久しぶりに、
古い仲間とお好み焼きを食べに行った。
あまり乗り気ではなかったのだが、
終わってみると、余韻が妙に心地よい。
何が良かったって、特段何もない。
ただ他愛のない話をしながら、
目の前にあるお好み焼きをほおばる。
ただそれだけ。
味はぶっちゃけ、B級で十分だ。
B級がA級にアップするには、
ただひとつ、自然体でいること。
それが隠し味、スパイスになる。
古い仲間といえど、
疎遠だった時期もある。
今となってはくだらない理由だろう。
だからこそ、今この時間を楽しむ。
時間が解決してくれたのだから。
時薬…とでもいうのかな。
あえて距離をおいて、
寂しい時間を過ごす。
自然治癒した今、
有意義な時間を私達は共有している。
時間とは不便で便利なものだ。
気づけば、
自分達だけが鉄板をとり囲んでいた。
思いのほか話に花が咲いて、
ラストオーダーですが…の声。
閉店まで気付かないなんて、
時間とは便利で不便なものだ。
竹馬で遊ぶことはなかったけれど、
ねぷた祭も、こども会行事も、
蟹田のキャンプも、正月の年縄も、
いつも同じ時間を過ごしていたことを、
ふと思い出し、そして己を知る。
時間よ、友よ、ありがとう。