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サポーターをしているとだいぶ安心して動けたが、日常生活で膝が左右に動いたりねじれたりするのを完全に防ぐのは意外と難しく、最初はゆっくりしとしか行動できなかった。前後方向の動きも、ある程度深く曲げた状態で力を入れると痛みがあり、ゆえに階段などの段差は、右膝をなるべく曲げないように半歩ずつ登り下りする必要があった。床に座る動作、そこから立ち上がる動作は、手がかりがないとできなかった。階段はなるべく避けた。駅でエスカレーターがないところでは、初めて?エレベーターを使った。
三週間後には一時間以上の散歩ができるようになった。階段も、登りは普通に登れるようになった。下りは、右足を軸にすると膝を深く曲げる必要がありできなかったが、左足を軸に右足を下ろすことで下れるようになった。昼休みは雨が降らない限り30分から一時間くらい近所を散歩した。週末、水元公園を散歩した。
四週間後、だいぶ回復してきた感じがあったので、長時間の散歩をしてみた。サポーターをつけた状態で、自宅から霞ヶ浦公園を往復した。3時間、約10kmのウォーキングとなり、さすがに脚に疲労を感じたが、変な膝の痛みはなかった。
事故から五週間が経過し、もっと長時間の歩行ができるようになり、階段も問題なく登り下りできるようになった。つまり、リクツでは、サポーターをつけていれば3時間程度の山行が可能、ということになる。ということで、週末、近所の低山/宝篋山に登ってみることにした。念のため、前日病院に行き超音波で診てもらった。期待したほどは回復していなかったが、とにかく実行した。リクツどおり、散歩の延長という感じで問題なく行動できた。
七週間を過ぎたころ、サポーターが動きを制限し過ぎている感覚が出てきたので、日常生活においてはサポーターを外してみることにした。念のため、簡易サポーターをつけ、散歩してみたところ、まったく問題なかった。整形外科に診てもらったところ、損傷はおおむね治ったようだ、無理をせず徐々に運動を再開していい、と言われ、治療が終了した。
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クルマについても書いておく。
事故から約一ヶ月後、クルマが保管されているA分署に赴いた。トレイルランに行く途中の事故だったので、山行ギアが車内にたくさん残っていて、救い出す必要があった。
署に保管されているジムニーを改めて見て、よく生きてたなあとしみじみ思った。立ち会いした若い隊員が荷物を取り出してくれたのだが、まずドアもリアゲートも開かなかった。事故当時、運転席のドアは開かず、助手席側から脱出したのだが、この日は助手席のドアも開かなかった。やむなく割れてなくなった窓から手を入れて取り出してくれた。マットや寝袋などの車中泊セット、トレイルランギアが入ったバッグ、といった大物を取り出した。当日使う予定だったザックも、中身ともども無事出てきた。トレイルランシューズも、現役3足・引退3足(富士山用)が無事出てきた。サコッシュに入れいていた小物は、散乱していたらしく、MagsafeバッテリーとAir Pods Proの片割れがボロボロになって出てきた。これらは損害賠償の対象だ。帰宅後動作確認したところ、クマ鈴とココヘリ発信機にダメージがあり、これらも損害賠償請求する。ココヘリはレンタルで、あとで確認したところ、破損の場合は有償で再発行する、とのことだった。発信機のIDが変わるので注意が必要だ。
若い隊員の対応は、丁寧で好感が持てた。クルマの写真を撮っていいか確認し、許可をもらい撮影した。
車両と道具の補償金は、相手の保険会社と交渉を重ね、事故から一ヶ月半してようやく振り込まれた。