丹沢の鍋割山辺りをハイキングしようと、先ず寄大橋から雨山峠へ花の写真など撮りながら足を進めておりました。
雨山峠の約500メートル手前あたり、左が崖のトラバース道に一本のトレッキングポールが立てかけた状態で置いてありました。
一度通り過ぎたけど「伸びた状態で折れてもいない、これは落としたり捨てられたものではないな」と思いあたりを見回しても人の気配はなく嫌な予感がして崖下を覗いてみました。下の沢に近いはるか下になにか黒い物が見えて「倒木だと思うけど念のため」と双眼鏡で確認すると、うつ伏せ状態の下半身でした。
寒くもないのに手足が震え出し顔から血の気が引くのを感じます。
声かけにも動いてる様子は無くまた上半身は岩に隠れ見えません。
滑落でしょうか。
どうしよう
一回しゃがんで落ち着こうとし、スマホを取り出し電波が届くのを確認し110番しました。何が起きたかと自分の身分を説明。
位置情報が送られているはずなんですが「ゴルフ場の近くですよねっ?」て聞かれたりと正しく送られていないようで場所は口頭で説明しました。この時山を知らない方にも解るくらい丁寧な説明が必要だと感じました。あと紙の地図などはやっぱり要る。電話しててはスマホ内の地図だけではこの場合説明できなかったかも。
その後119番にも電話してと言われ電話したが、これはそっちの回線で位置情報を取ろうとしてみたようです。
説明が終わって山行を続けても良い感じだったのですが、その気にもならずここで待つことにしました。
どのくらい待つかなぁ2時間くらい?
30分くらい待っていると下から一人のハイカーが来られ寄大橋にパトカー来てたとのこと「ずいぶん早いな」
それからその方は一緒にいてくれてまた30分くらいたって4人(だったかな?)の松田警察署の山岳救助隊の方が来られ(早っ)、改めて身分証明と状況の説明をしました。
隊員の方が降りられてとりあえずホッとしながら眺めていましたが、遭難された方への接する感じからなんかもう・・・
気が重い下山
狭い登山道、ここにいても邪魔をしてしまいそうだし、もう今日は足を先に進める気にもならず来た道を引き返します。
途中でストレッチャーを担いだ隊員の方たちとすれ違いました。
聞けば最初に到着した方々は捜索願が出てる方を探しに出ていた隊とのこと。
だから到着が早かったわけですね。その後消防の方々ともすれ違いました。
合計で20人近くになるんじゃないかな。大変だなぁ
110番することしかできなかった
今回のことが自分の山の歩き方を見つめ直す機会になりそうです。
崖下に降りるのは電話でも止められたけど、もし登山道の際で苦しんでる人がいたら何ができるだろう。ただ励ますくらいか?
山の知識も全然足りてないよなぁ
自分は身の丈に合ったコース取りをしているつもりだけどいつも一人だし。
低山の丹沢専門だけど毎年遭難者出てるんだぜ、どうする。
あーでも山歩きを趣味にしようと決めた時に、auだと山で全然繋がらなくでNTTドコモにしたんです。これは今回役に立ったんだなぁ。
それにしてもあのトレッキングポール
登山道の際に目立つように立てかけてあったんですよね。
想像ですがポールを残して滑落し、その後に通った登山者が落とし物かと思い道の際に置いたのかな?
