ノーベル物理学賞に輝いた気象学者真鍋淑郎氏(90)の詩をめぐる記事が、10/16河北新報に、10/17朝日新聞に掲載されました。米国の自宅の居間に2編の詩(墨書)が飾ってあり、井上靖の「渦」と、白鳥省吾の作品と判ったとのこと。私の前回(10/13)の日記で、栗原の詩人白鳥省吾を少しだけ紹介したばかりでしたので驚きました。井上靖の「渦」は散文詩ですが、南紀の鬼ケ城を詠い、長いので引用は割愛しますがとても暗調です。白鳥の作品は「夕景」で、やはり暗いですが第一連を抜粋してみます。
凍えゆく夕暮れの曠野は 暗紫にところどころ雪の白を點ず
煤けたる汽罐の轟きにつれて 雲のように踊りつつ靡く煙は
寒き地の肌に氷の閉ざされし枯草の雲の上に 煤ふらし咽びゆく
凍る細き流れに漂うて誰か朧ろな一人の影の黒く歩いてゆく
天声人語より「省吾は文明は腫物のごとく田園を病ましむ」ともうたった。気候の研究で地球温暖化の問題に貢献した真鍋さんの心に、何か響くものがあったのだろう」と。
白鳥の息子の東吾さん(84)も、どうして夕景を選んだのか、ぜひ聞いてみたいと話しているという。おまけにもひとつの驚きは、県の小学校ランキングで田舎の我が母校が1位にあるのを偶然目にしました。訳は不明ですがビックリでした!
白鳥省吾さん、名前しか知らず、詩を読んだのは初めてでした。家内の小学校か中学校かの作詞をした方かと言っていました。真鍋さんの自宅の詩の記事のことは家内もびっくりしておりました。
小学校ランキング、これは難しいランキングですよね
閑話休題。先日谷川俊太郎(89)の新作「ベージュ」(88歳なので)を読みました。2020出版、この年で現代詩を書く、凄いことです。昔のきれはないですが、詩の魂を感じました。読みやすい詩集。図書館で借りました。
真鍋さんの記事には本当に驚き且慶びました。栗原の人ならだれでも白鳥省吾の「栗駒山は富士山より懐かしい」という短歌を知っています。そして多くの校歌の作詞をしたことでも有名ですが、北は秋田県から南は九州の大分県まで、小、中、高の校歌に携わり200曲を超えているとのこと。わが小学校と高校も勿論ご多分に漏れていません。奥様の母校もと聞き、さもありなん哉と思われました!!
それから母校を検索いただき恐縮です。こちらも奇跡的に思われました
谷川俊太郎さんには暫くご無沙汰していましたがご紹介いただき、早速「ベージュ」を図書館に予約しました。数日中に取り寄せられそうです
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