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なお，東大寺の後ろに広がる芝生の美しい若草山も三笠山(みかさやま)と呼ばれますが，御蓋山はこれとは別に，春日大社の裏手にある御神体の山です．万葉集に多く出てくる三笠山は御蓋山のことを指します．
8時30分に春日大社敷地内の感謝・共生の館に参加者約20人が集合し，神職の方による解説，説明を受けます．その後，水谷神社に移動し参拝前のお祓いを行います．その後，春日大社本殿に参拝し，10時頃，いよいよ鳥居をくぐって御蓋山山頂に向かいます．決まった参拝(登山)道はありません．道を確定すると勝手に登る人が増えるからだそうです．山は世界遺産の一部である春日山原始林の中心で，鹿の食べないナギの樹林が広がっています．円錐形の山なので，獣道をひたすら直登すると約20分ほどで山頂の本宮神社に到着しました．めったに来ることのできない神社なので，気持ちを入れて参拝しました(画像1)．その後，裏山を下り，旧柳生街道に出ました．そこからは滝坂の道に沿って美しい石畳の道を登って行きました．夕日観音，朝日観音といった石仏を眺めながら進んでいき，11時30分頃，荒木又右衛門ゆかりの首切り地蔵に到着しました．ここで昼ごはん．用意された弁当に喰いつきます．先達の禰宜の方から，「あくまで練成の会なのでここからはピッチを上げますよ！」という言葉もいただき12時頃再スタート．ここからは春日山周遊道に沿って北へ進みます．この辺は春日杉の大木が多く残り，他所では神レベルの杉があちこちに見られます．(画像2)途中，高山(こうせん)神社に立ち寄り，ここでも参拝します．ここは能登川の水源で鎌倉時代に奉納された石船が今も残っていますが，天気続きのせいか池は干上がっていました．さらに進み鳴雷(なるいかずち)神社にお参りします．ここは佐保川と能登川の分水嶺にある神社で，ここも高山神社と同じ水神様です．春日大社自体が平城京の水と天候を司っていいる神様なので，遣唐使が航海の無事を祈願したのですね．さらに北に向かい，たぶん2時頃，鶯の滝に到着しました．ここからは西に向かって道を進むとドライブウエイを経由して，3時頃には若草山山頂にたどり着きました．眼下には奈良市内から生駒山，二上山，葛城山，金剛山が見渡せました．先ほど通ってきた御蓋山(画像3)とその奥の花山も見えました．鹿の群れが草を食み駆け回る中をゆっくり下り，3時30分には出発地の春日大社に戻ってきました．到着後，奉納神楽の見学，直会が行われ，小豆入り赤米粥，柿の葉ずし，お酒をいただきました．参加者は皆，奈良の自然や歴史，文化に興味を持って参加されている方々で，奈良の話で盛り上がる楽しい会となりました．
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