Yala Peak (Nepal)
- GPS
- 50:29
- 距離
- 86.0km
- 登り
- 5,817m
- 下り
- 5,898m
コースタイム
- 山行
- 5:58
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:58
- 山行
- 7:19
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:19
- 山行
- 6:57
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:57
- 山行
- 4:41
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:41
- 山行
- 12:20
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 12:20
- 山行
- 2:58
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 2:58
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:00
- 山行
- 4:37
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:37
天候 | 毎日快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
飛行機
|
写真
感想
土埃、喧噪、贋物が積まれた登山用品店、カラフルな土産物店、湯気があふれる飲食店、世界中からの登山客。ポジティブな熱気に包まれたカトマンズの繁華街タメル地区を訪れるのは今回で3回目。今回は8日間をかけてランタン谷ヤラピーク(5,520m)の登頂を目指すため夫とネパールへ足を運んだ。
Day0:カトマンズから車で悪路を6時間、シャブルベンシという村へ到着。翌日からのトレッキングに備え早めの就寝(標高:1,460m)。
Day1~3:1日約1,000mずつ標高を上げ、ランタン谷を渓谷沿いに歩きルート終着地の村キャンジンゴンパを目指す。今は閑散期だが、ハイシーズンである9~11月は海外トレッカーも多く訪れる人気のルート。登山道はよく整備され、1~2時間毎に営業小屋があり休憩や食事を取れる。Day2に宿泊した村ランタンは2015年4月のM7.9ネパール大地震による雪崩で壊滅的な被害を受けた村。2016年9月にソロトレッキングで訪れた時にはまだ数軒しか建物が立っていなかったが、今回はすっかり復興が進んで村を形成しており、学校からは子供達の笑い声があふれ、その生命力に感動した。高い山に囲まれ谷が深いため11時頃まで日が差し込まない狭い谷は3日間のトレッキングのうちに徐々に開け、5~7,000m峰に囲まれるトレッキングルート終着点の村キャンジンゴンパは日光を浴びて「桃源郷」と呼びたくなるほどに神々しい。Day3は3,880mのキャンジンゴンパ到着後に高度順応のため近隣にある4,300mの小ピークに登った。例年だと白銀のヤラピークだが今年は暖冬のためまったく雪がついていないとのことで、準備していた雪山装備は宿に置いていくこととした。なんとなく頭痛がしたため市販の頭痛薬を服用し翌日に備えた。(標高:Day1 2,470m, Day2 3,460m, Day3 4,300m)
Day4:ここからがいよいよ今回の山行の核心。キャンジンゴンパから先は村がないので、ヤラピークに登頂する為には4,700m地点にベースキャンプを張る必要がある。キャンジンゴンパまではガイド1名ポーター1名と我々で4名チームだったが、この先はテント泊装備や食料も運ぶ必要があるため、ガイド1名ポーター1名を加えて6名キャラバンでベースキャンプを目指す。ベースキャンプまでのルートはヤクの放牧に使われているらしく登山道は明快で歩きやすいが、空気の薄さが身体に堪えてどんどん足が重くなる。夫と「複式呼吸 壱の型!」などくだらない声を掛け合いながら深呼吸を意識しゆっくり進む。閑散期とあってベースキャンプは我々の貸し切り。この時点ですでに360度の絶景で目指すヤラピークが遥か彼方に見え、無事登頂できるのか不安が広がる。暗くなる頃には高山病と思われるキリキリと頭を締め付けられるような頭痛がしたため、ダイアモックスを1錠飲んで就寝。(標高:4,700m)
Day5:アタック当日。ネパール出発直前の阿弥陀岳山行で装備の準備は完璧だったので、寝袋の中は暖かく快適だった。が、いつでもどこでも爆睡できるのが自慢の私がほぼ一睡もできなかった。起きている間は常に呼吸を意識しているものの、うとうとして意識が薄れると途端に息苦しくなって目が覚めて荒くなった呼吸を整える、を一晩中繰り返した。健康管理のためパルスオキシメーター(指先で測る酸素飽和度計測器)を持参し日々計測していたが、日本では99のSPO2はこの朝55まで下がり、異常値を示すアラームが鳴る。ダイアモックスを1錠飲み時間を置くと頭痛もほぼ収まったため、予定通り午前4時前にベースキャンプを出発した。
テントの外はマイナス20度、極寒だが空気が乾燥しているので八ヶ岳のような骨まで痺れる感覚はない。夜空にきらめく星が7,000m級の山脈のシルエットを映し出し、本来訪れてはいけない場所に足を踏み入れているような神聖な気持ちになる。ガイドの足取りは軽快で私の足はまったく言うことを聞かず、牛歩のようなスピードで一歩一歩なんとか足を運んでいく。日が昇るとかじかんだ手にようやく感覚がもどった。ガイドが砂糖たっぷりの暖かい紅茶をふるまってくれてようやく体に血の気が戻る。山頂まで残り標高200m程度まで近づいた所でザックとポールをデポして空身で山頂を目指す。遠くからは絶壁に見えた山頂付近は、難易度的には赤岳真教寺尾根程度に感じた。ほどなく9時頃に山頂に到着し、360度の大パノラマを拝む。チベット国境に近く、チベットの8,000m峰シシャパンマが間近に見える。何時間もその場にいたい気分だが、まだ行程は長いため早々に下山開始。12時前にベースキャンプまで戻るとテントに倒れこんだ。残念ながらこの日はこれで終わりではない。30分ほど仮眠し、作ってもらった具なしインスタントヌードルを体に流し込んだら3,800mのキャンジンゴンパまで下山開始。日没後の残業も覚悟したが、下山は足取りも軽く4時前には宿まで下山できた。疲労困憊過ぎて、宿に戻ってからの記憶はほぼない。。。(標高:5,520m)
Day6~8:アタック予備日を設けていたので、Day6は近くの氷河まで往復3時間程度のトレッキングで体をほぐし、夜はガイドやポーターと地酒のラクシ(焼酎のようなもの)で登頂を祝った。引退直前の清原和博によく似たガイドは豪快な酒飲みで、貸し切り宿で薪ストーブを囲み笑いあって楽しい一夜を過ごした。翌2日間で登山口のシャブルベンシまで下山。帰国前に土産物屋でアイランドピークの地図を買って帰った。また近いうちにきっと戻ってきます。
■一人当たり旅行代金■
航空券(12/29羽田発1/10羽田着往復)210,140円
ツアー代金1,020USD(1USD144.2円換算)147,084円※
※トリブバン空港からホテルの往復送迎、初日と最終日のカトマンズタメル地区ホテル、登山口までのバス往復、トレッキング中の宿、1日3回の食事、テント等装備、ガイド、ポーター、国立公園入園許可を含む
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