ネットを楽しんでいたら、偶然に懐かしい写真を見つけました。東京新宿区にあった（旧）陸軍戸山学校の訓練用人工岩壁（昭和47まで存在）の写真です。ヤマレコユーザーの中にも懐かしく思い出す方もいるのではないでしょうか。「新宿歴史博物館 データベース 写真で見る新宿 写真��Ð7156」で検索すると見れます。人工岩壁の高さは10ｍ〜15ｍ位、傾斜は70〜75度程度だったと思います。
向かって右側は低く割と緩傾斜、左側は高く傾斜も立っていました。中学の頃（昭和41年〜43年）に、左側の壁もノーザイル（ザイルなるものを知らなかった）で登ってしまっていて、危険極まりない仕業が親に知られたら、登山は「禁じられた遊び」になっていたでしょう。ですが運よく両親が放し飼いにしてくれていたので、バレること無く登山を続けることができました。ある日、左岩壁の中央やや左寄りを8〜10ｍ位登って小テラスに達したのですが、あと少しのところで急に怖くなり、どうしても一歩登るのが躊躇されました。例えるなら、三ツ峠屏風岩・大根おろしのようなのっぺりしたフェース状だったと思います。その時は小テラスでどうしようかと物凄く不安感が湧き出してきました。でも、殺風景な人口岩壁辺りに人は無くじっとしていても誰も助けに来ないし、勇気を振り絞って登りました。とても怖かったです。その後、ロープ（8ｍｍｘ30ｍ）や鉄カラビナなどを購入し丹沢の沢に通いました。中３の時、西丹沢・同角沢を遡行後に下山ルートを見失い、小梅沢を降りていき、出会いの大滝（40ｍ位）を懸垂下降中に支点の木が折れ転落するも、九死に一生で助かりました。（単独）
高校生になって山友達と、その人工岩壁で練習したのですが、かつてノーザイルで躊躇なく大胆に登っていたところを、中間に支点が無くてトップロープでないと怖くてなりませんでした。小テラスで怖かったことや小梅沢での転落がトラウマとなり恐怖が増していったのだと思います。
子供の頃は恐怖を感じる暇がないほどワクワクドキドキと楽しさが先行してしまう、ある意味純粋でした。「子供は怖いもの知らず」は実感するところです。今まで登山を続けられてきたのは、年齢と共に純粋さを失くしていく代わりに反比例して増していった恐怖心があるからか？たぶん子供の心と頭だけだったら、命がいくらあっても足りなかったと思います。恐怖心さまさまです。しかしながら、まだまだ「純粋さが大切だな」などと青臭いことを考えてしまっています（笑）。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する