お遍路第24〜36番札所 神峯寺 他
terra023m
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コースタイム
- 山行
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- 合計
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- 山行
- 8:51
- 休憩
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- 合計
- 8:51
- 山行
- 5:59
- 休憩
- 0:16
- 合計
- 6:15
09/15(土) 36.0km 4.2km/h
8:17 海部駅 → 16:46 ロッジおざき
09/16(日) 37.5km 3.7km/h
6:56 ロッジおざき → 10:28 24番_最御崎寺 → 15:20 25番_津照寺 → 14:17 26番_金剛頂寺 → 17:07 羽根新田BS ⇒ 奈半利たの道の駅・テント泊
09/17(月) 36.0km 3.8km/h
奈半利たの道の駅 ⇒ 7:33 羽根新田BS → 11:55 登山口 → 12:58 27番_神峯寺 → 16:48 安芸BH井長
09/18(火) 35.6km 3.8km/h
7:16 安芸BH井長 → 14:27 28番_大日寺 → 16:40 後免町駅 ⇒ はりまや橋BH白天光
09/19(水) 29.5km 3.2km/h
はりまや橋BH白天光 ⇒ 9:05 後免駅 → 9:42 29番_國分寺 → 11:45 30番_善楽寺 → 14:23 31番_竹林寺 → 16:19 32番_禅寺峰寺 → 18:02 海老庄旅館
09/20(木) 36.8km 3.4km/h
6:33 海老庄旅館 → 7:06 フェリー → 7:31 33番_雪蹊寺 → 8:55 34番_種間寺 → 12:19 35番_清瀧寺 → 17:12 宇佐町竜の公園・テント泊
09/21(金) 41.1km 3.6km/h
6:39 宇佐町竜の公園 → 7:12 36番_青龍寺 → 13:01 須崎遍路小屋 → 16:06 焼坂遍路道の峠 → 17:58 土佐久礼の旅館
09/22(土) 31.7km 3.2km/h
6:45 土佐久礼の旅館 → 8:49 七子峠 → 12:35 道の駅あぐり窪川 → 13:19 37番_岩本寺 → 16:41 佐賀温泉こぶしの里
09/23(日) 27.5km 4.4km/h
5:55 佐賀温泉こぶしの里 → 7:32 熊井のトンネル → 9:23 伊田のドライブイン → 12:13 土佐入野駅(高知駅に戻り高速バス)
| 天候 | 感想参照 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2012年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス タクシー
土佐入野 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
高知は遍路道の道標が少ない。 路地への分岐を見落とし、ついつい国道を歩いてしまった。 |
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感想
9/14(金)小雨
6，7月の高知は熱中症になるので止めた方がいいと、エンドレスで回っておられるお遍路さんに言われ、9月にまとめて回ることにした。
仕事を終え、夕刻に高速バスで三宮から徳島入り。
今回はファミリーサウナの仮眠室で一夜を過ごす。
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9/15(土)曇のち雨
歩行時間 8:16 距離 36.0km 時速 4.2km/h(休憩含む)
前回区切った海部まで始発電車で向かおうとすると、台風16号の余波で牟岐線の阿南から先が不通。
とりあえず阿南駅まで行って復旧を待つが、このままでは今日中に宿に着けないと判断し、タクシーの運ちゃんに交渉し、12000円で海部まで走ってもらうことにした。
