浅間山 2568m(前掛山 2524m)
コースタイム
天候 | 晴れ、曇り、霧 |
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過去天気図(気象庁) | 2007年10月の天気図 |
コース状況/ 危険箇所等 |
10/14(日)桑園――新千歳7:50――9:20羽田――東京――小諸・小諸ロイヤルホテル(泊) 10/15(月)小諸ロイヤルホテル5:50――6:15浅間山荘(登山口)6:20――8:25火山館8:40――9:35賽の河原9:40――10:30稜線ーー10:50前掛山11:00――11:55賽の河原――13:15火山館13:30――14:35浅間山荘(登山口)14:45――15:40小諸ロイヤルホテル(泊) 10/16(火)小諸ロイヤルホテル7:15――小諸7:27――9:00松本9:30――10:30美ヶ原14:30――15:30松本・ビジネスホテル大手(泊) 10/17(水)ビジネスホテル大手――松本――15:00(頃)新宿――田端――尾久――田端―― 羽田20:20――21:50新千歳――桑園 |
写真
感想
10/15(月)
昨夜は7時から寝て12時に目が覚め、最終準備をしてまた寝たので今朝の目覚めはすっきりである。
5:50ホテルを出てタクシー営業所へ。
タクシーはまだ明けきらない坂の街を突っ切って、登って行く。道は広く立派だ。
街をはずれ、林の中に入っても道は広く、カーブも少ない。
途中高峰高原への道と別れ浅間山荘を目指す。砂利道となったが広くてよく整備されている。
間もなく浅間山荘に着いた。料金は4200円。
S47の浅間山荘事件の場所は軽井沢側にある河合楽器の保養所・あさま山荘で、全く別である。
浅間山荘のすぐ横に鳥居が建っていて登山口である。
立派な風格のある看板が建っている。火山活動度を知らせる看板もある。「ただいまのレベルは1;静穏な火山活動(噴火可能性低い)」と。
携帯による登山者登録システムの看板もある。僕は携帯を持っていないので利用できないが、今後このシステムは他の山でも採用されるだろう。
受付の小屋があったが誰もいない。届けを出して出発。
暫くは平坦な林道が続く。年季の入った橋を渡る。川は橙色に染まっていて硫黄の臭いがしている。
暫く行くと一の鳥居である。二手に分かれるが二の鳥居付近で合流するようだ。
道が細く急になる。若者が2人っ追い着いてきた。Jバンドまで行って、引き返して前掛山まで行くという。
先に行ってもらう。右手に小さな滝が現れた。不動滝である。
二の鳥居に着いた。若者のペアはここで一息入れていたようだ。傾斜が緩み、高原台地といった感じ。
今の時季としては珍しくホタルブクロが咲いていた。
「浅間山開闢祖中開霊神」という石碑が建っていた。ここも信仰の山なのだ。
「カモシカ平」という看板があり、平坦な草原で木は疎らである。
「有毒火山ガス噴出」の看板が建っている。川の斜面が硫黄で黄色くなっていた。鉄分だろうか赤褐色の部分もある。硫黄の臭いが前述の橋の所より強い。
火山館に着いた。鳥居があって祠もある。ベンチで小休止して水分とエネルギーを補給する。
展示もやっているようだが、帰りに寄ることにして先を急ぐ。横のドアが半開きになっていたので覗いてみた。靴が乱雑に脱ぎ捨ててあり野菜などが置いてある。2階の窓から声がして「表に回ってください」。ここは裏口だったのだ。
また草原状の所に針葉樹が疎らに生えている。
分岐点の看板が建っている。左矢印でJバンドとある。高峰高原のほうへ通じる道だ。
森林限界を抜けて見晴らしが良くなった。左手に第1(1番外側)外輪山、そして第2外輪山との間に広がる原っぱである賽の河原が見える。浅間山は3重式火山で外輪山が3重になっている。
右手はドデカイ丸坊主の山で山頂はガスがかかっている。第2外輪山である。
道はこの第2外輪山の外側に斜め上へ続いている。
球面状だから先の先は見えない。登っても登っても尾根は見えない。一昨年常念へ行く途中、大天井の斜面を登ったときのことを思い出した。
