山のふるさと村ガイドウォーク・鞘口峠+都民の森ハイク
- GPS
- 06:09
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 949m
- 下り
- 484m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
奥多摩湖周辺の紅葉はすでにかなり標高が下がっている。おそらく奥多摩湖の標高500mくらいからせいぜい7−800mくらいがピークだろう。多分、今週末が最後で来週は雨や寒さで落葉や葉枯れが進行しそう。ふるさと村のガイドも今が一番といい、来週は落ちると見ていた。 ふるさと村園地内のトレイルはもちろんよく整備されている。ふるさと村からは風張峠と鞘口峠に向かうハイキングコースがある。今回は鞘口峠に向かうが、このコースは沢に沿った比較的傾斜のゆるい登り。橋が二箇所で落ちていて、若干歩きにくかったり、判りにくい場所もあったが、沢は涸れていて渡渉もなかった。コースをはずさなければ問題はない。鞘口峠までの最後の登りは急になるが、距離で0.6km,標高差100mくらいで、峠まではすぐだ。紅葉シーズンはバスが混むので、早めに並ぶのがよさそう。 またGPSはなかなか入らず、浮橋を越えてから湖岸の途中から入ったのでルート図もそのままにしている。 |
写真
感想
月曜日に新潟のスラブと薮漕ぎから、下山。昨日、一昨日と庭の畑の畝作り、苗の植替えつけとビオラの苗の植付などをして、やや疲れ気味。
そこで今日は天気がよいので、あまりきつい山歩きでなく軽めの散策として、奥多摩湖沿岸にある「山のふるさと村」のガイドウォークに参加し、その後鞘口峠から都民の森を訪問する計画を立てた。
始発で立川経由、奥多摩駅に向かう。鳩ノ巣駅に数分停まる。駅前の紅葉がきれいなので、外に出て写真を撮る。奥多摩駅に7時過ぎに到着。土曜日なので早朝から大勢のハイカーでごった返す駅前バス停。特に日原方面は乗り切れずに増発が出ている。やはり紅葉といえば岩山の多く自然林を多く残している日原周辺の山に人気が集まるのは頷けることだ。奥多摩湖・三頭山周辺のブナやカエデなどの紅葉を楽しめる7時22分の小菅行きバスも満員だ。武蔵五日市駅でも三頭山の数馬、都民の森方面は猛烈に混んでいると聞く。小菅行きは奥多摩湖、水根、峰谷橋など御前山や雲取、石尾根方面を歩くハイカーらで少しづつ下車が続き、小河内神社で下車は数人。大半は三頭山方面に向かうハイカーだ。浮橋を渡り、奥多摩湖の遊歩道を左に、山のふるさと村を目指す。右に進めば三頭山方面だ。後ろからショルダーバッグの男性が歩いてくる。ハイカースタイルでないので、ふるさと村に向かうのだとわかる。話をするとなんとビジターセンターのスタンプラリーで毎週のごとく、各地のビジターセンターに通っているそうだ。面白い趣味の人もいるものだと感心する。
ゆっくり紅葉を眺めたり、撮影したりしながら進む。奥多摩湖を回り込み、浮橋を渡ってから30分強でふるさと村まで200mの道標。階段を上ってふるさと村に出る。写真撮影をしながらビジターセンターに出るが、開館時間は9時、まだ15分ほど待たねばならない。少し湖畔側に進んで紅葉の写真を撮る。ここのセンター付近のカエデはより赤が深い栽培種も植え込んであるらしく、赤がすごい。
9時過ぎにセンターに入り、ガイドウォークの申し込み。受付の女性と少し話をする。高尾ビジターセンターのガイドウォークに参加し、その際、ここを紹介されたこと、紅葉の葉に興味を持ち、樹木についてもと学びたいという趣旨を伝えた。ガイドウォークは10時半と午後2時半の二回。土日などの休日に行われるが、平日でもリクエストがあれば常時行っているという。今回は10時半の会に参加するか、先に都民の森まで歩いて、戻って二時半の会に参加するか迷ったが、午前の部に参加して都民の森に向かうことにする。帰りのバスが混むのを少し気にした(ふるさと村から3時40分に送迎バスが出る)が、気にしないことにした。
