私が３年前に奥穂行った時もその週末だけで７人亡くなったが
あれは、いろんな要因があった。
しかし、今回のGWは雪による悪天候という一要因で８人亡くなっている。
私が５日前にいた場所の近くで死者がでるなんて・・・。
【涸沢岳】１名死亡、【爺ヶ岳】１名死亡、【白馬岳】６名死亡
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201205050120.html
いずれも遠方からの登山者で、高齢という共通点がある。
誰でも思いつくのは、「せっかく来たんだし」とか「なんとかなるだろう」
という、決断をなぁなぁにして挑んだ結果だと推測するだろう。
以前の日記でも書いたが、
「中止するしきい値」を持ってないパーティーが一番危険である。
精神論ばかり言っても後で誰も教訓にできないから
ちょっとこんなものをお見せしようとおもう。
私が、山に行くとき必ず前日にチェックする山岳気象予報サイトである。
（株）ヤマテン http://i.yamaten.info/
ヤマケイの山岳気象講座でもおなじみの猪熊先生の会社である。
日本で唯一（？）山域をフォーカスして、各山ごとに２日先の
概況、天気、風向き、気温を予報する。
では、事故が発生した５月４日の予報を引用させていただく。
-----------------------以下引用-----------------------------------
【奥穂高】
4日：
東北地方に低気圧が停滞する。また、500hPaで-15℃以下の寒気を伴った
上層の谷が通過するため、雪となり、日中は冬型が強まっていくため、
次第に風雪が強まり、午後は暴風雪となっていく。4日深夜までの24時間に
三俣・双六・笠で最大40cm、槍・穂高で30cm、燕・常念で20cmの降雪となる恐れ。
表層湿雪雪崩に厳重な警戒が必要。
警戒事項：
暴風雪による行動不能・転滑落（午後）、テント倒壊（午後）、湿雪雪崩、
低体温症、視界不良による道迷い・雪庇踏み抜き
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
（予報の時点で低体温と視界不良は予報済）
■山頂の天気（奥穂高山頂）
予報発表日時:2012年05月03日 12時00分00秒
◇2012/5/4 0:00
天気:雪
気温:0.7℃
風向:西南西
風速:7m/s
◇2012/5/4 6:00
天気:雪
気温:-1℃
風向:西北西
風速:7m/s
◇2012/5/4 12:00
天気:雪
気温:-1.5℃
風向:西北西
風速:17m/s
◇2012/5/4 18:00
天気:雪のち霧
気温:-4.1℃
風向:北北西
風速:25m/s
-----------------------以上-----------------------------------
彼らはこの情報を把握していたのか。
この予報を見たら、基本的には山行キャンセルすべきであることは
一目瞭然であるとおもう。たぶん、気象情報は、山小屋の黒板の天気予報程度だったんだろう。
一晩で３０ｃｍ雪が積もり・・・
風（しかも西風）は、時間が経つにつれ強くなり・・・
気温は、朝よりも日中の方が低い。
つまり、歩けば歩くほどどんどん過酷な環境になるわけだ。
この予報は、前日の昼すぎにはでる。
（もちろん携帯の電波が入らないとサイトにアクセスできないが
二日前にも同様の予報が得られるので、上高地に着く前に分かる。）
天気が良くないことはわかっていたはずである。
「決行するかキャンセルするかを決めるしきい値を持つ」
ことと
「しきい値を判定するための情報を定義して、収集し、決断する」
ことをしてほしかったな、と思った。
こんにちは 今年のＧＷはとんだ
天候でした。
自分も低山でテント泊の体験講習でしたが
ピンポイント天気予報で地域天候を確認して
早朝には不参加を決めました。
やはり自己責任の世界です、何かあってからでは
すみませんね、石橋をたたいても渡らない
ぐらいの用心は必要でしょう。
コンバンワです。
非常に残念なニュースが入って来ました、心が痛む思いです。
