鳥兜山〜蔵王熊野岳/ガスのち風雨
- GPS
- 02:36
- 距離
- 6.3km
- 登り
- 567m
- 下り
- 269m
コースタイム
天候 | 曇り後風雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
蔵王ロープウェイ山麓線蔵王山麓駅⇒徒歩13分・蔵王温泉バスターミナル ◇山形駅前の山交バス切符売り場で、駅から両ロープウェイいずれかで山上へ往復して駅へ戻る割引パスが3000円で発売中(ただし蔵王ロープウェイは山麓線のみ。山頂線は別に購入が必要)。また、私のように上り下り別のロープウェイでもOKと言われましたが、ロープウェイの係員が不慣れで乗車に手間取りました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◇パラダイスゲレンデ直登ルートは草がかぶさって歩きにくい部分があります。迂回路は林道なのでそちらを歩くのがベターでしょう。 ◇蔵王地蔵岳から熊野岳方面は、ゴツゴツの石畳?の登山道を外さないように歩くこと。ただし、ワサ小屋跡の先から熊野岳へ「近道」とあるルートは、岩に記された○と⇔の印を頼りに歩きます。ガスの時に下りで使うと道迷いの恐れもあるので注意。 ◇コマクサは、ガスの中を歩き回った限りでは、熊野山頂から南南西方向に50〜100m歩いた所に咲いているのを見つけました。ただし、花季はそろそろ終わりです。 |
その他周辺情報 | 蔵王中央ロープウェイ温泉駅向かいに温泉施設「新左衛門の湯」がありますが、その右のホテルルーセントタカミヤに日帰り浴をお願いすれば、500円で源泉かけ流しの内湯&露天風呂に入れます。 |
写真
感想
会社の歩く会で米沢市・天元台から西吾妻山を歩くことになった。曾遊の山形県に足を踏み入れるからにはと、先乗りして蔵王でコマクサ見物をもくろんだが、濃厚なガスに加えて復路は激しい風雨にも見舞われ、いやはや大変だった。
朝、東京を山形新幹線で出て山形駅前からのバスで蔵王温泉に着いたのが11時ごろ。客もいないのに律儀に毎時3本出ている中央ロープウェイ11時20分発で鳥兜駅に至った。冬は軽食を出す待合室?でコンビニおにぎりの昼を済ませて歩き出した。
外は視界50mほどの濃いガス。冬季、ここは中央ゲレンデといって、右へ行くと平らな連絡コース伝いにパラダイスゲレンデ下へ至る。スキーだとつらいスケーティングを余儀なくされるが、夏場は林道だから至って歩きやすい。道端のウツボグサを見ながら進むと、前方から重機の音が聞こえてきた。
霧の中から見えてきたのは、解体中のホテル蔵王樹氷の家だった。ゲレンデの雪に映える外観が好きだったが、冬にはすっかり姿を消しているのだろう。ちょっぴり沈んだ気分で林道を離れ、リフト乗り場を右に見て登山道へ。冬はパラダイスゲレンデという急斜面の直登ルートを取る。いきなり草が深くかぶさり、濡れた葉が容赦なくズボンを濡らす。これにそなえてレインズボンにはき替えていたので良かったが、どうかすると上半身も濡れてしまう。
公称最大30度の坂を喘ぎ登り、ゲレンデを左に離れて草のトンネルのような区間を抜けると、ようやく藪のない狭いゲレンデに出た。有名な樹氷原コース上部のザンゲ坂だ。上から今日初めて出会うハイカーが下りてきた。若い男性で、コマクサのことを聞くと「ガスで遠くが見えず、確認できなかった」とのこと。そうだとすると、ガスをついて登る意味があまりなくなってしまうのだが・・・。
ロープウェイの山頂駅がぼんやり右に見える中、せっかくなので地蔵山頂経由のコースを取る。足元の花を探しながらうら寂しい頂上に達し、名物の凸凹石畳の道を辿る。歩きにくいのでつい横を通りたくなるが、並行して立つ棒杭と合わせて、立木も目印もない蔵王山頂では、視界の悪い日にルートを示してくれる頼もしい設備?だ。
いよいよ暗く湿気を増すガス中、ワサ小屋跡を経て熊野岳への近道分岐に至った。登りなら間違っても頂上には着くので、往路は近道を取ることにした。ごろた岩が転がるが、登攀は必要ない。視界が悪くて○印を探しながら慎重に登るうちに、気づくと頂上の熊野神社・避難小屋前に着いていた。
先ほどから周囲に注意していたのだが、まずはコマクサを探すべく平坦な頂上を歩き回ると、南へ50mほど行った所でようやくしおれかけた花を見つけた。周辺をうろつくと、いくつか花が残っている。比較的きれいな花を写真に収め、何とか目的を達したことに満足して避難小屋に腰を下ろしたとたん、小屋の屋根に激しい雨音が響いた。
「来たか」という思いでレインウエアを羽織り、リュックカバーを装備する。吹きさらしの登山道ではなく、間一髪小屋にいた時に降り出したことは良しとしなくてはなるまい。しばらく待ったがやむ気配はなく、携帯も圏外で雨雲の様子は見られないため、すぼめた傘をかぶって外に出た。
西の風に乗って痛いほどの雨粒が容赦なく降りつける。傘で極力顔を隠しつつ、下山を急いだ。熊野十字路経由のう回路も吹きさらしなので、登ってきた近道を強行突破。ワサ小屋跡付近までは傘どころではなく、吹き飛ばされそうな風だった。往路とは別の地蔵山の東斜面をトラバースするルートで風陰に入り、やっと一息。歩きやすい木道を辿り、誰かがロープウエィ駅前の鐘をつく音を聞いて安心したとたん、濡れた木道でお約束の尻もちをついた。リュックのおかげで軟着陸できたが。
大雨の中をロープウェイ駅から出てきた幼稚園児の一行と入れ替わりに駅の中へ。ゴアテックスのレインウエアなのだが、手入れが悪いせいかはっ水せず、きつく締めたはずの袖口からは少し水が入って、靴もつま先が若干湿ったようだ。濡れた衣服の始末をつけた後、行きと同じく貸切状態のロープウェイを乗り継いで蔵王温泉街に降り立った。ここでは雨はしとしと優しく降っていた。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する