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左大臣家からいびられて、姿をくらまし乳母の家に行き、そこから転居を考えていたところ、
方角が悪いと[方違い]で寄宿していた家が夕顔の住まい設定です。
(夕顔の死後、右近の話から)
〔八月十五夜、くまなき月影、ひま多かる板屋残りなくもり来て〕
(満月の月の光が、すき間の多い板葺きの隙間から漏れて)
〔賎の男の声々、目さまして、「あはれいと寒しや。ことしこそ、なりはひにも頼むところ少なく、ゐなかの通ひも思いかけねばいと心細けれ。北殿こそ、聞きたまふや」など言いかはすも聞こゆ。〕
(いやしき男が目をさまして「ああ、ほんとに寒いね。ことしは、さっぱり生業にも見こみが少なく、いなか通いの商いも気がのらないから、ひどく心細いことだ。北隣さんきこえますか。」などと言い合っているのもきこえる。)
[明解古典学習シリーズ/源氏物語]より
📖源氏物語に戻ってきました。
現代文で先読みして、もう一度ふりかえってみます。
紫式部は、[からうすをつく音]や[衣打つ音]など、庶民の暮らしを描こうとして、夕顔の住まいを設定したのかなと思いました。
(縦の筋、わかってみると周辺の、あれやこれやと気になりだして)居彷人
【写真】は、太陽の塔の広場のチューリップ
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