何れにしてもこのポールがなければ遭難者に気づかなかったでしょう。
ken_oscarさん おはようございます。
大変な経験をなさいましたね。
私も数年前、登山道に倒れている方に関わったことがあります。
遠目には、なんで登山道の真ん中に体を投げ出して休んでいるんだ?と思いましたが、近寄ってみると痙攣で動けなくなっていらっしゃいました。
意識はしっかりとしていましたが、起き上がろうとすると痙攣がひどくなって起き上がれないようでした。やたらに持っていた水をお飲みになるので、熱中症からくる痙攣を心配して、ミネラルが不足してしまってはいけないので、水では無く、これをと、ザックの中のスポーツドリンクをお渡しし、痙攣に効く芍薬甘草湯も服用して頂きました。
下山にはロープウェイを使うのですが、そこから駅まではまだ1時間ほどかかります。担いで帰ることは危険を伴いますし、無理です。体を起こすだけで激痛にもだえてしまうのです。
僕が山に行くときには、緊急時のために近くのいくつかの山小屋などの連絡先を携帯に入れておくので、最も近い山小屋にも何度か連絡をして状況を伝えました。山小屋からは警察へという話があり、サブリーダに仲間を任せ先に下山させ、近くの山小屋に報告してもらい、もう一人の仲間と1時間ほど介抱していましたが治まらないので、ためらうのをなんとか説得して、警察へ救助要請をしました。
ロープウェイの終発時刻も迫ってきていて、このままだと、一晩山の中でビバークするようになってしまうので、必死で説得しました。
なまじ、意識がしっかりしていたために、ご本人の意思を尊重するのが難しかったのを覚えています。
警察は状況報告を受けて、命に別状は無いと考えたのでしょう、私達はロープウェイに間に合わなくなるので、救助者を一人残して下山するように支持されたので、その旨を伝えて下山しました。
走るようにして下山し、なんとか終発一本前のロープウェイに間に合いました。それと入れ違いのロープウェイで救助隊が登ってきたようでした。
この時までは、自分達の仲間の緊急事態ばかりを考えて準備をしていましたが、そのことがあってから、自分達以外でも何があるか分からないという思いで準備をしなければならないと感じさせられた出来事でした。
長々と失礼いたしました。
todora5502様
コメントありがとうございます。
熱中症怖いですね、私もスポーツドリンクは必ず一本持っていくようにしています。
芍薬甘草湯は知りませんでした。これからはザックに入れておこうと思います。
電話といえば、すぐ110番ではなく「わー!どこに電話すればいいんだろう」ってなって地図広げて書いてある山小屋の番号を探してました。慌ててましたね。
基本は自分達のための準備でいいと思います。
ただ山中という普通ではない環境で何かトラブっている方がいたら見過ごさず、出来る範囲で何とかしてあげたいですよね。
コメントしようか迷ったのですが…
日記を拝見して、数年前初めて神戸の須磨アルプスに行った時のこと思い出しました。
子連れハイキングを始めたばかりで(今はもうどこで間違えたのかも分からない)馬の背に着く前に道をほんの少しずれてしまい、
あれ?道じゃない?
息子に待ってもらい、様子を見に行くと、ポール1本と空のペットボトルが落ちている。
で、その先が見えなかったので少し顔を出して覗いたら、これ以上進んだらあかんと素人目にも分かるザレザレの急な崖。
身の危険を感じてドキドキしながら戻りましたが、なんであそこにあんな状態できれいなポールがあったのか、ずっと不思議でした。
落としてしまって、でも取りに行くのは危険と判断したのかな?と思っていました(落ちていた場所もざれた下り坂だったので)。ペットボトルについては、こんな所に捨てるなんて…としか思いませんでした。
その時の私にはken_oscarさんの様な判断と行動はできず、道に戻ってそのままでした。
でも、もしかして「助けて」のポールとペットボトルだったのかも…と。
今となってはどうしようもないですし、落としてしまっただけなのかもしれないですが、あの時慎重に行動するように教えてくれた存在として忘れないようにしようと思います。
hanatareneko 様
コメントありがとうございます。
ハンカチやグローブ片っぽとかよく落ちてますよね。普通はただの落とし物だと思います。ポールもたたんだ状態だったなら「またか」とほっといて先に行っていたと思います。今回は危なそうな場所にあったのもあり勘が働いたのかと思います。
下山してからでも交番やビジターセンターとかに一応念のためにと「こんなのがあった」と一言入れておいたらベストだったかも、なんかモヤモヤしてるものを持って帰るの嫌ですもんね。
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