この前、「病人という生き物」というテーマで日記を書いた。今回はその続編である。
https://www.yamareco.com/modules/diary/203474-detail-365805
少しずつ動けるようにはなってきた。しかし動いた次の日が問題だ。布団に根っこでも生えているかのように朝は動けない。発熱がないインフルエンザみたいな怠さに襲われる。うつ症状の典型だ。
さて、ここまで来ると病名が読者は気になるところだろう。ざっくばらんに話そう。私は双極性障害2型である。双極性障害とは言っても、2型はうつ病にかなり近い。実際に私の症状のほとんどはうつ状態である。そのうつ状態が、入院前のような希死念慮があるほどの状態ではないものの、退院してからもまだ抜け出せていない。この辛さはうつ状態になった人にしか分からないと思う。精神的な症状と身体的な症状、うつの苦しさは言語化できない。谷川俊太郎さんとかに言語化してもらいたいくらいだ。
しかし、気力が出てから動くのでは永遠に動きだせない。そう思った。そこで私なりに考えた方法が、定期的に自然の中に身を置くことだ。例えば私の近所には久渡寺山という標高600mほどの山がある。登って帰ってきた時の僅かな充実感はうつ症状を少し和らげてくれた。たまに八甲田大岳など少し遠めの山でアクセントをつけるのも良かった。神奈川の両親の下にいる時は丹沢の滝めぐりなどをした。沢屋の自分にとっては退院後の回復にはちょうど良い。翌日に襲ってくる揺り戻しとの闘いはあるが、何もせず家にいるよりは精神的にも肉体的にもマシに思えた。何となく復活へのルーティンができてきたのではないだろうか。
最後に、最近気に入っている曲の紹介で終わる。最近、毎日聴くようになったのは、スガシカオさんの「progress」という曲だ。理想の自分って、もうちょっと格好よかったけど、僕が歩いてきた日々と道のりを、本当は自分っていうらしい。世界中に溢れているため息と、君と僕の甘酸っぱい挫折に捧ぐ。あと一歩前だけ前に、進もう。
あと一歩前に、私も進み続けたい。かつてのように沢や岩に行けるように。
当時は違う病名でしたが、同じ病気です。
歯はボロボロ、視力は落ち、やせ細って退院してきました。
文章は書けない、彼の書く文字は判読するのが大変。
それでもマンガが大好きで働いて得たお金はすべて漫画の購入に充てていました。
実際は購入はしても読んでいませんでした。
Mtasukuさんは最近も八甲田を滑ったり一ノ倉を登ったり、友人と比べるとどうなんだろうと思います。
コメントありがとうございます
私の場合、うつの波が定期的に来てしまいます。また、頑張った後の揺り戻しうつもなかなか辛いです。
今回は一ノ倉沢のクライミングと立山のスキーに行った後、ドカンとうつ状態が来て1回目の入院となり、退院後は三崎海岸でクライミングをするなどしましたが、その後にもっと大きなうつの波が来て2回目の入院となりました。
双極性障害をはじめとした精神疾患は人それぞれで症状が千差万別のようです。ご友人の方は私よりも遥かに重症のようです。私も閉鎖病棟で医療保護入院していましたが、入院期間は数週間から1ヶ月程度です。退院直後は山登りなんて考えられませんでしたが、日を重ねるごとに少しずつ山に行こうという気が戻りつつあります。
今日は大菩薩でリハビリ山行をしました。明日、揺り戻しがないことを願っています。揺り戻しがなければ軽いハイキングにでも出かけようと思っています。
約3年前に発病し2ヶ月間ねたきり、さらに2ヶ月間自宅療養で少しづつ仕事復帰。
Mtasukuさんは久渡寺山をルーティンにしてアクセントに八甲田に登っているのですね。
まさに私も600mの関山に登ることをルーティンにして、アクセントに那須連山に登るを繰り返して少しづつ回復に向かいました。
この病気は家でじっとしていると気分が悪くなります。自然の中を歩くことは良いことですね。
登り続けることにより、この病気をかかえながらでも大きな山に登るこつもつかめて
くると思います。
Mtasukuさんもよい方法でリハビリ出来ていると思います。あせらずに続けて以前のように登れるようになるといいですね。
ちなみに私は自宅療養中に将来を悲観して登攀道具をほとんど捨ててしまったのが失敗というか残念でした。あきらめない気持ちも大切でした。
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