾根を1360m圏地点まで登ると小倉尾根と合流する。小倉尾根は歩く人も結構いるようで、比較的明瞭な踏跡が続いていたが、テープ類は少なかった。
標高1480m付近から尾根上に露岩が連続する。これらの露岩をどう切り抜けるかルート選定に気を遣う。直登するか、右あるいは左を巻いた方が良いのか等々。特に10m超えの大きな岩壁をどう巻くかルート選びに腐心したが、これがなかなか楽しかった。

小楢山の頂上で淹れたてのコーヒーを飲みながらのんびり紫煙をくゆらせ、幕岩の上から眺望を楽しんだ。しかし、大沢ノ頭まで来ると、雷が気になって来た。先程までは東の遠くの方で鳴っていた雷が、だんだんと近づいてくる。これから南東尾根を下る予定だが、雷雨の中を下るのは厳しいだろうな。南東尾根は諦めて、一般ルートの父恋し路を下るべきか・・・
頂上で休んでいても落ち着かない。早々に腰をあげて降りだした。南東尾根を降りるにしても、途中までは父恋し路を辿ることになる。

頂上から10分も降りると南東尾根の分岐に着いた。予定通りに南東尾根を下るか、このまま父恋し路を降りた方が良いか。さあ、どうしよう。
南東尾根には岩稜があるらしい。ここで雷に出会ったら怖い。先ほどの幕岩の上のように、身を隠す場所も無い岩稜だったら最悪だ。雷が鳴っている中を通過することは無理だろう。

しばし迷っている内に、雨がポツポツ降り出した。雲行きを見ると、小雨では収まりそうもない。土砂降りの中、濡れた岩場を通過することは厳しいだろう。さらに、藪漕ぎもあるらしい。濡れた藪を漕ぐのは最悪だ。
や〜めた。南東尾根は諦めて、父恋し路を降りよう。

10分も経たない内に本降りとなって来たので傘を差す。次第に雨足は激しくなってきたが、風が無い林の中なので傘でも濡れないで済む。雷鳴も頻繁となり、直ぐ近くに落雷した気配が3度程あった。

下って行くと、たまたま壁全体がオーバーハングしている高さ10m程の屏風岩に着いた。基部から1m程は雨に濡れないので、ここで雨宿り。
休みながら、もし南東尾根に入り込んでいたら、この雷と豪雨では、さぞかし厳しい状況に追い込まれていただろうな、と胸を撫でおろす。

20分程雨宿りしたが、一向に止まない。でも、雨足は少し弱まって来たし、雷鳴も間隔が開いて来たので、傘をさして下山を再開した。

大沢ノ頭南東尾根は尾根筋が複雑に分岐しているので、ここを下る場合にはかなりルート探索に緊張するだろう。でもそれだけ遣り甲斐もあるはずで、楽しみにしていたのに・・・。残念である。
でも、悪天候では仕方ないですね。安全第一を心掛けています。

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