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日記
最近の日記リスト
全体に公開
2025年 06月 30日 17:12ある日の事
標高2120の囁き
私たちは、都会の喧騒から逃れてきた、何の変哲もない登山愛好家たちだった。
赤嶺陽菜は、いつも明るく、グループのムードメーカーだった。カメラが手放せず、どんな状況でもレンズを向けていた。彼女の笑顔がなければ、きっとこの旅はもっと味気ないものになっていただろう。
加世田すずは、いつも少し
2025年 06月 30日 16:43ある日の事
終わらない宴
それは、不意に訪れた招かれざる誘いだった。
山間の廃村、雛見沢。その名は、古びた地図の余白に、まるで呪文のように小さく記されていた。私たちは、ささやかな好奇心と、日常の倦怠からの逃避を求めて、その場所へと車を走らせた。舗装が途切れた道の先、木々の間に現れた村は、時が止まったかのように静謐で