磐梯山
- GPS
- 05:55
- 距離
- 6.7km
- 登り
- 672m
- 下り
- 662m
コースタイム
天候 | 快晴.山頂付近は西風が強かった. |
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過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
八方台に登山ポストあり.登山道は全体的によく整備されていて,危険な箇所はない. 裏磐梯方面には観光客むけの飲食店が多数ある. |
写真
装備
個人装備 |
帽子 1 つばの広いもの
長袖ポロシャツ 1
膝サポーター 2
グローブ 2 オープンフィンガー型
タオル 1
ポケットティッシュ 3
雨具 1
サングラスと眼鏡入れ 1
腕時計 1
カメラ 1 通常のレンズのみ
トレッキングシューズ 2
ポール 2
ライター 1
ハイドレーションシステム 1
予備電池 2
ナイフ 2 多機能アーミーナイフ
携帯電話 1 GPS機能つきスマホ
筆記具 2 シャーペンとボールペン
2.5万分の1 地形図 1 登山用の地図
地図ケース 1
熊避けのスズ 2
ゴミ袋 1
スポーツドリンク 1 最低1リットル
水 1 1リットル
主食 1 1食分
おやつ 2 1回分
非常食 2 2食分
懐中電灯 1
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感想
子供の頃,父に連れられて裏磐梯にまでドライブに出かけたことがあった.当時,私は車に弱く,西吾妻スカイバレーの峠道ですっかり酔ってしまった.その休憩のために白布峠の展望台で休息を取った時,眺めた光景を私はよく覚えている.眼下に緑一色の森林が広がり,その合間には湖面がキラキラと光っている.その遠くには,中腹部が大きく抉れた,岩を地面に突き刺したような,鋭い岩峰が聳えていた.
その岩峰が磐梯山であると知ったのはいつの日だったか.さらに,磐梯山は明治時代に噴火を起こし,それが裏磐梯の湖沼群を作ったということ,だからあんなに磐梯山が大きく抉れているのだということ.あのとき見た光景は自然の造形の結果であるということ.これらを知ったのはしばらく後のことであった.「磐梯山の地質的なカラクリがあの裏磐梯を創ったのだ!」そう考えると,俄然磐梯山に興味がわいてきた.そして「あの山にいつか登りたい」と強く願った.
はじめて磐梯山に挑戦したのは2011年の5月はじめであった.その時は磐梯山がまだ雪に埋もれているとは知らず,アイゼンも持たずに磐梯山に登りはじめた.結局,雪の斜面をトラバースすることができず,挑戦は失敗した.そのひと月後に再び挑戦したが,その時は時間切れで,山頂まであと数百mというところで泣く泣く引き返した.失敗する毎に,「必ず,あの山に登ってやる!」という思いはますます強くなった.
そして先日,ついに私は三度目の正直で磐梯山に登頂することができた.
その日の朝は気持ちのよい秋晴れで,白布峠から望む磐梯山は私の記憶の中にあるままの姿であった.09:00に八方台登山口に到着し,09:30に登山を開始する.登山口一帯はブナ林であるはずだったが,それらは一様に枯れていた.あとから知った話では,ブナを枯らす害虫の仕業であるらしい.前回来た時に美しいブナ林を見ているだけに残念である.多少のブナ枯れがあるにせよ,このような東北のブナ林は歩いていて非常に気持ちが良い.ブナをはじめとする落葉広葉樹の葉が,さながらライムグリーン色をしたステンドガラスのように,鮮やかな緑を登山道に投影している.その木々の合間を渡る涼やかな風もあって,歩いていて楽しくなる.いつか磐梯山のブナ林も再び回復することを願って,先に進んだ.
10:00ころに中の湯を通過する.中の湯一帯では硫黄の臭いが立ちこめており,磐梯山は活火山であるとの印象を強くしている.中の湯を過ぎると,爆裂火口の縁を登る形でどんどん高度を増していく.途中,木々がまばらな場所では遠くまで視界が広がる.爆裂火口の縁から一旦離れ,斜面をトラバースするようにして,爆裂火口の上に上がると,弘法清水に到着する.山頂はすぐ目の前である.
弘法清水での休憩をそこそこに切り上げ,山頂を目指す.しばらく急坂になり,灌木に囲まれるため,しばらく視界が開けなかった.20分ほど登ると,あたりが急に開け,山頂に到達する.12:10,私は永らく恋焦がれていた頂に立つことができた.山頂はとても風が強かった.
この日は素晴らしい秋晴れで,どの方向も遠くまで見渡すことができた.北に見えたのはキラキラ光る水面の檜原湖,小野川湖,秋元湖.それらを要する深緑の磐梯高原.その向こうにはなだらかな群青の稜線をみせる吾妻連峰が姿を見せる.穏やかな双耳峰の形をとる西大巓と西吾妻山.稜線からわずかな起伏のみを見せる東大巓,その手前に大きく突き出た中吾妻山,やや角張った形の家形山,例外的に岩肌をむき出しにした一切経山.そして一番端の東吾妻山.この日はじめて,私は吾妻連峰の全容を見ることができた.東に目を転じれば安達太良山を望むことができる.あの上にほんとの空があるそうだ.そして南には大きな水面ー猪苗代湖が横たわる.その向こうにかすかに淡青に見えたのは那須連峰であったか?西には,会津盆地と山岳重畳の越後山脈が広がっていた.その合間に見えたピークは御神楽岳であったか?ひとつだけ残念だったのは,飯豊山に雲がかかっていて,その姿を拝むことができなかったことだ.
このような,東北の初秋のすばらしい山岳眺望を貪るように楽しんだ後,私は満足して下山の途についた.
私も同じルートで登りました 前々日に岩手山に登った後だったのでのんびり登るつもりが所々に展望ポイントがあって楽しいルートだったため、ついスピードが上がってしまい8時出発で10時前には頂上から降り始めてしまいました(笑)・・・きっと何処かですれ違いましたね 中の湯の不思議な雰囲気に行きも帰りも立ち止まって佇んでしまいました
>akkopoppoさん
磐梯山は気持ちのよい快晴でしたね.しばらく秋晴れが続くとよいのですが.8時出発で10時には山頂ですか...とてもご健脚でいらっしゃるのですね.スゴいです.これから紅葉が始まる季節,お互い存分に秋山を楽しみましょう.
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