丹沢のチャンプ4000回登山同行記
snowman
negi-ono
- GPS
- 09:15
- 距離
- 15.7km
- 登り
- 1,535m
- 下り
- 1,535m
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| 天候 | 快晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2012年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
※丹沢・大山フリーパス使用 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
大倉バス停から山頂まで危険な箇所はありません。多少の泥濘ややせ尾根もありますが、慎重に歩けば問題ありません。下りは浮石と滑りやすい泥、岩などに注意が必要です。 |
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感想
まずはnegiさん、ご苦労様。サポート要員のつもりで同行しましたが、あまりお役に立てず申し訳ない。
それにしてもすごかった、チャンプの脚力は。「普段より軽め」(本人談)とは言うものの30�舛發硫戮鮹瓦�、一般登山者をヒョイヒョイ抜いていく速さは驚異的でした。空身での下りはもっとすごかった。ガレ場続きで浮石も多い大倉尾根を、街の舗道みたいにスタスタ。全然速くは見えないのに、同じスピードで付いていこうとすると、なぜかこちらは小走りになってしまうのが不思議でした。お陰で私もねぎさんも1回ずつ転倒。4000回の慣れとは言え、あの速さで安定した歩きができるのは足の使い方に何かコツがあるはず。言葉では伝えようのない技術かも知れませんが、盗みたいものです。
畠山さんの純朴で気取らない人柄も素敵でした。経路上の山小屋一軒一軒にあいさつをされ、小屋番の方々に歓待される姿を見て「丹沢に暮らす人々みんなに愛されているんだなあ」と実感しました。今まで通り過ぎるだけだった山小屋や茶屋に足を踏み入れ、経営者や従業員の方々と言葉を交わすことができたのも自分にとっては収穫でした。
ちなみに彼の本業はサラリーマンで、ボッカは「趣味」に過ぎません。一応、報酬は受け取っていますが、聞けばびっくりするほど小額です。マラソン好きが高じてボッカ駅伝出場となり、その延長線で本当の荷上げもするようになったとのことでした。勤めもこなしながら、重い荷を担いで多い日は1日4回も同じ道を往復するなんて、とても真似できないと思いました。
私のような俗物は、ややもすれば百名山のような「有名ブランド」に多くの足跡を残すことが自己目的化しがちです。しかし、彼のように一つの山にこだわり、そこで第一人者になるというのも山好きの一つの在り方だと思いました。体力的にはきつかったですが、いろいろな意味で勉強になりました。
なお、個人的な趣味で登山道脇に咲いていた花々の写真もいくつかアップしました。ケータイ写真で不鮮明ですが、こちらもいくばくかの収穫がありました。チャンプの偉業を讃える趣旨からは外れて申し訳ありませんが、最後の方にまとめたので、ご覧になっていただければ幸いです。
チャンプ・畠山さんはしゃべり続ける人だ。重さ約30キロものカップ麺9箱を背負いながら、登山者にどんどん声をかける。
「チャンプが来たよ」
「頑張ってるね」
「どこから来たの」
「何歳? 小学3年生?」
「お父さんとお母さんと一緒でいいね」
「今日はどこに泊まるの」
「桜がきれいだね」
「風が気持ちいいよね」
そして、「今日で4000回目なんだよ」と。
気さくに、何のてらいもなく、どんな急登でも急坂でも。
登山者の反応は二つ。チャンプを知らない人たちの驚き、戸惑い、「うっとおしい」といった眼差しを向ける人さえいた。ただし、こちらは圧倒的に少数だ。
大多数の方々は、笑顔で応ずる。遠くにチャンプの姿を見つけただけで、微笑をこぼし、足を止めて待ち受ける人も大勢いた。
そこにいるだけで、そこを歩くだけで、人々に笑顔をもたらす。そんな人はそういない。ましてやチャンプは芸能人でも、政治家でもない、無名の会社員なのだ。
人々はチャンプの何を見て、微笑むのだろうか。
登山という非日常の行為の中に現れる、4000回登山達成(それも重い荷物を背負って)という、これまた非日常の男。都会生活では得られない爽快な自然の世界に、突如として現れるスーパーマン。
そしてチャンプはいつもニコニコして、万歳Vサインという非暴力を象徴したようなポーズで、近寄ってくる。背中には、私には絶対担げない水やプロパンガスをくくりつけている笑顔の男--こんな出会いは、世界中どこに行ってもありえない。丹沢だけでしか見られない。これを楽しまずにおられようか、と私は思っている。
チャンプは、岩手県田野畑村の出身。東日本大震災で大きな被害を受けた。私の両親も東北の出身。寡黙で律儀、正直、朴訥、まじめ、頑固といった東北人の気質を、チャンプと一日一緒にいて感じることができた。「両親と同じにおいがする」というのが正直な感想だ。
この大記録は、東北人だからできたとは言わない。だが、東北出身の畠山さんだからできた、とは思う。
畠山さんに会うことも登山の楽しみの一つとして、丹沢に来る人もおられると思う。微笑みの人・畠山さんがお元気で歩み続けられるようにと願わずにいられない。
畠山さんの足はとてつもなく速い。「重い荷物を持っている人に負けないだろう」と思っていたのが大間違い。どんどん登山者を追い抜いて、私たちもついていくのが精一杯。下りも歩いているように見えるのだが、私たちは走っている有様。チャンプの歩き方で気づいたことを記す。
�‥个蠅皺爾蠅癲△劼兇�伸びていない。いつもくの字の状態で、ばねのクッションのように上下動している。ひざが伸びるのは平地を歩いているときだけ。「特に下りの(着地の)衝撃は強いからね。体重の三倍だよ」とのこと。衝撃を吸収しているということか。
��階段、岩場など段差のある個所を登る時の足さばきが独特。地面から離した足を引き上げる前に、ほんの少し後ろに引き戻している。勢いをつけているのだろうか。もちろん長年かかつて身につけたものを他人がまねることは難しい。
夜間や台風、大風の時も荷揚げをしているとのこと。転んだことはありますか、と聞くと、「あるよ〜。前につんのめって死にそうになったことがあるよ」「風にあおられて倒れたこともある」と話された。どうか気をつけて。
なお、このヤマレコは畠山さんの許可を得て作成しました。同行取材にも協力いただきました。ありがとうございます。
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snowmanさん、初めまして。mimizy206と申します。
２８日に登った時チャンプと山頂で話をしたら、
明日４０００回目！とおっしゃっていたので、
この記録が目に留まりました。
そして、同行取材？お疲れ様でした。
mimizy206さん、コメントありがとうございます。今回はnegiさんが取材して記事を書き、私は何もしていません。ただ、塔ノ岳に行けば必ずといっていいほど見かける畠山さんの4000回目に立ち会えて感無量です。次の目標は「まず２年ぐらいで4500回、４〜５年で5000回を目指したい」とのことでした。「もうトシだからね」と何度も繰り返されていましたが、丹沢好きの登山者みんなで応援しましょう！
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