さて、テーマの内容から拍手は如何なモノかと考えましたが、内容が多くの方に有益で有るとの判断で入れさせて頂きました。
しかるに現実に起きてしまった遭難に対して、多くの方々の真剣な救援が行われているのかを知る事は、とても大切な事と考えます。
何時までリンク先が存在するかは不明なのと、果たしてリンクを張るべきなのかは良く判りません。
『現実』を『知る』意味は多くの方々に再発や未然防止、そして予防となる事を祈る思いで貼り付けています。
http://bochiiko8.blog14.fc2.com/blog-entry-169.html
ご理解として頂ければ幸いです。
こんばんはシータさん
「ヤマテン」これからは参考にします（高尾山でも？？）
ニュースを見たときすぐに、天候と年齢、判断力、決断などの言葉が浮かびました
高山、低山に関わらず少しでも安全、安心の方向へ決断したいと思います
すみません、一部内容に誤りがあったようですので、コメント削除させていただきました。
伝聞だけで、詳細を確認していませんでした。
ご迷惑おかけしました。
すみませんです。
シータさん こんばんは。
最近思うのです。やめる勇気ももちろん必要ですが
とめる勇気も必要なのかと。
最近の自分は事勿れ主義になっているように思えます。
それでも行く人は行くのでしょうが・・・
「止めた方がいいよ。」という勇気がありません。
今日は。残念なニュースです。白馬で遭難された方は前日は山荘泊であったから、山荘側が登山客にどれだけ天気情報を与えていたのか気になります。山荘側は地元だから天候が悪化することは予測できたのではないでしょうか。「午後から天候が急変するから登山は中止した方がよい」という注意は出ていたのでしょうか。天気情報も自己責任という声もありますが、それは経験者に対する言葉で、食事つきの山荘を利用する人は経験者だけではないです。今は天気が悪化すれば冬山になる時期ですし、冬山の怖さを知らない人も登る時期です。
翌日に涸沢岳に登ったものです。
私は4・5・6日に行きましたので涸沢岳遭難の方と比べると1日遅れの山行でした。
また4日ですが私は上高地から涸沢小屋に向かっている最中でしたが、朝は曇り、午後から雨でした。
さて、涸沢小屋では携帯の電波が入らず、山小屋の掲示板の天気予報以外の情報がありませんでした。
※docomoは窓際で電波がが入る瞬間がありましたが、すぐ電波が消える状態でした。
5日の夜に実際docomoも持っている方が、天気予報にアクセスしましたが、なかなか繋がらず、何とかアクセスできたのは安曇の時間帯別の予報だけでした。
夏山になるとdocomoはアンテナを増やしてくれるようですが、常設アンテナではありませんので、この時期は繋がらないと思ったほうが良いです。
因みにSoftBankとauは一切繋がりません。
山では情報の入手手段が非常に限られる、しかも最新の細かい情報はほぼ入手できないと思った方がいいです。
実際私は、自宅を出るときの天気予報の情報のしか持っていませんでした。
恐らく前々から計画されていたので、自宅では前々から週刊天気予報などを見ていたと思われます。
その段階では3日は荒れるという予報だったはずで、4日は回復傾向の予報でした。
しかも私が今回の事故を知ったのは6日の9時ごろ下山途中の徳沢で登られる男性に話を聞いたのが最初でした。
それまで多くの方と話をしましたが、私の話した方の中では遭難情報を持っている方はいませんでした。
翌日、翌々日ですが、私は遭難者と同じ涸沢小屋に宿泊しました。
山小屋の情報ですが、 お日様、曇、傘、雪ダルマ、稲妻 などのマークのみです。しかも1日の予報のみです。
時間帯別予測や、どの程度の雨量、風速、気温、天気図などの情報は一切ありません。
ですので午後から荒れるなどの情報は入手できなかったと思われます。
また私の下山日の6日の予報は雪一時雷でしたが、山小屋から登山の中止したほうがイイヨといった情報提供はありませんでした。
山小屋の方に話をお伺いした人には、やめた方がイイよと言われたとは聞きましたが、広く告知というのはありませんでした。
また涸沢小屋では地上波のTVは見えません。