途中で自転車や歩きのお遍路さんを追い越しながら、『この世界へ戻ってきた』と感じた。
宍喰から先、高知県に入ると何もないところだ。
室戸岬は平地がなく滝が海に流れ込む。人もいない。遍路小屋もない。お接待もない。自販機もない。標識もない。ただ淡々と歩く。飲料水を1リットル確保していたが途中で尽きた…
佐喜浜町に入り最初のスーパーで思わずビールをグビッ！といった。
今夜はロッジみさきに宿泊。夕食の新鮮な刺身がごちそうだ。
歩きお遍路の三人とお会いしたが、お一人は11番の藤井寺でご一緒した静岡の方だった。
皆同じように回っている。
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9/16(日)曇時々晴れのち雨
歩行時間 6:55 距離 37.5km 時速 3.7km/h
のべ三日目にして24番最御崎寺にたどり着く。久々で般若心経はシドロモドロ。
道中は宿でご一緒した方と、津照寺、金剛頂寺を抜きつ抜かれつですれ違う。
高知に入るとお遍路さんへ対するおもてなしの心が薄いと感じた。道案内ひとつにしても、徳島のようなきめ細かさがない。今回は心温まるエピソードもなく、淡々と歩くことになった。
お遍路は江戸中期に一般化したが、大病を患った平癒祈願や、村で食い詰めた者が故郷に帰れず死ぬまでお遍路をした歴史がある。四国の人々はこのようなお遍路さんも快く受け入れたが、土佐藩だけはお遍路を歓迎しなかった。その風土が今も息づいているように思えた。
今夜は海岸線にテントを貼る予定だったが波が荒く危険なので、バスに乗り奈半利の道の駅にテントを貼ることにした。
徳島にお住まいで今回4度目だという逆打ちしている70歳の爺ちゃんお遍路さんにお会いした。高知も西はダメだが、東に行けば人情があるよと教えてくれた。
道の駅で寝るとやはりうるさい。併せて若者が真夜中にたむろしてワイワイ騒ぐ。
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9/17(月)小雨時々晴れのち土砂降り
歩行時間 7:33 距離 36.0km 時速 3.8km/h
やっと眠りについた早朝四時半、隣でラジオがガンガン鳴り出した。「四時には目が覚めるんじゃ」という爺ちゃんお遍路さんは耳が遠いらしく、大音量でラジオを聞くため目覚めざる得なかった。
始発のバスで昨日の場所に戻り、小雨の中お遍路を続行。雨に濡れるので白衣を着ないで速乾性のTシャツで遍路を続ける。
爺ちゃんお遍路さんは雨なので今日は休むと言ってたが、途中ですれ違った。小雨だったので歩くことにしたらしい。
神峯寺は登山口のお土産屋さんで荷物を預かってもらうといいとアドバイスを受け、手荷物だけで登ったが、体が空に浮くように軽い。自宅では軽いと思えた8キロの荷物が、旅を重ねるとズッシリときていたようだ。
この後遍路道は海岸線を通るのだが、台風の余波で波が高く閉鎖されており、国道を延々と歩く。夕刻には土砂降りなり、国道歩きを前提に履いてきたジョギングシューズがずぶ濡れで、ふやけた足にマメができた。
菅笠なのでレインコートのフードをしていなかったら、フードに水がたまり、靴紐を結び直そうとして、しゃがんだ時、溜まった水を頭にザバッとかぶることになった。
一歩々々何が楽しくて歩いているのか？足が悲鳴を上げるが、歩かないことには目的地に着かない。高知は修業の場…だった。この一歩々々が修行なのだ。
今夜は西分の善根宿に泊まる予定だったが、手前の安芸のビジネスホテルに泊まることにした。
雨に濡れ携帯の充電器が死んでいた。スマートフォンに日程のExcelや地図など多くのデータを入れているのに…。高知は試練の連続だ。
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9/18(火)うらめしい快晴
歩行時間 7:16 距離 35.6km 時速 3.8km/h
今日は高知の旧友と会うので短い距離しか歩かない。ビジネスホテルをのんびり出て、海岸線の喫茶店でモーニングを食べた。台風一過で今朝はサイクルロードを歩くことができた。昨日と違って排気ガスの国道を通らずに済むし、松原と潮騒を聞きながら、清々しく歩くことができる。
