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〈着なれける 衣の袖の 折り目まで ただその人を 見る心ちして〉
(読経の布施として僧に与えた着物がそのしわまでも母が着ていた時と変わらないので、面影がいっそう)
〈あはれてふ 人もなき世に 残りゐて いかになるべき 我が身なるらむ〉
(このあと私はどうなってしまうのかしら)
「高倉院崩御を聞き」
(治承五年1181年正月十四日二十一歳で崩御)
高倉天皇の中宮[建礼門院(徳子)]は平清盛の娘、筆者[右京大夫]は女房として出仕していました。
〈雲のうえに ゆくすゑとほく 見し月の ひかり消えぬと 聞くぞかなしき〉
中宮の御心のうち、おしはかりまゐらせて、いかばかりかとかなし
〈かげならべ 照る日のひかり かくれつつ ひとりや月の かき曇るらむ〉
前半(上冊)が終わりました。
【写真】白花ジンチョウゲ(沈丁花)
(何となくミツマタっぽい白い花。あまい香りの白沈丁花)居彷人
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