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2024年09月09日 23:49電動アシスト自転車全体に公開

登山口までどれくらいの充電量(Wh, kWh)で登れるか?(1)

最近話題になる電動アシスト自転車(e-bike)やPHEV自動車は、本来の動力(人力だったり、エンジンだったり)を電気モーターが補助する。

これらを使ってふもとから登山口まで行ったとして、電力はどれだけ使うのだろうか?バッテリの容量(Wh、kWh)はどれだけあれば足りるのか?計算してみた。

電動アシスト自転車の場合、有名なコースとして乗鞍岳エコーラインを考えると、
 目的地は畳平で標高2720m
 起点を乗鞍観光センターとすると標高1460m なので標高差 1260m
 この間の道のりは20km
 e-bikeと人間の体重と荷物を合わせて、ざっと 100kg
とすると、純粋に標高を上げることに使うエネルギーは 343 Wh となる。

e-bikeは(最大でも)電力アシストが人力の2倍しか出さないように規制されている。最大限にモーターに助けてもらった場合で、全エネルギーの2/3が電力で、残り1/3が人力になる。

これらを考慮すると、純粋に登るのに使われる電力量は、およそ 343 x (2/3) = 229 Whとなる(残りの 114 Wh = 98キロカロリーは人力で補うことになる)。

#実際には、道のり20kmを水平に移動するだけでもエネルギーを使うことに注意が必要だが、それは人力で補える程度かもしれない。
#途中で部分的な下り勾配があっても多くの自転車は回生充電できないので、上りの部分だけで標高差を考える必要がある。

実際には、バッテリー電力からモーターを経てタイヤに加わるパワーの効率が100%でないことも考慮する必要がある。モーター単体の効率は80%とされるようなので、電動自転車全体の効率をエイヤで70%とすれば、バッテリー容量は229/0.7 = 327 Whが必要ということになる。

Youtubeを見ると、e-bikeで乗鞍エコーラインを完走した体験者のお話として、500 Whの電池なら余裕がある、との事のようだ。
一方、レンタル電動自転車としては320Whのもの(Specialized Vado SL4.0)が提供されていて、注意を守れば畳平までアシスト付きで登れる、とされているようだ。

だいたい上記の計算と合いそうだ。
つまり、乗鞍エコーラインの場合、バッテリー容量は 320 Whでギリギリ・・・400 Whで余裕があるはず・・・安心のためには500 Whあったほうがよい・・・という感じだろうか?

PHEV車の場合の計算は、次の機会に。
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