ここのビジターセンターは
「都民から『山ふる』の愛称で親しまれている山のふるさと村は、秩父多摩甲斐国立公園内にある東京都の自然公園施設です。
都民の健全なレクリエーション需要にこたえ、奥多摩の豊かな自然を紹介すること、関心を深めることを目的に1990年にオープンしました。
奥多摩湖に面した山のふるさと村は、沢に沿って34haの面積を有しています。ビジターセンター、クラフトセンター、キャンプ場、レストランの4施設が整備され、自然散策を楽しむトレイルも設置されています。
国立公園内の情報提供、自然体験の他、木工や石細工、陶芸などの工作の体験、ご宿泊など、来訪者の希望に合わせてさまざまな体験が楽しめます。
駐車場は施設利用者・宿泊者用に5ヶ所127台、大型5台分のスペースがあります」(山のふるさと村HPより)
ここは東京都の施設で奥多摩町が業務委託、さらに民間の株式会社「自然教育研究センター」が実施業務を委託されている。この会社は高尾、御嶽、奥多摩などのビジターセンターをはじめ、世田谷区のビジターセンター(野川の次太夫掘公園にあるビジターセンター)なども委託運営しているようだ。自然ガイドのインタープリターの派遣業務も行っている。へー、そんな民間活動ができていたのだなと感心する。
受付を終え、みさき園地に向かい、湖岸を歩く。付近のアジサイやソメイヨシノの桜は植栽したものと思われるが、さまざまな樹木が紅葉、黄葉している。しばらく進むと「いこいの道」という湖岸道が通行止め、土砂崩れ+クマ出没で立ち入り禁止になっている。このあたりが岬の突端らしく、ここから上って園地のトレイルに入る。園内、周辺に生息する動物や魚の解説板が出ている。みさき園地からセンター上を通過してキャンプ場のうえにあるあかまつ広場に向かう。10時近くになり少し急ぐ。トレイルは岬の細い尾根上にあるが、両側に黄葉した低木、後でインタープリターに確かめると、コアジサイだという。
少し足を速めて東屋のあるアカマツの広場に出る。ここは北側の展望が開け、石尾根方面のよい展望台。鷹巣山、日陰名栗、高丸山、七ッ石山(わずかに見える)などが見える。少し進むとモグラの掘った土が盛り上がる場所を通過し、すぐ先で風張峠とキャンプ場の分岐になり、分岐点には道祖神なのか、祠が二つあった。
キャンプ場にくだり、時間が迫ってきたので、センターに急ぐ。キャンプ場の端にあるコケの岩場の上の紅葉の落ち葉が美しい。
紅葉を撮影しながらセンターに近づくと石垣があり、高尾のセンターで教わったように石と石の間を除くと、クモの巣がある。また緑色のコケや白い地衣類などの間に色づいた落ち葉のある光景もなかなか面白い。水場を過ぎてセンターに戻り、ガイドウォークが始まった。今日のテーマは紅葉ーーうれしい。
ぼちぼちセンターには人が来ているが、ガイドウォーク参加者は3人だけ。あとの二人はまだ高校生くらいの女性でこのセンターのジュニア・レンジャー出身者のようだ。
最初にカエデの葉を見る前にカエデの葉の絵を書かされた。葉の形、葉脈、葉の切れ込み方や外側のラインなどーー。
葉のラインはまっすぐか、ギザギザか、切れ込み方はどうなっているか、いくつに切れ込むか、葉脈はどこで別れているかーーなどなど、書いた後見比べてみる。そして実物の葉を集めて見比べてみる。葉脈(主脈)は葉の基の一点からすべて出ていた。色のつき具合、葉のギザギザ、切れ込みなどをよく観察し、再び絵を描く。一枚の葉をこんなによく観察したことはない。カエデの葉一枚でもこれだけ見所があるのだった。