昨日の台風のために防潮壁を閉じた箇所に出くわしたが、近所の人が飛び越えたらいいと教えてくれた。
旧友からメールが入った。立ち止まって返信していると、疲れてへたり込んでいる思いおっちゃんが「大丈夫か？」と声をかけてくれた。たまたま昨日泊まる予定だった西分の善根宿のご主人で、僅かな時間であったが、お遍路さんへの心使いに触れ、心が温まった。
時間に余裕があったので結局大日寺まで回ることにした。
今日はここで切り上げ、チンチン電車で御免からはりまや橋へ向かう。
はりまや橋の人ごみで、通りすがりに自転車の女学生が「はい」と何かを差し出した。納豆巻き寿司のお接待だった。「ありがとう」と受け取ると女学生はそのまま通り過ぎた。
ビジネスホテルに荷物を置いて、旧友と合流し居酒屋へ向かう。
高知自慢の鰹のたたきやコラーゲンたっぷりのウツボの唐揚げ等など、腹いっぱいごちそうになった。30年ぶりだが、お互い変わらないなぁと話し合う。成人してからの成長は仕事等のスキルアップで、人の心根は変わらないものだ。「わざわざ高知まで会いに来てくれてありがとう」と言う旧友を見て、私はいい友達を持ったとしみじみ感じた。
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9/19(水)曇り時々晴れ
歩行時間 9:05 距離 29.5km 時速 3.2km/h
高知駅からJRで御免に戻り、お遍路続行。
國分寺、善楽寺と進む。昼から恨めしい快晴で、昼食はアイスキャンディーとおはぎ。子供のように我がままなメニューだ。
足のマメが悪化し歩くたびに疼く。暑さもこたえる。五台山を越え竹林寺へ向かう頃は、足がかなり疲弊していた。
今夜は禅寺峰寺近くの二食付きの善根宿に泊まる予定だ。しかしGPS頼りで禅寺峰寺へ向かうとトンネルに出くわした。禅寺峰寺はこのトンネルの上だった。登山口まで戻りやっと禅寺峰寺へ着く。
ここでに善根宿のことを聞くと、数年前ご主人が入院し、そのまま閉鎖しているとの事。これまたアクシデントだ。
ここで精魂尽き果て、お寺の駐車場でテントを張って泊まることまで考えたが夕食がない。
しばらくへたり込んだあと、近くの民宿に電話すると宿がとれたので、金剛杖にすがり付きながら後4キロを歩いた。
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9/20(木)曇
歩行時間 6:33 距離 36.8km 時速 3.4km/h
雪蹊寺へは無料フェリーと橋を1キロ程歩くコースがある。弘法大師もここは渡し舟を使っただろうから、フェリーを選んだ。最終日の電車に間に合わうためには、今日は距離を稼がねばならない。しかし足のマメは2cm角程に成長し、回復するどころか悪化していった。靴を見ると乾かした際に、靴の中敷の片一方をなくしていた。
途中街を通ったので救急用品とスマートフォンの充電器と靴の中敷をゲットした。
雪蹊寺・種間寺まではいいが、清滝寺への山道が辛い。多くのお遍路さんはマイクロバスで駆け登っては、お参りが済んだらさっと帰る。私は行きも帰りも一歩々々の積み重ねだ。
足の痛みが限界に達し「ううぅ」と言って座り込む間隔が短くなる。塚地坂峠では石ころがごろごろし、ジョギングシューズ越しに、足のマメを直撃する。ジョギングシューズは選択ミスだった。
それでも歩く。歩く。歩く…
弘法大師は橋の下で寝ることが多かったため、お遍路は橋で杖を突いてはならない決まりがある。しかし宇佐町の1キロの橋では勘弁してもらい、金剛杖にすがり付きながら歩いた。
宇佐町竜の公園でテントを張ったが、蚊の襲撃と若者が真夜中にたむろしてワイワイ騒ぐので眠れなかった。
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9/21(金)晴れ
歩行時間 6:40 距離 41.1km 時速 3.6km/h
目が覚めると朝焼けだった。
ちょっと歩くと、三陽荘に日帰り温泉があったことを知った。惜しいことをした。
AM7:00に青龍寺へ着く。しかし次への遍路道の案内がなく、ウロウロする。結局奥の院への道が遍路道とわかった。
この一週間で夏から秋に変わった。朝は涼しく横浪スカイラインから望む海を眺めながらの旅となった。
