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艶なる文〈逢ふことは なべてかたきの 摺衣 かりそめに見るぞ 静心なき〉
(逢うことは難しいあなたの、青摺衣を偶然目にしました。心乱れております)
中納言〈逢ふことは まだ遠山の 摺目にも 静心なく 見ける誰なり〉
(すぐには逢えないとしても、そういうあなたは誰でしょう)
女〈めずらしと 見つる心は まがはねど 何ならぬ身の 名乗りをばせじ〉
(美しい方と見た心は嘘ではありません。つまらぬ身ですから名は申し上げません)
中納言〈名乗らずは 誰と知りてか 朝倉や この世のままも 契り交わさむ〉
(どなたかわからなければ、逢うことはできませんね)
*「朝倉や 木の丸殿に わがをれば 名乗りしつつ 行くは誰が子ぞ」天智天皇(新古今和歌集)
を踏まえて
(男装の女人なれども中納言、恋文受けて静心なく)居彷人
【写真】桜(若木)の紅葉
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