右後方に、まだ遠いが入道雲が見える。あれが来たら危険だ。急ごう。
ソロの年配の男性が降りて来た。髭をたくわえているが穏やかで親しみがある。「早いですね」「登山口5時半でした」「上はどうですか」「天気いいですよ。先週も来たけど、その時は雨で引き返しました」
左手に蓼科山が見え、山頂部を雲が流れている。
幸い雷雲はそれて行ったようだ。急ぐことはない。
やっと第2外輪山の肩に出た。正面が浅間山本峰だが立ち入り禁止。前掛山へは稜線を右へ行く。
第2外輪山は湾曲していて内側は崖になっている。遥か遠く外輪山の1番高い所が前掛山である。
緩い下り斜面となり、大小の噴石が積もっている。太いパイプを短くぶつ切りにしたようなものが2つ並んでいる。避難用のシェルターだ。近くなってよく見ると何回も被弾したらしく、処々凹み傷つきさびてボロボロである。
緩やかに上ってはっきりした稜線となる。
ガスが濃く風が冷たい。左手に浅間山本峰がガスで見え隠れする。こう言っては済まない気もするが、あまり変哲のない丸坊主である。
山頂近くでブルが道をつける作業をしているようだ。後で火山館の人に訊いたところでは観測用のカメラを運び上げているとのことだった。
前掛山山頂に着いた。ここも何の変哲もない。山頂を表す木柱は倒れ、「浅間山」と書かれた木札もはずれている。山頂から少し進んだ所にロープが張ってあり立ち入り禁止の看板がある。その先は切れ落ちている。活動中の火口である。噴き上げた水蒸気と気象によるガスで下がどうなっているのか見ることは出来ない。
ソロの高年男性が登って来た。ガスは霧雨状になり風も冷たい。早々に下山とする。
シェルターの所までに男2人、女2人、男女6人のグループ、3人のグループに会った。
シェルターの所に中年男性が2人いた。「前掛山はこの前行ったので、今日は浅間山に行く」と。「?・・・」
後でタクシーの運ちゃんに聞いたところでは、監視員も「行くなら自己責任でどうぞ」ということらしい。
分岐点から少し降った所で4人のグループが登って来た。最後尾の人はかなり疲れた様子だったが「もうすぐですよ」というとお礼を言って、みんなにおくれじと登って行った。
賽の河原までの中間ぐらいまで来ると晴れてきた。ガスは山頂部だけだったようだ。
登るときは気がつかなかったが、紅葉が盛りとまではいかないが結構綺麗である。気持ちの余裕のためだろうか、登っている間にこんなに色付くとは考え難い。
火山館に立ち寄ってみた。写真や書籍が展示されていた。主は中年の無愛想な男性だった。「これは市がやっているのですか」「そうです」「あなたは市の職員ですか」「そうです。特別職ですが・・・」
火山関係の専門家で観測をしたり、登山者の監視をしているのだろう。
6人のグループが降りて来て、ベンチで賑やかだ。
今回は膝が痛くなることもなく無事登山口に着いた。
総時間8h15m、ガイドブックでは7h40だから途中の休憩時間を差し引くとほぼ標準である。標高差も1000m強であり、まだ自信を持ってよさそうだ。
タクシー会社に電話するため浅間山荘に寄る。女将が出て「電話ならして上げますよ」と。携帯しかないのだろう。最近はこんな所も固定電話のない所が多いのだ。
山荘の前には道路を挟んで広い駐車場がある。特に見るべきものもないので、クールダウンをかねてぶらぶら歩くことにする。
道路の右側斜面の上にコテージがある。左下平坦な林の中にもコテージや別の建物が木の間から見える。
道は砂利道だが広くてよく整備されていて歩き易い。緩い下り坂だからクールダウンには最適である。
15分ぐらい歩いた所で見覚えのあるタクシーがやって来た。
途中運ちゃんは、両方登ったが車坂峠の方が楽だ、というような話をした。確かに車坂峠の標高は2000弱、浅間山荘は1408だから300ぐらいのアップダウンを足しても車坂峠の方が楽である。バスも高峰高原15:52だから、結果的には間に合ったろう。
ホテルには30分かからずに着いた。料金は3880円だった。
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