大峰山・山上ヶ岳(一級水系源流完全制覇の旅 27/109・新宮川水系源流)
- GPS
- 05:20
- 距離
- 18.9km
- 登り
- 1,060m
- 下り
- 1,044m
コースタイム
- 山行
- 4:51
- 休憩
- 0:34
- 合計
- 5:25
天候 | 曇、洞辻茶屋~山上辻付近まで霧と強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
※5/1~11/30までの土日祝は大淀バスセンター8:05発→下市口駅8:20発で急行バスあり。天川川合9:02着、洞川温泉9:21着。実際、洞川温泉は早着。 ※近鉄の「洞川温泉・みたらい渓谷散策きっぷ」(大阪阿部野橋からで¥3,900-)がお得で便利。発駅から下市口駅までの往復乗車券、下市口駅から天川川合または洞川温泉までの奈良交通バスの乗車券(いき&かえり)、洞川温泉センターの入浴割引券がセットになっています。 https://www.kintetsu.co.jp/senden/Railway/Ticket/amanogawa/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
洞辻茶屋→山上ヶ岳は急な岩の登り。鎖場あり。 山上ヶ岳→レンゲ辻は急な岩の痩せ尾根の下り。金属製階段あり |
写真
感想
一級水系源流完全制覇の旅第24夜、今回は新宮川水系源流の大峰山・山上ヶ岳へ行ってきました。
熊野川(水系名:新宮川、河川名:熊野川)は、その源を奈良県吉野郡天川村の山上ヶ岳(標高 1,719m)に発し、大小の支川を合わせながら十津川渓谷を南流し、和歌山県新宮市と三重県熊野市の境界で大台ヶ原を水源とする北山川を合わせ熊野灘に注ぐ、幹川流路延長 183km、流域面積 2,360km2 の一級河川です。
熊野川は熊野三山のうち熊野本宮大社と熊野速玉大社の傍を流れ、その2社の間は川の古道として世界遺産に登録されており、途中の道の駅から熊野速玉大社までは舟下りも楽しめます(今年6月の記録を参照いただければ幸いです)。
これまで紀の川水系と宮川水系の源流である大台ヶ原には2度足を運んでおり、新宮川水系北山川の源流は踏破済みなのですが、本川の熊野川(十津川)源流の山上ヶ岳は昨年8月八経ヶ岳から縦走する予定を組むも、本番の2日目が大雨となり緊急下山したため足を運べていませんでした。そして、なんとか日程をやりくりして今回の山行と相成りました。
山上ヶ岳は今も宗教上の理由で女人禁制が貫かれており、今回の山行ルート上では清浄大橋やレンゲ辻に女人結界門があります。山自体は修験道の祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が開いたわが国修験道発祥の地で、修験道の道場。岩壁の鎖を頼りに登る「鐘掛岩」、絶壁から逆さづりにされる「西ノ覗」などの修行場が有名です。山頂には、世界遺産の「大峰山寺」や宿坊があり、戸開け期間中(5月3日〜9月23日)は毎年修行に訪れる多くの山伏のみなさんなどでにぎわいをみせるそうです。今はその期間が過ぎてしまい、ひっそりとしていました。
女人結界門から先、しばらくは植林エリアを進みますが、そこかしこで赤や黄に色付いた樹々が修行の山道を彩ってくれます。洞辻茶屋の手前で大峯奥駈道に合流すると、そこからは稜線。茶屋や麓の旅館の出店をくぐり、階段メインの一般ルートと岩稜&鎖場の行者ルートに分かれます。せっかくなのでと行者ルートを選びましたが、それなりに鎖場のルートを経験している方なら難なく通過できる程度のものでした。ただ、階段含めルート上に鎖場の鎖を除いて柵や補助ロープや補助の鎖がないため、転落には十分気をつけた方が良さそうです。
登り切った先に宿坊が数軒見え、さらに奥に進むと大峯山寺。山上ヶ岳頂上は大峯山寺から少しレンゲ辻方向へ登ったところにあります。看板があるところはあくまで分岐で、本当の頂上はその奥の湧出岩のポイント。一等三角点もあります。
山上ヶ岳からレンゲ辻へは急な痩せ尾根の下りとなります。鉄製の急階段や岩稜で下っていくため、雨や霧で濡れた後はなおのこと慎重に。レンゲ辻の女人結界門をくぐり抜けたらホッとひと息です。
この日、稜線は霧とやや強い風でかなり冷えており、早々に稜線から脱出したいところでしたが、レンゲ辻で少し考え、山と高原地図の破線ルートで清浄大橋へ戻るよりも、実線ルートで山上辻・法力峠から母公堂へ下山した方が安全と判断してそのまま稜線伝いに足を進めました。
レンゲ辻からはトラバースルートがメイン。随所に架橋もあり、道は狭いながらも整備が行き届いている印象でした。たどり着いた山上辻には稲村ヶ岳山荘があり、テーブルベンチもいくつもあって休憩の適所になっています。大日山や稲村ヶ岳へのルートも分岐していますが、この日のコンディションから判断して後日再訪することとして、少し休憩を取った後に下山ルートへ。
標高1,400mを切ると霧も風も落ち着き、穏やかな涼しい空気の中、紅葉をのんびり味わえるハイキングとなりました。
往路でも通過した母公堂へ下山して、荷物を少し整理した後は洞川温泉の温泉街を楽しみつつ日帰り温泉が楽しめる洞川温泉センターへ。山上ヶ岳が源流の山上川沿いには、名水百選に選ばれた洞川湧水群(ごろごろ水)があり、車で水を汲みにくる方々で大変な賑わい。歩行者の場合、特に料金も必要なく、歩行者専用の給水口から水を汲めます。また、その水を使った名水コーヒーや名水豆腐の店が温泉街には多数。店頭でイートインできる名水とうふ山口屋さんに立ち寄って冷奴をいただきました。先週食べた檜原とうふも良かったですが、こちらもかなり絶品です。また山口屋さんではお土産におからをサービスでいただきました。
最後は洞川温泉センターで入浴し、センターすぐ近くのひらべん茶屋で鹿肉カツバーガーをいただいて締め。紅葉時期のとても良い山行となりました。
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