鹿島槍のはずが爺ヶ岳


- GPS
- --:--
- 距離
- 9.4km
- 登り
- 1,395m
- 下り
- 1,401m
コースタイム
天候 | 曇りのち晴れ JPから上は強風 不安定な気候 気温:登山口10℃ 山頂2℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
扇沢の無料駐車場も満車... 扇沢有料駐車場は1日1000円(涙) |
コース状況/ 危険箇所等 |
#雪 柏原新道登ってすぐからちょろちょろ雪が出てくるが大したことはない。 JPへの冬期尾根ルートに入るとかなり残っている。 時期的に腐れているが先行者のトレースから外れなければ踏み抜くことは少ない。 すっぽし、はほとんどなかった。 しかしところどころ下が融けて空洞化している場所があるので慎重に。 南尾根上部は雪のない夏道ルートを山頂まで。 アイゼンとピッケルは迷ったが結局出さずじまい。 無雪部と融雪部が交互に出てくるので悩ましい。 見たところアイゼン装着率は1〜2割、ピッケル使用率は7〜8割ってところか。 個人的にはピッケルよりもポールの方が歩きやすいと思った。 山頂以外は凍結部なし。 #登山ポスト GW中は柏原新道登山口に登山相談所の出張テントが設置され ここで入山届けを記入した。 #温泉 お気に入りの葛温泉へ。 扇沢からは車で20分。 3軒ある温泉旅館のうちまだ未入浴のかじか荘へ。 ここは外来入浴受付が15時までと早いのでなかなか入れなかったのだがついに念願かなった。 800円。 野趣あふれる他の2軒、仙人閣、高瀬館とは違い こじんまりとはしているが趣きがあって品のいい湯屋で大変気にいりました。 外湯と内湯は源泉が異なり外湯は単純硫黄泉でぬるめで湯の花たっぷり、内湯は単純泉で熱くほぼ透明。 外湯の庭にはしゃくなげが咲いてました。 宿の敷地内の池にはピークは過ぎたけど水芭蕉の群生、川沿いには散りかけの八重桜。 雰囲気がすごくいいです。 受付で混んでますけどいいですか?と聞かれたが混んでるというほどではなくゆったり入れた。 宿の人もとても感じがいい。 後立山、立山帰りの多くの人がいく薬師の湯はたぶん芋洗いだろう。過去GW中に痛い目にあった。 |
写真
感想
そういうわけ(どういうわけかは前回のレコ参照)でGW最大のイベントだった爺ヶ岳-鹿島槍縦走/1泊2日、が消えた。
でも18時の通夜まで特にやることもないし、天気も午後はよさそう。
爺ヶ岳だけでも行くことにした。
朝姉宅を出るとき雲に覆われた後立山方面を苦い顔で眺めていると見送りの姉が
『昨日爺ヶ岳で中高年女性が遭難したってニュースで言ってたよ』って、言う。
気分がますます暗くなる。
6時前には柏原新道登山口脇の駐車場に着くが2カ所ともすでに満車(涙)
扇沢の無料駐車場に駆け込むが最後の1台分の空きスペースにタッチの差で停められてしまう。
泣く泣く扇沢の有料駐車場へ。去年の秋の連休のときと同じだ。
金も払って一番遠いところに停めなきゃならないなんて。あ”〜。
...冷池山荘予約のときの山荘のKさんとの会話を思い出す。
私『柏原新道から行きますけどGWだから駐車場はすぐいっぱいになっちゃいますよね』
Kさん『いやいや、秋はすごいけどGWなんてぜんぜん大丈夫。GWに北アで混むのは涸沢だけだよ』
私『そうなんですね〜、よかったです。あはは』
...Kさんはご自身の山の人気を過小評価しておられるようだ。
駐車場探しで時間をとり扇沢から15分歩かされ登山口についたらもう7時だった。
臨時登山相談所がここにも出ていてカードに記入して提出すると
係の人から昨日遭難した女性がまだ見つかってないので何か見つけたら連絡を、と言われる。
まだ見つかってなかったのか...なんとなく気分が重たいまま登山道に入る。
ヤマレコなどの情報通り冬期の尾根ルートは取り付きも分かりやすく樹林帯も多少薮っぽいが
人が多く入っていてトレースもばっちりだし赤テープもしっかりあって迷うことはなし。
雪は腐れ気味だったが踏み抜くところもあまりなく歩きやすい。
ほとんどの人は泊まり装備で大きなザック、日帰りの身軽な私はどんどん先行者をパスさせていただく。
朝どんよりしていた天気も徐々に回復しジャンクションピーク(JP)に着いたころにはそれなりの好天に。
しかしJPから先は標高をあげるに従い風が強まり夏道あたりからは時によろめくほどに。
雲の流れも速く空の状況は刻々と変わり気候が不安定なことは火を見るより明らか。
山頂に着くまではなんとかもってくれと祈りつつ急ぐ。
途中冷池から下りてきた若い山女(ガールという呼称が失礼にあたりそうな雰囲気だったので敬意をこめて)2人組から遭難情報を教えてもらう。
爺山頂から鹿島槍方面のルート脇で男性が遺体でみつかり救助ヘリは他の捜索に行っててとりあえず安置されていて人だかりができてますよ、とのこと。
男性? 女性では? また別の遭難があったのか?
