日本百名山
新・花の百名山
一等三角点百名山
ぐんま百名山
関東百名山
関東百山
日本の山岳標高1003山
群馬県の山(分県登山ガイド)
関東百名山(2019年)
日本の山1000
静かなる山
東京周辺の山350
魅力別で選ぶ日本新百名山
日本百霊山
温泉百名山
わが愛する山々
東京周辺の山350(2010年)
山登り365日
展望の山旅
関東周辺やまなみ歩き
関東の名山ベスト100
関東周辺120
日本いで湯百名山
群馬の山歩き130選
2000メートル以上の642山
山頂駅から東日本
関東周辺日帰り60
群馬300山
日本2000m峰
谷川・武尊

最終更新:ヤマレコ/YamaReco
日本武尊に由来する上州の霊山

武尊山は群馬県の北部に聳える独立峰で、日本百名山に選定されています。
いくつものピークで構成されており、主峰は標高2158mの沖武尊です。ほか前武尊、剣ヶ峰山、家ノ串山、中ノ岳、獅子ヶ鼻山などがあり、これらは南面を開けて馬蹄形に連なります。かつての成層火山の火口が崩落した地形で、最後の火山活動は約120万〜100万年前とされます。火口跡中央へ向かって刻まれた谷は、浸食が激しく「武尊九十九谷」と謳われるほとです。

毎年9月には、地元出身の登山家・山田昇氏と三枝照雄氏を称えた大会「上州武尊山スカイビュートレイル(旧名:山田昇記念杯登山競争大会)」が開催されています。
日本武尊ゆかりの山

武尊山は、北アルプスの穂高岳と区別して「上州武尊山」と称されることがあります。
山名は日本武尊(やまとたけるのみこと)に因むとされ、彼が東方遠征の折に、悪者を退治して平定した山と伝えられています。沖武尊の山頂付近と前武尊には、日本武尊のブロンズ像が立ちます。

裏見ノ滝は、日本武尊が心身の汚れを清める水垢離(みずごり)を行った場所と言われています。落差が約50mの大瀑布で、山域北西の武尊神社のそばにあります。
山の名の言われには他説もあります。最初に祀られた神が穂高見命(ほたかのみのみこと)であったからとされており、保鷹山または穂高山の古名を持ちます。
山岳信仰の名残を留める

武尊山は山岳信仰の霊山で、開山は普寛行者(ふかんぎょうじゃ)であるとされます。彼は天台・真言両宗の奥義を究めた修行僧で、御嶽山や八海山も開きました。
川場温泉からの登路は修験道の行場とされています。不動岩には不動明王が小さく埋め込まれており、「カニノヨコバイ」「胎内くぐり」「背スリ岩」など岩場の難所が連続します。
自然観察に事欠かない山

自然に恵まれた武尊山ですが、標高2000m以上で唯一、国立・国定・県立などの自然公園に指定されていません。
春はサラドウダンやシャクナゲが稜線を美しく彩ります。夏はブナ林の森林浴や、高山植物の鑑賞が楽しめます。
また、群馬県内ではツキノワグマの生息数が随一の地です。

武尊山は日本海側の気象の影響も受けています。そのため豪雪地帯であり、麓にはいくつものスキー場が設置されています。
積雪期の稜線では、強風で作られた雪面の紋様「シュカブラ」や、エビの尻尾のように育った氷が木々を飾り、まるでアートのようです。
スノーシュートレッキングも盛んで、冬芽や氷筍(ひょうじゅん)を観察するツアーが開催されています。氷筍は下から生えるように伸びたつららで、大幽洞窟(おおゆうどうくつ)で見ることができます。
山頂は360度の見晴らし

沖武尊の山頂には、御嶽山大神の石祠と石碑、そして山の形をした山頂標識と方位盤が立ちます。
近くの窪地には、小さな池が3つ並んでいます。「三ツ池」と呼ばれ、サンショウウオが生息しています。

眺望に優れ、武尊山を成すピークが続く景色は壮観です。中ノ岳〜家ノ串山〜前武尊と並ぶ様や、天を突くような剣ヶ峰山は多くの人が見惚れます。

また谷川連峰、越後三山、燧ヶ岳や至仏山が一望できます。関東平野を見遣れば赤城山、日光白根山、皇海山などの秀峰が並びます。好天時は、白馬岳や富士山も確認できます。
ポピュラーな周回ルート

7時間48分/11.2km
武尊神社(68分)→剣ヶ峰山分岐(167分)→剣ヶ峰山(76分)→沖武尊(64分)→手小屋沢避難小屋(46分)→剣ヶ峰山分岐(47分)→武尊神社

武尊山は四方から登山道が通じていますが、どのコースも歩行時間が長く、一日がかりです。
代表的な行程は、武尊神社を起点とし剣ヶ峰山、沖武尊と回ります。(登山口:武尊神社)
序盤、登山道は武尊沢に沿うように付いています。幾度か、飛び石を探りながら川を渡ります。

沢筋を離れると急勾配が始まります。木の根が張った歩きづらい道です。降雨で濡れている際は、滑りやすいため注意して進みます。

主稜線へ着けば、展望が一気に広がります。剣ヶ峰山へは、短い時間で寄り道することができます。剣ヶ峰山から沖武尊へは、快適な稜線歩きです。シャクナゲやハイマツが茂る中、大パノラマを満喫します。

下山は西の須原尾根を伝います。「行者ころげ」と名の付く岩場があり、鎖場と梯子が連続します。

針葉樹の森に変わり、更に下ると手小屋沢避難小屋が見えてきます。避難小屋はかまぼこ型をしており、登山道からやや外れて建っています。これを過ぎるとじきに、武尊神社へ戻る分岐点です。
積雪期はスキーリフトが利用可能

3時間18分/4.5km(※リフト乗車時間・距離は含まず)
川場スキー場最上部(39分)→剣ヶ峰山(76分)→沖武尊(61分)→剣ヶ峰山(22分)→川場スキー場最上部

積雪期は川場スキー場からの入山が大半で、アプローチにスキー場のリフトを乗り継ぎます。(登山口:川場スキー場ゲレンデトップ)
アイゼンとピッケルは必携ですが、開放的な雪稜歩きが味わえます。雪庇が発達していることがあり、慎重に見極めて進みます。剣ヶ峰山は急な登降のため、いっそうの高度感があります。
登山口 |
武尊神社 川場スキー場ゲレンデトップ 川場スキー場第4駐車場 武尊牧場スキー場駐車場 ロッジまきば オグナほたか駐車場 川場谷野営場 武尊旭小屋 |
---|
基本情報
標高 | 2158m |
---|---|
場所 | 北緯36度48分19秒, 東経139度07分57秒 |
山頂 | |
---|---|
分岐 | |
展望ポイント |
山の解説 - [出典:Wikipedia]
武尊山(ほたかやま)は、群馬県利根郡みなかみ町、川場村、片品村の境にある標高2,158mの成層火山である。北アルプスの穂高岳と区別するため、上州武尊山とも呼ばれる。日本百名山及び新・花の百名山に選定されている山である。武尊山は、第四紀の約120万〜100万年前に形成された。八つの主な峰からなる。山頂には、一等三角点が設置されている。標高2,000m以上では唯一、国立、国定、県立のあらゆる自然公園に含まれていない山岳でもある。山域は国有林であり、山頂周辺は林野庁により武尊自然休養林に指定されている。
付近の山
この場所に関連する本
この場所を通る登山ルート
おすすめルート
-
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月スキー場のリフトを使って楽々アクセス。 武尊山は冬山の魅力が凝縮された歩き応えのある山で、ある程度経験を積まれた人におすすめです。