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2019年07月04日 12:42未分類全体に公開

母の初盆

母の初盆:2007/7/29(日)




今日は母の初盆でした。
一昨日22:00札幌発の青函トンネル潜り急行のはまなす
⇒つがる⇒はやてと乗り継いで一関に翌朝の8:20着。
岩手の実家に戻り朝飯を食い、今度は埼玉から来るかみさんと
娘を迎えにまた一関へ。

その足でそのまま母の眠っているお寺へ行ってお墓の掃除。
葉っぱ・ごみ・雨水で汚れていたお墓をきれいに雑巾掛けしました。
汗をいっぱいかきました。
雑巾で拭きながらも、本当に『墓に着物は着せられぬ』という
言葉を思い浮かべて、悲しくなりました。

あとは親戚回り。最初は母の姉、伯母さんです。
翌日の段取りと、叔母さんの作っている野菜・漬物の話。
子供のころから世話になっているためか、
一番気兼ねせずにいろいろ話せる伯母です。

次に父の姉、伯母さんのうちは、本家の並び。
ちょっとしか居なかったけど、本当に父に似ている。
体が小さいところも、顔の形も、細かい所作にいたるまで、
まるで双子のように似ています。とても年老いたところまで。

最後は、本家。
本家の叔父さんが先月急に亡くなってしまい、
今は父の姪に当たるおばさんが大きな本家に一人きり。
お話好きな夫婦で、おばさんもなくなったおじさんのことを
最後の日のことをユーモアたっぷりに話してくれましたが、
可笑しくて、可笑しくて、そして悲しい話でした。
娘のことを気にかけた夫婦の前日の会話を聞いて、
どこの親も子供の心配を何時までもしているんだなと
泣けてきました。

それで今日。
初盆の行事はそろりそろり、そしてぐわんぐわんと始まりました。
近所の人と親戚が三々五々集まってきて、
あっという間にふた部屋通しの部屋がいっぱいになり、
前日ああだこうだと準備していた、黒豆の冷奴と
蕨の酢付けと胡瓜の酢の物とが並べられ、
メインの『腹ごなし』の素麺がお湯がなかなか沸かなくて遅れます。
そろいの器が無いから、来た人から順々に食べてもらったら
という計画もあっという間に総崩れになってしまい、
親戚・近郷の集まった人が『腹ごなしの素麺』待ち状態。
笑えます。

和尚さんも到着し、お経をあげてもらい、
しっかり初盆らしくなってます。
和尚さんにお礼とお米をあげるのに、布で作った巾着がない。
一個はあったけど、2升のお米を入れるのにもうひとつ必要。
どこどこ?と捜すけどなくて、兄貴が一言
『母ちゃんに聞かないと、何処に有るかわかんない』

お経の始まる段になって、施主の父が急に体調が悪くなって
『だめだ、ちょっと代りに座って   』といって退座。
お経が終わるまで兄貴が代りに座っていましたが、
本当にびっくりしました。親父も逝ってしまうかと
不安な気持ちで聞いてるお経の長いこと!
幸い父はその後元気になって普段に戻りましたが、
消化器系の病持ちで、素麺を食って苦しくなったとか。
親父長生きしてくれよぉ。

和尚さんの読経が始まって、まもなく間が悪く猫のぴーこの登場です。

いつもはあまり鳴かないぴーなのに、今日は人が沢山いて勝手が違うためか、
にゃーにゃーにゃーにゃー鳴いている。
ありがたい読経よりも、ぴーこの泣き声の方が気にかかってしょうがない。
猫のお経です。
あれはここんちのおかあさんがとてもかわいがってた猫で〜と
小声で説明してくれる近所のおばさんもありいーの、
完全に猫が主役になっている。
ぴーこも母の初盆で泣いているのでしょうか。

その後、お寺に行って、お墓で
昔懐かしくちょうちんを吊るして、初盆です。
子供の頃はこの提灯がもっと豪華に見えて、欲しがったものです。
うちのお墓は、一昨年父が立てたもので、誰も入っていません。
先祖代々の墓、とありますが、
この墓に入るのは、母が最初なのです。
わいわい来て南無阿弥陀仏を唱えながら全員がお線香を上げて、
持ってきてお墓に供えたお菓子をみんなで食べてにぎやかなのに、
初盆とはこんなに実は悲しいものだったのですね。
紛らわせるためにこんなに集まってわいわいやるのですね。

それから全員を乗せたマイクロバスは、
お寺から町の会館まで移動して、全員で法事の食事をいただくのです。
3月の葬儀の際には、本家のおじさんが司会をして
父の挨拶も無かったのですが、その本家のおじさんも
6月に亡くなっているのですから、
父がご挨拶。
とつとつと一言一言言葉を区切って、父らしい挨拶でした。
みんなで何度も酒を注いでいましたが、
最近酒もビールも飲む人は少なくなって
もっぱらウーロン茶がよく出ます。
和尚さんはコーラです。


そんなこんなで、
母の初盆は何事もなく無事、全行事を終了し家に戻ったのでしたが、
近所の人が帰っていき、親戚が帰っていき、
母の実家の伯母さんも、父方の伯母さんも
本家のおばさんも、うちの家族も帰って
私が帰るときには
またもとの
父と兄貴と兄貴の嫁さんの
3人だけの
静かな田舎に戻っていたのでした。


私はこれから来たときの逆に
一関⇒盛岡⇒八戸⇒青森⇒札幌と帰ります。

ふるさとは遠きにありて想うもの
そして悲しくうたうもの




2007/7/29(日)午後9:08
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