センターから少し移動して黄葉した葉のある樹木を見る。何の木かーー大きな黄色い葉が5−6枚ついている。複葉だ。数枚の葉の付け根に葉腋と呼ばれる芽になる節がある。単葉だと一枚一枚の付け根に葉腋がついている。トチの木なら栃の実があるはずーーと探すと大きな殻と小さな実が見つかる。昔の人はこのえぐい実を剥いて清流に三日間さらしてから灰の中に入れて一晩おき、あく抜きをしたそうだ。このえぐい実を食べる動物もいるらしい。
さらに柿木や湖岸の桜の木などを見ながら少し登ってセンターに近づき、ヤマナシの木を見る。木にはまだ実が残っている。小さな梨の形、味も渋みと甘みと酸味があり、山村では煮て甘くして食べるらしい。葉の形、色づきもさまざまなので黒いシートの上に並べて比べてみる。また落ちている実を拾ってインタープリターに渡した。最後にセンターの前でケヤキとコナラの黄葉の葉を見て、終了。
インタープリター(ガイド)のサカディ(坂本)氏にお礼を言って、センター内の見学。木の実の食べ後、まゆ、骨などさまざまな動物の痕跡やサインを展示してあるので、女性のインタープリターに質問し、解説していただく。またこの地域の歴史、ダム湖のそこに沈んだ村に関する記録のパネルを見て、資料を尋ねると、これまで作成したふるさと村の「山ふるガイド」というパンフレット数十種をまとめていただく。1セット800円だった。
12時前にセンターを後にして、鞘口峠に向けて出発。道祖神や紅葉の三頭山前山などを見ながら進み、キャンプ場を過ぎて、鞘口峠入口の道標の手前あたりで、カメラの電池が切れた。しまった、換えの電池を充電したまま、持ち出すのを忘れたーー。後はケータイで撮影するしかないが、これまでケータイで写真を撮ったことがなく、心配。
鞘口峠への道は沢沿いの緩やかな登り。途中橋が二箇所で落ちているという渓谷が出ていたが、枯れ沢なので、ルートを見失わなければ問題はないが、ややわかりにくいところもある。要所要所に道標があるのでそれに従って進めば、やがて奥多摩周遊道路を横切る。ここまでで距離、標高差とも三分の一強、二分の一弱だ。奥多摩道路を過ぎると標高も800mを越え、紅葉は枯葉が目立ち、また多くの葉が落ちている。すでに見ごろを過ぎた感じ。三頭山から鞘口峠経由でふるさと村に下山するハイカーグループ数組とすれ違う。道は最後まで沢沿いで、峠がいよいよ見え始めた頃、沢から少しはなれ、源頭を巻くような急傾斜の道を進むと峠に出る。センターから1時間半だった。
峠には三頭山から下ってくるハイカーグループが次々やってくる。大半のハイカーは都民の森に向かって下山。こちらは今日は三頭山でなく、都民の森の森林館を見学するのが目的なので、山に登らず下山。
森林館に入り、展示物などを見る。森林の機能、効用、動物などありきたりの展示だ。ガイドもおらず、資料も出していない。ニュースレターすらない。教育・情報機能はかなり弱い。施設そのものは圧倒的に立派で、特に手前の木工センターは設備が整っており、マニアには堪えられない場所だろう。何でも作れそう。ただし教室の値段はふるさと村の木工センターに比べ、桁が一つ高い。作るものもでかいがーー。森林館のレストランも人で一杯。すぐバス停まで下って、バスがまだ動いておらず、バス待ち行列もない。そこで茶店で豚汁などをいただき、ワンカップをちびりーー。20分前にバス停に向かうとすでに大勢のハイカーの行列ーーしまった、遅かったかーー、でもなんとか座れる。ラッキー。バス停に下ると紅葉は悪くない。植栽したと思われる真っ赤な栽培品種と思われるカエデがやや毒々しい。
バスは最初に五日市行きの直通の増発バスが出て、次に数馬で乗り継ぎバスの増発が出ていたが二台だけなので両方一杯で多くのハイカーは立ち乗りだ。今日は山のふるさと村と都民の森の二箇所を見れたのでよいとしよう。周辺の紅葉も多分よい状態の最後に間に合った感じで及第点だ。
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