幸運に恵まれれば、北アルプスや南アルプス で見ることができるライチョウ。
そのちょっととぼけた風貌や可愛らしい雛の姿に思わず和まされた人は少なくないのでは。
「二万年の奇跡を生きた鳥 ライチョウ」には、著者(現:信州大学特任教授)の長年にわたるライチョウに関する研究結果からわかったその生態やライフスタイル、進化の歴史、分布状況などが書かれています。
特に、ライチョウの生態については、保護色になるために1年に3回も羽を換えることや、雄はまったく子育てをしないこと、生存が厳しそうな冬の死亡率が1年で最も低いことなど興味深い内容がいろいろと紹介されています。
一方で、個体数の調査により、ライチョウの数は25年前には3,000羽ほどいたものが現在は2,000羽以下にまで減少してしまったという事実も述べられています。
減ってしまった原因については、温暖化に伴う高山環境の悪化やシカやサル、イノシシといった本来は高山帯にいなかった動物侵入の影響が大きいとされています。
関心のある方は一読をお薦めしますが、この本を読むと、ライチョウが絶滅の危機に瀕していることを悲しく思うと共に、自然保護の難しさを感じます。
ライチョウを危機から救うことは簡単ではありませんが、一人でも多くの登山者がこの問題に関心を持ち、ライチョウを取り囲む環境の理解と保護の意識を持つだけでも状況は変わるのではないかと考え、僭越ながら日記に書かせて頂きました。
Bobechanさん、はじめまして。
興味深い本の紹介を、わかりやすく、ありがとうございます♪
お気持ちも伝わりました。
雷鳥を含め、大自然に来たからこその、
生命力あるものたちに出合えると、感動ひとしおです!
が、雷鳥については、会えることを楽しみにしつつも、
あまり知識が無かったらことを、改めて気付かせてもらえました(^^)/
sanasan、はじめまして。
コメントありがとうございます
私も雷鳥に関してはあまり人を怖がらない鳥ぐらいの知識しかなかったので、
この本を読んで、雷鳥の面白さやすごさを知る共に、
あんなとぼけた姿をしているのに絶滅の危機に瀕していることに、
なんとも言えない健気さを感じてしまいました。
昨年、唐松岳で雷鳥の親子に遭遇したとき、
一羽の雛が親からはぐれてしまったんですが、
その直後にカラスのような鳥が飛んできて、「もしや・・・」と思ったのですが、
この本には、鷹などの猛禽類が登山者の影から気づかれないように近づいて、
雷鳥の雛を襲うことがあると書かれていました。
その時の雛は、親の鳴き声に導かれて無事親の元に戻れましたが、
常に危険に晒されて、一生懸命生き延びているんだなということをしみじみと感じます。
早く夏になって 、雷鳥に会いたいですね
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