ヤマレコの山行にいつの間にか体力度が出ているのですが、
どうにも自分の過去の山行を当てはめてみると、
疲労度とレベルがあまりあっていないような。
三頭山のヌカザス尾根ルートがレベル3で
高尾陣馬の縦走はレベル4って書いてあるのですが、ヌカザス尾根の方が急登でよっぽど疲れたし標高差があるので、あまり当てにはならないような感じはします。
レベル5の高尾陣馬縦走路で1泊以上必要ってどうなっとるんだろうか。。。
やっぱり、累積標高や登山道の状況(岩場が多いとか)そういうの吟味していかないと、いけなさそうなので、あまり当てにはせず地図と記録のにらめっこを引き続きしていこうかなーと思います。
その辺改善してくれると嬉しいなあ。
この問題に興味を持っているので、コメントさせていただきます。
体力度については、ヤマレコの説明が足りないと思います。体力度算定の元になっているコース定数は、そのコースを標準的なペースで歩いた時のエネルギー消費量を算定するためのものです。
コース定数 = 1.8 x コースタイム(時間) + 0.3 x ルートの長さ(km) + 10.0 x 登り累積標高(km) + 0.6 x 下り累積標高(km)
コース定数 × (体重+荷物の重さ)(kg) = エネルギー消費量(kcal)
ということです。この二番目の式が、ヤマレコの説明には欠けています。
エネルギー消費量と疲労度は関連しているけれども、同じではないと思います。たとえば、コース定数の計算式を見ると、下りは(平地歩行に比較しての追加分として)ほとんどエネルギーを消費しないようですが、下りでも筋肉疲労することは誰でも経験することです。これはコース定数を定義した山本教授自身も言及しています。年を取ると、登りより下りの方がつらくなったりします。
コース定数の計算には、コースタイム、距離、累積標高差を使用しますが、ここで使用するコースタイムは標準コースタイムであって、ユーザーの実際の歩行時間ではありません。標準コースタイムより速く歩けば、その分エネルギー消費量はコース定数から計算される値より大きくなります。
ヤマレコはなぜか標準コースタイムの計算方法を公開していませんが、ヤマップでは傾斜と歩行速度の関係式を作り、ルートの距離と標高のデータを使って計算していることをかなり詳しく公開しています。むしろそれを売りにしている感じがあり、商売がうまいなと思います。コース定数の説明もヤマップの方がちゃんとしています。ヤマレコはいろんな面で説明が足りないというか、説明したくないのか・・・
標準コースタイムの計算方法に話を戻すと、ヤマレコも基本的には同じだと思われます。らくルートの自動作成で山行計画を作成すると、陣馬山〜高尾山の標準コースタイムは8.5時間、奥多摩〜三頭山は6.5時間と算出されます。奥多摩〜三頭山の距離は陣馬山〜高尾山の半分ですが、標準コースタイムは77パーセントで、これは傾斜がきついためです。
一方、TyuntaEXさんの実績の歩行時間はどちらも5.4時間くらいです。TyuntaEXさんの主観としてどちらも同じペースで歩かれたのであれば、傾斜が増した時の歩行速度の低下率が、標準コースタイムの計算で仮定されているよりも大きいということになります。奥多摩〜三頭山の方が疲労が大きく感じられたのは、このことが関係しているかもしれません。
TyuntaEXさんの記録について、標準コースタイムとしてらくルートの山行計画の値を使用し、距離と累積標高差は実績値を使用してコース定数を計算すると、陣馬山〜高尾山は31.3、奥多摩〜三頭山は26.1となります。
コース定数の計算式に累計標高差は入っていますが、岩場のような(標高のデータに反映されないミクロな)登山道の状況は入っていません。累計標高差と標準コースタイムは、一度計算方法を決めてしまえば、後はルートの距離と標高のデータさえあれば、どんなルートでも簡単に計算できます。一方、登山道の状況はそうは行きません。標準コースタイムや体力度に登山道の状況が反映されれば、ユーザーとしてはもちろん有難いし、本来そうあるべきだと思います。しかし、無数ともいえる登山道の現地の状況を調べて、それを定量的に標準コースタイムに反映させるというのはあまり現実的な話ではないし、少なくとも無料ないし低額のサービスに期待するのは難しいような気がします。残念ながら。
長いコメントで失礼しました。
いきなりレベルみたいなのが表示されてたので、なんだろなと思っていたので、細かい事情を知れました。ありがとうございます!
そうなんですね、ヤマレコはあまり説明がないんですね。
ルートを引く時にコースタイムは、まず気にする所なので、なぜ公開していないのか不思議ですね。。。
体力レベルがどうせ表示されるなら、ラクルートで登山計画する時に、重量とかも入れて計算してくれる機能もあればありがたいかもですね。
確かに、三頭山の方が落ち葉だらけかつ急登で、足を踏み出すとずるずる下がってしまい登るのが大変だった思い出があるので、歩行速度はかなり下がっていたと思われます。。。
確かに雨だったり雪だったりでかなり変わるので路面の状況を一概に出すのは難しいですよね。
ヤマレコは計算方法を非公開にして、一方で利用規約では「当社は、本サービスの利用により発生した利用者の損害については、一切の賠償責任を負いません。」と言っている。私は法律のことは分からないし、賠償責任なんて話になるとも思ってはいないけれども、世の中の常識としておかしいじゃないの、という気がします。
体力度についても、ヤマレコが発明した訳でもなんでもない、山本教授が考案して発表したものを使わせてもらっているだけのことです。そうであれば、山本教授の説明を十分引用するのが礼儀であり、またユーザーに対する義務だと思います。それをしないから、ユーザーが自分の解釈で色々混乱を起こしたり、ユーザー間でちょっと的外れかもしれない議論をしていたりする。管理人はそれを見て知らんふりをしている(ような気がする)。
不思議なのは、累積標高差や標準コースタイムの計算方法に関して、ユーザーからヤマレコに対する質問が全く見当たらないことです。「非公開です」と言われて納得するユーザーばかりなのか。ひょっとしてその種の質問や投稿はヤマレコ側が削除しているんじゃなかろうか、と勘ぐってしまいます。
色々不満はあるけれども、みんなの足跡や地図検索のような素晴らしい機能があるので、ヤマレコを離れる気はありません。新しい機能を追加するよりも、既存の機能を充実させて欲しい(説明を含めて)と思うけれども、そうはならないのはIT業界の性なんでしょうか。
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