(講談社現代新書)
昭和40年2月26日第1刷発行
久松潜一(1894年12月16日〜1976年3月2日)
この本は、今までいくつか読んでみた万葉集の歌の解説・観賞とはちょっと違って、万葉集そのものを解説したような内容でした。
歌人は 人麻呂・憶良・赤人/旅人・家持等を重点的に。
巻末には万葉略年表/万葉略系図/(登場134首の)和歌索引があります。
本文の最後は
【9 武蔵野の万葉】
〈5〉紫草と国分寺
(紫草は東国に多かったようです)
紫の匂へる妹をにくくあらば
人妻故にわれ恋めやも(21)
あかねさす紫野行き標野行き
野守は見ずや君が袖ふる(20)
紫の根はふ横野の春野には
君を懸けつつ鶯なくも(1825)
紫は根をかもをふる人の児の
うらがなしけを寝ををへなくに(3500)
紫を草と別く別く伏す鹿の
野は異にして心は同じ(3099)
この根の皮に紫の色素があり、それから紫の染料をとるために栽培されたようですが、花(白い)も愛されたようです。
次は 森下典子著『日日是好日』(新潮文庫)
これは、映画を先日観ました。
今度は文庫で。
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