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〈昨日より 絶えず見て来し 槍ヶ嶽 いよいよ近く 今は真向ふ〉
〈わが齢(よはひ) たむかぬ間の 望みには登りたき山 なほ五六あり〉
【山飯🍚】
〈まひる時の 焰(ほのほ)は色に 立たなくに かぎろひて暑し 飯盒つるす〉
【野草🌿】
〈今年また 一芽殖(ふ)えにし 花を待つ 黄色えびねの 逞しき萌え〉
〈わが庭に 絶えしが中に 惜しきもの 吉野の春の 猩々袴(しょうじょうばかま)〉
【野鳥🐦】
〈駅員は 詰め所に炊事 しつつおり 停車ながく 山に仙台虫喰(せんだいむしくい)〉
〈一部落 高所(たかど)に拠りて 谷広し 赤ショウビンは ただ一羽の声〉
歌人[植松寿樹(うえまつひさき)]
明治23年2月16日〜昭和39年3月26日
夜中に目が覚めて、ふと手に取った『日本の詩歌(短歌集)』の開いた所に。
外に出て、夜風に吹かれ涼みながら、流れる雲を見上げ、街では山を想い、山にあっては街を想うんかなと。
少し前までは、花や鳥の名が出てきても、ほとんどわかりませんでした。
あっ、今でもわからないモノが多くて、後から図鑑などで。
([エビネ]の名前は根の形が海老に似ているところから、[ショウジョウバカマ]は歌舞伎の猩々のイメージからと、図鑑に)
野鳥は啼き声だったんかな。
[オマケ]
〈一夜寝ば 明日は明日とて 新しき 日の照るらむを 何か嘆かむ〉
半田良平[幸木(遺歌集)]より
(明治20年9月10日〜昭和20年5月19日)
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