須崎遍路小屋で休んでいると、登山姿のおばさんが入ってきて、おにぎりを食べ出した。聞くと一切お遍路姿ではないが、逆打ちしているお遍路さんだという。休暇が取れるとお遍路に来るが、終わるまで3年は掛かりそうだという。山登りが好きなようで、尾瀬で転倒して左手を骨折したが気ままな旅をやめる気はなく、ご主人も諦めているらしい。
午後になると国道歩きに変わり、また足の痛みが限界に達し「ううぅ」と言って座り込む間隔が短くなる。
いつしか「ごめんな、こんな辛い思いをさせて」と、自分の足に三人称で語りかけていた。「あんたは強い。やれる子や！」と、ついつい自分の足にヨイショしていた。
この所コンビニ弁当ばかりなので、須崎でまともな昼食を取りたくて、ショッピングセンターのレストランで定食を食った。
最後は焼坂遍路道の峠に差し掛かる。いい山道だが石がジョギングシューズ越しに、足のマメを直撃する。
土佐久礼まで何とか歩き通し予約なしで宿を尋ねた。無愛想な宿で私以外の客は一名だけのようだった。
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9/22(土)曇のち雨
歩行時間 6:45 距離 31.7km 時速 3.2km/h
大坂遍路道は涼し気な山道で数人の逆打ちお遍路さんとすれ違う。彼岸花が目に付く。
七子峠で山道は終わり田舎の舗装路を歩く。午後は国道歩きに変わり、また足が痛む。
道の駅を見つけ、一日十食限定のメガカツ丼を頼むと、ほぼ二人前の量だった。
二日越しで岩本寺に着く。36年前にユースホステルとして泊まったはずだが、記憶は風化していた。
最初の計画はここの通夜堂に泊まる予定だったが、明日の電車の時刻を考え、佐賀温泉まで頑張ることにした。
佐賀温泉こぶしの里では、今回初めてちゃんとした宿と夕食と温泉に癒された。
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9/23(日)曇のち晴れ
歩行時間 5:55 距離 27.5km 時速 4.4km/h
今回区切り打ちの最終日。足が不安なので15:17の電車に余裕を持たすため、6時に出発した。
九時まで雨の予報だったが、雨は上がっていた。
清々しい気候の田舎道を歩く。足のマメも宿に置いてあったコットンをクッションにし、かつ靴の中敷も二重にしたので、かなり調子がいい。
千と千尋に出てきそうなトンネルにも遭遇する。
やがて国道になったが、朝食はビスケットだったので、9時にモーニングの看板を見つけ軽食屋に入る。うどん・おにぎり・サラダ・コーヒーの組み合わせのモーニングだった。
遥か彼方に足摺岬が見える。今日は足の調子がいい。
15:00着の予定の土佐入野駅に、12:00に到着！特急が停まるのに無人駅だ。ビールが欲しくて店を探すがない。
一本早い特急まで一時間あるので、待合室に腰を下ろしたところで、普通電車がきた。
普通電車で窪川まで行ってそこでビールを飲んで、特急を待てばいいと思って、電車に飛び乗ったのが運の尽き。土佐入野駅にスマートフォンを置き忘れた…またまたアクシデント。
試練続き…っていうか、壊れた充電器や足のマメや閉鎖した善根宿など、天候以外のトラブルはみんな自分の不注意に起因している。しかしここまでなんとかリカバリーしてきた。
今回も一時間に一本の電車で引き返し、スマートフォンを回収した。ただし誰かが何度か暗証番号を入れた形跡があり、暗証番号にロックがかかっていた。セキュリティをかけていなければ、持ち去られていただろう。
このあと一時間待つ予定だった特急が来たのでこれで高知駅に戻り、妖怪が出そうな古びた銭湯で汗を流し、高速バスで帰路についた。
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terra023mさんこんばんは〜
四国遍路区切り打ち記録・大変参考にさせていただい
ています
私も四国遍路 歩き遍路（通し打ち）に定年後に行き
たいと今から地図を買い、皆さんの歩き遍路旅日記等
をみて参考になる事項を書き加えています
まず、足のマメや疲労対策が充分必要なことと皆さんの
記録をみて思い知らされています
これからも楽しみに拝見させていただきます
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