伊豆天城、観音山と石仏群
- GPS
- 04:53
- 距離
- 6.3km
- 登り
- 469m
- 下り
- 469m
コースタイム
09:04 石仏群ハイキングコース終点
09:50 観音山 山頂(713地点)
11:27 ルート最高地点(800地点)
11:53 790地点南尾根から外れる
12:38 林道に到着
13:18 登山口そば駐車スペース
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
石仏群ハイキングコース終点から林道までは、一般コースではありません。登山ポスト、トイレ等なし。観音山稜線上は、切り立った岩稜(海底火山の噴出物が堆積したもの)で、ちょっと崩れやすい石などもあるので、注意が必要。あと、動物的な意味で注意も必要(>_<;(詳しくは感想を。。。) |
写真
感想
最初に書いてしまいますが、山でこれだけ恐ろしい思いをしたのは、生まれて初めてです。。。
観音山は伊豆天城の一番南の地域で、登り尾から、三筋山・青スズ台の稜線へ続く山並みの南の尾根上にあります。ここだけ岩がちで切り立っていて、気持ちいい明るい稜線になっています。けれども、天城山域の中でも最も人の少ない地域のようです。国土地理院の地図に書かれている点線の道は、ほぼ廃道でなくなっている状況ですが、稜線には、薄い踏み跡はあります。
石仏群は、そんな観音山の岩(伊豆がまだ海の中だったころ、海底火山の噴出物の堆積したもの)に刻まれています。石仏群までは、道標はしっかりしています(あんまり人は来ないみたいですけど)。
登山口から、なだらかな斜面の、きちんと枝打ちされた明るい植林の森の中の道が続きます。しばらく行くと、沢を越え、さらに沢沿いに登っていくと、1時間かからずもっとも大規模な石仏群に。こんな山奥に、よく作ったものですね。
石仏群の脇から尾根に上がると、小さな石の祠があり、そのすぐそばで、1メートルを軽く越える見たこともない大きなヤマカガシが。驚かせてしまったようです。
尾根を進むと、すぐ大きな岩。これは右を大きく巻いて尾根に登り返します。次に出てくる岩場は、直登します。登りきると、すばらしい眺めが待っています。そこから稜線まではすぐです。
切り立った岩がちな稜線は、ヤブもあまり多くなく、気持ちよく進めます。一番上に松の木のある大きな岩峰、越えて振り返ると槍の穂先のようなとんがった岩峰が続きます。どちらも、上まではすぐ登れますが、そこから先は切り立っていて、降りられそうに見えず、左を巻きます(振り返って見ると、何とか降りられそうにも見えますが)。
その後は、ちょっと落ち着いて基本森の中の尾根歩きですが、時々岩峰が現れます。大抵、てっぺんには行けるけれど、そのまままっすぐ降りられないので、巻く踏み跡があります。
地図上、790峰のすぐ北東の800メートル峰で、790峰へ進路を変え、そのまま南尾根を下って、点線(痕跡を見つけるつもりだった)を経由して、林道へ出るつもりでした。
790峰手前の鞍部あたりから、時々、とても低いモーター音のような音が聞こえるのです。最初、遠くで林業関係の作業をしているのかと思っていました。790峰に到着すると、少し音は近づいている感じでした。
そのまま下っていくと(若干ヤブが濃くなってきたものの、赤いペンキが木についていたので、ルート的にはありだなと考えていた)、前方でざざっと多分シカと思われる影が斜面を駆け下り、さっきの低いモーター音が、割とすぐそばで聞こえたのです。それで真っ青になりました。今度はすぐ分かりました、それがモーター音なんかではなく、相当大きな動物の明らかに威嚇するうなり声だということが。
帰ってから調べると、静岡県の資料では、伊豆にはもうクマはいないと書かれていますが、間違いなくあれはクマだと思います。もしかしたら子ども連れで、近づいてくる自分たちに対する警告だったのかもしれません。。。明らかに怒っていました。。。風向きとしては、自分たちが風上に位置していました。
後ずさりして、右手の沢の方向に逃げました。そちらは早く進みやすく、帰りの方向としても正しかったので。急斜面のガレガレの沢でしたが、とても逆戻りできるわけもなく、植生のある境界をザイルを使って必死で下りました。地図上では、下の林道わきの沢まで大した距離ではなかったのですが、なかなか進めません。ガレから岩になってきた沢を下りつつ、出るなよ出るなよと考えていたにもかかわらず、やっぱりありました、滝(>_<;(だから沢は嫌なんだ) 大きくヤブの中を巻いて何とか滝下に出て、クマもいなくて登りなら結構楽しそうな沢を必死で降り、何とか下の沢に出ました。沢を渡渉し、とげとげの草を掻き分けて林道に出たときには、あちこちすりむいて土まみれでした。。。途中、地図上の点線を二度横切ったはずですが、まったく気付きませんでした。新山峠への道もすでに廃道化しているようです(追記:新山峠への道は、どうやら地図と違って林道の終点から沢の右岸を通っているようです)。
林道を下っている時も、ちょっとまだ怖かったです(^^;
沢を必死で降りる途中、また小さなヤマカガシがいたのですが、そこではっと気付きました。石仏の上の祠、あれは石仏とは何の関係もない山の神の祠で、大きなヘビは、その守り手か、あるいは山の神そのものだったのではないかと。どうやら、山の神を怒らせてしまったようです(山の神は気まぐれですし、写真をぱちぱち撮ったのや、女性連れだったのが気に食わなかったのかも)。
ばかばかしいと思うかもしれませんが、山は、人間の世界とは違いますからね(だから、祠とヘビの写真はなし)。
車に帰り着いて、集落内に戻った時の安心感といったら。。。
結局山行中は食事できず、稲取でおいしい魚を食べて気をとりなおしました(^^;
コメント
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失礼とは思いますが。まだ現役(ヤマレコ)のようでしたので、
書き込みさせていただきます。
ここは隠れた歴史的名峰?ですね。梨本のご老体にお聞きした
ところ、「子供の頃に親と登って供養した時には、数がもっと
あってお顔もあったんですよ。」との事でした。多分70年くら
いまえのお話しかと思います。
今回のルートは破線ルートでしょうか?完全オリジナルのルート
でしょうか?随分苦労されたようで・・。安全第一で!
尚、伊豆の山にも熊がいると思います。2003年頃旧天城トンネ
ルから旧峠に向かう廃道で、大きな熊の糞を見つけております。
今後行くことがあったらお気を付け下さいね。
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