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私はコンタクトレンズが体質に合わずメガネが必須となるのですが、吹雪や強風時でもクリアな視界を確保するために使用する発熱ゴーグルの電源として、モバイルバッテリーは絶対に欠かせない存在です。そのため直接外気にさらさないよう注意して体温の届くポケットの中、テン泊時はシュラフの中などに入れてスマホとともに保温してきました。これまで何度か-20℃を下回るような環境で山行やテン泊を経験しましたが、幸いにも使えなくなったことは一度もありません。でもついうっかり保温を忘れると全く動作しなくなる可能性もあります。すなわち命綱を喪失するリスクを常に抱えているのが現状です。
先日お二人のヤマレコ日記(MT-Dさん・はる999さん)を拝見して-20℃でも使えるというモバイルバッテリーを知り早速購入してみました。電解質に液体ではなく準固体(ゼリー状の物質)を使用することで寒さによる影響を受けにくくなってるそうです。
メーカー:ハマケンワークス(浜田電機株式会社)
商品名:SSPBジョヴィバッテリー https://hamakenworks.jp/user_data/sspb
生産国:中国
動作温度範囲:-20~+80℃(放電のみ)
保存温度範囲:-40~+80℃
①HW-SSPB050 5000mAh(定格容量3000mAh)
実測112g 112x68x8.9mm 入出力用USB-C×1 実売価格6,980円(Amazon 2025/3/18現在)
②HW-SSPB100 10000mAh(定格容量6000mAh)
実測200g 112x68x17mm 入出力用USB-C×1, 出力用USB-A×1 実売価格8,980円(Amazon 2025/3/18現在)
※②にはパススルー(充電しながら出力できる)機能あり、①にはありません
定格容量というのは仕様で保証された最低限必ず使える容量なのでこちらを参照すると、例えば3400mAhのiPhone15なら20%→100%の充電を、計算上①は1回②なら2回できます。大きさや重さはAnkerなど通常の製品と比べてもそんなには変わらないですね。①はハードシェルの内ポケットに入れても全く邪魔になりません。この温度範囲で保証されているということは、内蔵の電子部品には車載グレード品が使われているのでしょう。
本格的なレビューには時間と手間と専門の計測機器が必要となりますが、とりあえず知りたいのは「本当に厳冬期の山でも使えるのか?」「保温を忘れてもすぐにスマホチャージできる?」ということですよね。でも今シーズンはもう-20℃のフィールドテストは間に合いません。そこで手っ取り早く知るために冷凍庫を使って簡単なテストをしてみました。
1.モバイルバッテリーをフル充電する
2.冷凍庫(-20℃)に24時間放置
3.①を取り出してすぐ電池残量20%のiPhone15につないでチャージ
4.95%になるまでの時間を計測
結果は全く問題なくPDモード(5V/3A)で充電でき20%→95%まで1時間15分でした。またその時点のモバイルバッテリーの残量表示はLED2個(少なくとも26%以上)で仕様を十分満たしています。これはもうスマホ内蔵バッテリーもSSPBにしてもらいたいくらいですね!ちなみに②10000mAhのほうも正常に動作しました。
なお注意点として、氷点下での放電はOKでも、キンキンに冷えたリチウムイオンバッテリー(この製品も含めて)への充電は電池セルに深刻なダメージを与えかねず、最悪短絡発火・爆発するので十分温まってからにしましょう。これはリチウムイオンの宿命なので仕方ないです。またいくら寒さに強いとはいえ、氷点下になる場合はこれまで通り直接外気に晒さないということはしっかり守ったほうが良さそうですね。
とりあえず第一段階は見事合格です💮価格は従来品の約2倍ですが、冬山でのリスク低減や長寿命化を考えるとむしろ安いもんです。でもまだたった1回の簡単なテストだけなので、早速次の山行から実際の山でどんどん使って評価していきたいと思います。
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