鶏頂山(高原山)/川治温泉より
- GPS
- 06:45
- 距離
- 16.6km
- 登り
- 1,207m
- 下り
- 1,204m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年05月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
日塩もみじラインからの登山道は、潰れた旧鶏頂山・メイプルヒルスキー場のゲレンデ跡歩きが長い。指導標は少なくやや不親切。下山時、漫然とゲレンデを下っていたら、誤って旧スキー場駐車場(大鳥居のある登山口)へ出てしまった。 川治温泉と日塩道の間は旧会津西街道の一部だった川治古道を辿る。鶏頂開拓の南西の外れにある「磁石石」へ出るのだが、その直前の急斜面はまったく道形がなく、よじ登るのに体力を消費する。ただ、ルートに沿って電話線が伸びているので、電柱と電線を目印にすれば迷う心配はない。 標高900〜950m付近で長さ50mほど軽いスズタケの藪こぎがあり、春夏はマダニに要注意。 |
写真
感想
【独り言】
1000円高速のおかげで早朝から車の多い東北道を走り、2時間余りで川治温泉へ。誰もいない標高600mの丘の上の駐車場に車を止めた。今回、同1200mの鶏頂開拓まで辿る道は会津西街道の脇街道・川治古道。駐車場から入るとすぐ左上の尾根に登る道があるが、谷伝いに伸びる立派な道が本道だろうと見当をつけて10分ほど進んだところ、いっかな左の山腹に登ろうとしない。経験者のホームページのコピーを読むと尾根道を辿るとある。仕方なく振り出しに戻って登り始めた。
目印となる電話線と電柱を目で追いながらジグザグの急坂を登る。やがて、標高700m付近で右奥下の斜面から合流する道形に出合った。ひょっとすると先ほどの谷筋の道がここへ出るのかもしれない。誰か試してくれないだろうか?
特段の難所もなく標高830mで林道に出合う。ヘアピンを短絡してよじ登り、林道を行くこと5分、道が北斜面側に出た辺りで右の植林帯へ。道があるようには見えないが、消えかけた赤ペンキの印がかすかに残る。急斜面をジグザグに辿る道の斜度が緩んだ先で、間もなくスズタケに覆われた区間に至った。標高950m前後、楽に押し通れるものの、ここはマダニの巣。ズボンに取り付いた赤茶色の奴を叩き落として先を急ぐと、滝の音が大きくなった。道は不明瞭になり、頼りは頭上の電話線だけ。標高は1100m前後、斜度を増したクマザサの林床を強引に直登する。坂が緩んだあたりでやっと踏み跡らしきものが現れ、林が消えて鶏頂開拓の外れに着いた。
動物の侵入よけと思われるフェンスの脇に松の木があり、近くに「文久三年下る」と刻まれた磁石石と説明版がある。右へフェンス伝いに辿り、ゲートを開けて開拓地に潜り込んだ。舗装道路が現れるあたりの路上になぜか簡易トイレが置いてある。民家の脇を通って日塩道路に向かい、メイプルヒルの壊れかけた看板を見ながら左へ曲がると、小鳥居のある「登拝口」に着いた。登山ではなく登拝口というのが物々しい。道路向かいに広い駐車場スペースがあり、7、8台とまっている。
林間の小道を行くと、やがてゲレンデ跡に出た。初心者コースだったらしく、傾斜はごく緩やか。その元スキー場最上部から森へ入り、少し下って大沼分岐を過ぎると、やや道が判別しづらい植林帯となる。ルートをはずさないよう左右にビニール紐が張ってある。そこを抜けると弁天池。鳥居やら石碑やらでにぎやかだ。直進してお助け水の横を通り、ところどころ小さな梯子のかかる急坂に挑む。ナントカの霊といった新しい宗教的石碑の数々を横目にひと頑張りし、やっと釈迦ヶ岳との鞍部に出た。年配の女性2人、男性1人のパーティーに追いつく。眺望を楽しんだ後、さらに最後の急登でこの3人を抜き去り、頂上に一番乗りした。ちょうど山頂には誰もいないタイミング。45分の昼食休憩を終えるころには、先ほどの3人を含めて7人になっていた。それにしても暑く、日差しも強くて、先着者の特権で山頂の祠の庇の下に陣取り、ぎらつく太陽を避けた。
帰りは元来た道を戻るのみ。そう思ってズンズン先を急いだところ、ゲレンデ歩きの最中、往路でチェックしたはずの林への入り口を見逃し、気がついたら旧鶏頂山スキー場のセンターハウス跡に出てしまった。風化しつつあるスキー場のコース案内板の傍らに、その構造物を利用した宗教団体による鶏頂山登拝コースの案内板が立っている。実にうそ寒い光景だ。舗装に痛みの目立つアプローチを下って日塩もみじラインに出ると、鶏頂山スキー場の看板と並んで平成9年建立という大きな鳥居が立っていた。
1キロほどのロスになったが、ともあれ鶏頂開拓を目指して車道を急ぎ、2時前にフェンスを出て磁石石へ。再び道なき道の熊笹を掻き分ける。往路は気づかなかったが、上から6本目の電柱の所で、たどるべき電話線=尾根が左へくの字に曲がっている。まっすぐ下りそうになったのを東寄りに修正し、笹につかまりながら急斜面を降りた。傾斜が緩むにつれて踏み跡が見え出し、道の真ん中に腰掛けるのに丁度いい岩がある小さな切通しを過ぎると、問題のスズタケ区間に至る。帰りもズボンに2匹ほどマダニが取り付いた。
この“難所”を過ぎれば、ジグザグに急斜面を下って林道を通過する。やがて空気は真夏のような熱気を帯び、車の音も聞こえ出して下界が近いことを悟った。水道のある鶏頂開拓でよっぽど「水を分けてください」と言おうかと思ったくらいで、無類の汗かきゆえ持参した3リットルの水は底をついている。車の中に置いていったペットボトルのお茶に飛びついたら、驚くほど熱くなっていた。
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