小屋の方もこの時期はインターネットに接続できてないと思われます。
山小屋の方の情報の入手先は、BSのデータ放送？です。
ですので山小屋のかたも、細かい天気予報が解らないといった状況だと思います。
おはようございます。
コメントありがとうございます。
私もピンポイント天気みていて、GWの中盤出かける意欲が失せました
自己責任の話についてなんですが、最近思うのは
事故を起こした以上、救助隊や山小屋の方は救出しなければなりません。
そうなると、事故を起こしたパーティーだけで完結しないので
単純な自己責任とはいえないのですよね。
となると、ほったらかしではなく何らかの抑止力がいるのかなぁと。
悪天候が予想されるときは、入山制限するとか。
（あくまで一案ですが）
コメントありがとうございます。
おはようございます。
穂高岳山荘の小屋番さんのブログ、いつも拝見しています
新聞記事では窺い知れぬ事故の壮絶さと
救助隊のみなさんの岳でみるような、いやそれ以上の
頼もしい活動がひしひしと伝わってきます。
被害に合われた方のプライバシーを守る範囲であれば
このような生に近い記録は広く流布してほしいです。
おはようございますー。
しかし、この天気は高尾地域がありません
せめて雲取あたりの情報はほしいです。
あのへんだけポッカリないので。
なので、丹沢の予報をみて想像してます。
高尾だったら八王子の予報でもいいかも
おはようございます！
どうやら、涸沢槍で遭難したそうですね
隊員のみなさんは、意識不明の方を背負って
D沢のコルから垂直岩場を登って穂高岳山荘まで
搬送された・・・ということですよね。
なんともすごいとしか言えません・・・
コメントありがとうございますー。
わかります・・。
目の前で、これから出かける気まんまんの年長者に
「行かない方がいいですよ」
などと言える自身がないです。
せめて（これも言えるかわかりませんが）
「これから上空に寒気が入ってくるから、間違いなく天気は荒れます。僕は死になくないのでいきません」
くらいは、言えるようになりたいなぁと思うのでした。
（気が小さい）
コメントありがとうございます!
山小屋の方がどこまで面倒みてくれるかというのは
小屋によって違いますもんね。
小屋にチェックインするとき、明日の行き先書かされますが
あれをみられて「あー、あしたそっちはやばいよ」とか
言われたことがありません。
どちらかというと、長野県警の方が任意で各所に立っていて
天気の悪い時の情報提供や、装備の甘い方の指導はされています。
といっても、いつもやってるわけではありません。
はじめまして。コメントありがとうございます！
現地の詳細情報教えていただきありがとうございます。
私も、実はGWの28-30日で北穂いってきました。
（なので、天気はGWで一番ベストの期間だった）
確かに、夏だと涸沢で電波入るのですが
行ったら入らずびっくりしました。
（北穂の稜線でたらばっちり入りましたが）
確かに、山小屋やテント場ではワイヤレス経由の情報は
手に入りにくいので、それを前提にした情報収集が必要ですよね。
ただ、あそこに限っては↑にも書いたように
山頂の天気をピンポイントで予想されていますので
これを最も知るべき人たち（山小屋、警察、登山者）に
広く周知されてないのは、あまりにもったいなさすぎです。
衛星携帯電話使ったFAXでもいいです。ぜひやってほしかった。
多くの方は、天気予報というと「はれ」「くもり」など
天候が結局どうなるかという話になりますが
山の天気は、時間的にも局所的にも変化が非常に早いので
見た目で判断することは、すでに過去の情報であったり
ぜんぜん違うところをみていたりすることになります。
山岳気象予報の有用なところは、天候の予報の他に
「上空500hpaにマイナス○○度の寒気が・・・」というように
概況まで提供してくれるので、その日が山行にふさわしいかどうか
包括的に評価することができます。
知るべき人が知るべき情報を不足なく得られる。
そういう環境になることを願うばかりです。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する