目まぐるしく変わる雲と強風が不穏な空気をまとって心に重くのしかかる。
山頂に着くと鹿島槍、立山、剣はガスの中、後立山の一部のピークのみがなんとか見える程度。
景色と気候がよければそのまま中峰、北峰と縦走しようと思ってたが、やめやめ。
強風でゆっくり休憩もできないので写真だけとって下山します。
写真を撮っていると鹿島槍方面からきた方が冷乗越あたりを指して
あそこにご遺体が置かれてると聞きもしないのに教えてくれる。
そういう生々しい情報は聞きたくなかったな〜。
その方向に手を合わせる。
明日は我が身だ。
さっさと下りJP手前の風がない樹林帯で大休止。
いつのまにかまた好天になり針ノ木がやっと見えた。
針ノ木は父親が最後に登った山。
その2ヶ月後に亡くなっているので私にとっては特別な山なのです。
だからその姿を見ると嬉しい反面、感傷的にもなる。
JPからの雪道から樹林帯に入るルートを無視してそのまま行けるとこまでシリセードを楽しむ。
柏原新道に戻ると上とはうってかわって長閑なぽかぽか陽気の春の道。
むしろ暑い。気温20℃ぐらい。
新緑も萌え下界はすっかり春です。
今回は無事の下山をしみじみ感謝しました。
結局遭難したのは男性ではなくみなさんご存知のように60才代の女性の方1人でした。
どこで情報が間違ったのかわかりませんが、人づての情報はあてにならないものです。
この日は午後から積乱雲が発達、天候が急変し翌朝は麓も雷雨で
当初の計画通りだったらアーベントもモルゲンも見えないし
翌日は雷雨の中の停滞か下山を強いられたはず。
伯父さんが引き止めてくれたのかもしれない。
今回はいろんな意味で感傷的な山行でした。慰霊登山でもあったし。
山で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
kanosukeさん、こんにちは。
先ほどはコメントいただきありがとうございました。
南峰直下と、柏原新道登山口の扇沢寄りの駐車場付近でお会いしていたようです
次は、遭遇した事が分かるといいのですが。
お会いできたら、色々とお話がしたいです。
当日は、天候も不安定で、ガスと強風が凄かったですね。
時折見える、立山や後立の絶景は素晴らしかったですが
感想の中で書かれていた、女性2人組と鹿島槍方面からいらした青い服を着ていた方に、
私も同じ情報を貰い、少しヘコみました
またこのような事がないよう、願うばかりです。
>...Kさんはご自身の山の人気を過小評価しておられるようだ。
これは、全く同感です(笑)
良い所なので、天気の良い時に、また再訪したいですね!
同感です。
遭難騒ぎがあったり天候が不気味ではありましたが
景色は充分素晴らしかったですよね。
cirrusさんと同じような写真がいくつもあって
同じときに同じ場所にいたのが実感できるし、
レコもすごくよくわかります。
そうですね、天気のいいときに再訪して一気に鹿島槍、五竜までつなげたいですね!
まるで雲が生き物みたいで、綺麗ですね。
現場は強風で、それどころではなかったのでしょうが…
金峰山とい今回といい、雲がお好きなようで。
それにしても、山娘さんや山女さんには縁があるのに、山ガールには縁がないようですね。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
雲は...好きなこともありますが...
できればいらっしゃらないでいてくれるとありがたいです
強風といっても厳冬期に比べるとアウターで寒さは感じないので
滑落さえ気をつければそんなにキツいとは感じませんでした。
でもゆっくり停滞する気にはなりませんが
そうですね、山娘とは名ばかりの山おばばや若い女性でも私なんかより「山ヤ」ぽい山ゾネスばかりで山ガールには縁がないです
geraniumさんに山ガールと触れ合う極意を伝授していただきたいですね〜
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