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高齢者の登山における遭難原因と、それを補償する登山保険についてご説明します。
高齢者の登山の遭難原因
高齢者の登山遭難で特に多いとされる原因は、以下の通りです。
* 転倒・滑落・転落: 加齢による筋力の低下やバランス感覚の衰えが、転倒や滑落につながりやすくなります。特に転倒は50代から60代で急増する傾向が見られます。
* 道迷い: 疲労や体力低下により、冷静な判断力が失われ、道に迷ってしまうケースがあります。
* 病気・疲労: 登山中の突然死の多くは、心臓病や脳卒中といった血管の病気が原因とされています。これらは、50代から70代にピークがあると言われています。また、疲労による体力の消耗も遭難につながる大きな要因です。
* その他: 落石や悪天候、野生動物との遭遇なども遭難の原因となります。
これらの原因は、体力低下や持病といった高齢者特有の要因と深く関連しています。
高齢者を補償する登山保険
一般的な傷害保険では、登山中の遭難や捜索・救助費用が補償されない場合があります。そのため、高齢者を含む登山愛好家には、登山に特化した「山岳保険」への加入が推奨されます。
山岳保険は、主に以下の補償内容を備えています。
* 捜索・救助費用補償: 遭難した場合に発生する捜索隊の人件費、ヘリコプターの運航費用などを補償します。これは最も重要な補償であり、道迷いや病気、疲労による遭難でも補償対象となる商品が多くあります。
* 傷害補償: 登山中のケガによる死亡、後遺障害、入院、手術、通院などを補償します。ただし、高山病や低体温症などの病気は補償対象外となる商品もあるため、事前の確認が必要です。
* 個人賠償責任補償: 登山中に誤って他人にケガを負わせたり、他人の物を壊してしまった場合の損害賠償費用を補償します。
* 携行品損害補償: カメラや衣類などの携行品が、事故によって破損・盗難された場合の損害を補償します。
【保険を選ぶ際のポイント】
* 補償内容の確認: 特に「捜索・救助費用」が、道迷いや病気・疲労による遭難にも対応しているか確認しましょう。
* 活動範囲の確認: 雪山やロッククライミングなど、危険度の高い活動が補償対象に含まれているか確認が必要です。
* 保険期間と料金: 日帰り向けの短期間プランから、年間を通じて補償されるプランまで様々な種類があります。登山頻度に合わせて選びましょう。
* 高齢者の加入可否: 保険会社や商品によっては、年齢制限が設けられている場合があります。
代表的な登山保険の例としては、「山と溪谷の登山保険」や「モンベル野あそび保険」、「やまきふ共済会」などがあります。
高齢になっても安全に登山を楽しむためには、無理のない登山計画を立て、十分な装備と体調管理を徹底することに加えて、万が一に備えた山岳保険への加入が非常に重要です。
ヤマレコ社長が、YouTubeで以前山岳保険について詳しく動画で解説していました。また、見てみようと思います。
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