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会社に着いた頃には、アレコレと仕事も思いつき、電話があった事自体忘れていた。
同 8:30 またその番号からだった。出てみた。
「金山の○ガ○シですぅ。」
あのお婆ちゃんだった。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-245222.html
先日、神室山へ向かう途中のバスでの出来事。降りるバス停の世話を焼いてくれたり、夜は寒いだろうと言ってウイスキーをくれたあのお婆ちゃんだ。
その時、思い出分深げに話しながらお婆ちゃんは言った。
「神室山の写真を送って頂戴な。」
そう言うと、お婆ちゃんは財布から千円札を取り出した。
ネイティブな最上訛が聞き取れなかったり、見ず知らずの人からお金は受け取れないと思い、最初は断ろうとしたが、お婆ちゃんはそれを俺に握らせた。
大役を仰せつかってしまったのである。
登る前から分かっていたことだが、青空は期待できないし、お婆ちゃんが喜んでくれるような写真が撮れればいいが…不安が外れる事はなかった。
下山後の次のお休みの日、お婆ちゃんの依頼にも応えたいし、何より、お金まで頂いていたし…絵にならない一面 白いだけの絵の中からせめて見られる絵を選んでプリントした。
申し訳ない絵ばかりだったので、お婆ちゃんに損だけはさせたくないなと思って、地元のお土産「せんべい汁」をお婆ちゃんに送ってやることにした。せんべい汁は今年B-1グランプリを受賞している。喜んでくれたら嬉しいと想った。
せんべい汁と一筆のお礼を添えてお婆ちゃんが言っていた金山町役場の総務課の恐らく息子さん宛に写真を送って上げた。
それがどうやらお婆ちゃんの手元に渡ったらしい。
お婆ちゃんが電話越しに言った。
「ありがとうございます。わざわざお菓子まで添えてもらって、これから公民館に持って行って皆で食べようと思います。」
期待に添えない写真ばかりなのを詫びた。
「山小屋…ヘリコプター…」
この辺はちょっと単語しか理解できなかったけど、お婆ちゃんはうっとりした口調で神室の思い出を語っていた。
「家にいて、何度も何度も写真を見返していたら、家族に何回見ているのと言われました。」
重ねて展望もへったくれもない事を詫びた。
「そんな事はないよ。この写真を見ていると、私の知っている神室が思い起こされてとても懐しい気持ちになる。」
「引き伸ばして公民館に飾りたい。」
それは恥ずかしい(^_^;)
「来夏、必ずまた行くから、そしたらもっと綺麗な写真を撮って送ってあげたい。」
そう答えた。
お婆ちゃんは言った。
「冥土の土産に素敵な写真をありがとう。」
山や写真をやっていて良かった。そう想った。
こんばんはutaroさん
あなたの山記録もすごいですが、このおばあちゃんの話もほのぼのと暖かくな話ですね!
私も山の麓で会った90歳のおばあちゃんとの会話を思い出しました
こんどたずねてみようと思っています
ありがとうございます
こんばんは divyasu21さん
お婆ちゃんが喜んでくれていたのは電話越しに伝わっていたのですが、「冥土の土産」まで言って喜んでくれているのは何だか恥ずかしい気持ちになりました。
あのお婆ちゃん、その隣にいたお爺さん、バスの運転手さん〜皆が優しくしてくれました。
こんばんは
心が温まりますね。
小さなやさしさが、大きな感謝になって
またそれが、さらに大きな感謝になって・・
やさしさの、キャッチボールで
これもutaroさんの人柄ですね。
いつまでも大事にしたい気持ちですね。
来夏は自分が納得できるような大神室の稜線を送ってあげたいなと思います。
その時は是非一緒に走りましょう!
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