7月6〜7日にヤマレコを始めとしたチーム安全登山の方々が主催となった安全登山フェスが、金峰瑞牆山麓の岩根山荘にて行われました。
1日目は講習会と交流会、2日目は金峰山登山の班と大原平の頭バリエーションルートの班に別れて登山イベントが行われました。
1日目の講習会では登山用具メーカーの方々や長野県警山岳救助隊の方のお話を聞くことができて、とても勉強になりました。
その時に聞いた話を箇条書きでまとめておいたので、ここにそのままコピペしておきます。何かありましたらコメント下さい。
また、二日目のイベントはバリエーションルートの方に参加しました。こちらは山行記録の方にまとめてあるので、こちらも興味があれば見てください。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1917956.html
【ストックメーカー グリップウェル、ストックの扱い方について】
・ストックの長さは平らな場所で肘が直角からちょっと伸ばす感じで上り下りで調節する
・危ない場所はストラップ外す。歩き慣れてなくて転ぶ可能性がある人も外しておく。
・ストックは肩を動かさないように、先端を振るように使う
・カーボン製は軽量、高強度、耐衝撃性
・自分に合ったストックを選ぶ(長さ調節、軽さ、コンパクト)
・折りたたみ式の方がコンパクトだが、グラつきが出ることもある。
・価格はアルミ<カーボン
・クッション性のあるストックは強く突きすぎた時の衝撃(しびれ)を押さえるため。
・そもそもカーボンは衝撃がアルミと比べて緩和しやすいのでバネ使ってない
・岩場のラバーキャップは実はメーカーとしては外して使って欲しい
・ストックは姿勢を整える為のもので、使うと体幹が育たないとかそう言うことはない
・ねじ込み式が緩くなりやすい人は正しい姿勢(突き方)で突いていないのかもしれない
・ストックに寿命は特にないが傷ついて買い替えるとか、ねじ込み式のコアを換えたいと言う人も中にはいる。
・他の使い方(非推奨)ザック搬送、松葉杖等
・横方向加重限界60kg
【ファイントラック、安全登山のためのレイヤリングの話】
・2018年の山岳事故件数は過去最高(観光登山が増えたから?)
・大事なことは「アクシデントは防ぐ」
・不用意に身体を冷やさず体温を保つ>歩く・食べる・着る
・ゆっくり歩く:200〜300m/h
・小股で歩く:体重負荷を軽減する
・ペース、休憩配分、パートナー声かけ
・食べる:道間違い、転倒、滑落はエネルギー不足
・食欲がない場合は炭水化物を意識して摂る
・低体温症の理由:低温、風、濡れ
・体温は34℃がリミット
・低体温症しそうなときは早めのビバークと血管暖める
・肌着にドライレイヤーをつけてから吸水性のあるレイヤーを着る、女性はドライレイヤーの上にブラを付ける→肌に汗を触れたままにしないことが大事
・暑くなったらベンチレーション開ける
・ウェアは年々軽く薄くと進化しているがザックの内側が進化していないので毛玉が出来たりと傷みやすい(シートベルトが理想の形)
・ツェルトでテントとして使う時は夜寝る前に四隅メイン横の順で張り直すと快適になる。
・天頂部と四隅にループを作っとく
・ツェルトをしまうときはハイドロレーションポケットに。帰ってから畳む
・ツェルト用の洗剤:キレート剤
・洗濯機で標準コースすすぎは2回
・ファスナーを全て閉じてボックス洗濯ネット
・レインウェアも3回に1回程度は洗う
・ダウンは自分で洗わない
・ベースレイヤーは古くなると吸汗性が落ちる→吸って広げて乾かすことが大事
・「生きのこった人の七つの習慣」オススメ書籍
・カンブリア宮殿て番組で7/18に放送されるから見てね!
【長野県警山岳救助隊の人の話】
・天候によって登山道は変わる(雨天時の沢など)→天候次第ですぐにあきらめる事が大事
・遭難・死亡で多いのは転倒滑落(半数以上)
・冬の宝剣山の道迷い救助動画
・右の尾根に降りるはずが左に降りてしまうことがまれによくある
・地図を確認する。経験を積む(夏冬共に2年)
・冬の白馬の救助動画(連絡手段無し)
・滑落し携帯を落として連絡できなかったが、同僚に行き先等を伝えてた、計画書適切に出してた、麓の人が覚書を書いていてくれていた
・命を守る装備品:ヘルメット、地図、ヘッドライト、レジャーシート(カラフル)、レインウェア(靴と雨具はケチるな)
・その他の装備品:非常食、防寒具、ファーストエイドキット、テーピング、筆記用具
・GPSオンにして110番すると位置情報が送信される(119番は送れない)
・夏山15年冬山1年の人が10月のジャンダルム→遭難
・登山歴1,2年の学生が10月頃の槍→遭難
・転倒滑落転落の原因:体力の過信、体力ない人のペースに合わせない→判断力集中力の低下で事故に繋がる
・遭難者アンケート:トレーニングはしているが負荷の小さいことしかしてない(ウォーキング等)→体力の過信
・登山に必要なカロリー水分:体重x行動時間x負荷(6)
・保険加入が大事:交通事故よりも割合が大きい
・救助費用:隊員1人5万円x人数分は最低でもかかる。
・山岳遭難発生週報を県警HPで公開中
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