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最終更新:ヤマレコ/YamaReco
雄大な3つのカールを抱く日高山脈の最高峰

幌尻岳は北海道を代表する山のひとつで、日高山脈の主峰です。同山脈の中では最も高く、標高は2052mです。
雄大な自然が広がる一方で、山深くアクセスが難しく、登山の難易度が高い日本百名山として知られています。

山名はアイヌ語で「大きな山」を意味する「ポロ・シリ」に由来し、古来、アイヌ民族は神聖な存在としてきました。
鋭い稜線とスケール感のある山ですが、その成り立ちはユーラシアプレートと北米プレートが衝突し、折れ曲がった地層が盛り上がったことによるものです。
カールが魅せる壮大な自然

幌尻岳の山頂部は森林限界を超えており、短い夏には高山植物が一斉に咲き誇ります。

また北海道ならではのヒグマや、クマゲラ、ナキウサギなども生息しています。

さらに見どころとされているのは、氷河時代の名残であるU字型に抉られた地形のカール(圏谷)です。
山域には北カール、東カール、七ツ沼カールの3つのカールがあり、なかでも最大規模の七ツ沼カールは、雨水がたまった複数の沼と雪田が、幻想的な山岳風景を展開しています。
山頂からは「北海道の屋根」を見晴らす

幌尻岳の山頂は、ごつごつとした岩が重なっています。

全方位で眺望が得られ、日高山脈や、「北海道の屋根」と謳われる大雪山系の山々を一望することができます。さらに苫小牧や札幌の街、羊蹄山が見えることもあります。
どれをとっても上級者向けの3コース

幌尻岳には主に3つの登山ルートがあります。
それぞれ地名や経由地にちなんだ名称が付けられており、「平取コース(別名:振内コース、額平川コース)」、「チロロ林道コース(またはチロロ川コース)」、「幌尻岳新冠陽希コース(または新冠コース)」、などと呼ばれています。
どのルートも登山口までのアクセスは容易ではありません。また登山道も長丁場で、沢沿いを歩くため複数回の渡渉を必要とします。

平取コースは幌尻岳登山の代表的なルートです。
登山口は、額平川に沿った道の先にある第2ゲートです。第2ゲートへは一般車両の通行が制限されており、登山者はとよぬか山荘から出発する予約制のシャトルバスで向かいます。

第2ゲートから先は北海道電力が管理する林道を歩いていきます。取水施設まで約7.5kmの道が続きます。

その後、林道終点からは谷筋に沿い、十数回の渡渉を繰り返します。雨の後は増水によって渡れなくなる場合もあり、天候と水量の判断が重要です。

幌尻山荘は、登山の拠点となる避難小屋です。夏季は管理人が常駐し、売店の営業も行われています。

幌尻山荘からは、南東方向の尾根へと取り付きます。左手に広がる北カールを巻き、山頂を望みながら登り詰めていきます。

チロロ林道コースと幌尻岳新冠陽希コースも同様に、北海道電力の管理道路を歩いた後、沢沿いから尾根へと上がり標高を稼いでいきます。
チロロ林道コースは途中、山小屋はありません。このコースはヌカビラ岳から北戸蔦別岳(きたとったべつだけ)、戸蔦別岳を結ぶ稜線を辿り幌尻岳を目指します。

一方、幌尻岳新冠陽希コースは道中に避難小屋の新冠ポロシリ山荘があり、宿泊が可能です。登山口からこの山荘までは、林道を含めて約19kmの長い道のりがあります。
登山口 |
二岐沢出合 登山口 第2ゲート 奥新冠発電所ゲート イドンナップ山荘 伏美岳登山口 |
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周辺の山小屋 |
幌尻山荘 新冠ポロシリ山荘 とよぬか山荘 |
基本情報
標高 | 2052.8m |
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場所 | 北緯42度43分10秒, 東経142度40分58秒 |
山頂 |
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山の解説 - [出典:Wikipedia]
幌尻岳(ぽろしりだけ<)は、北海道日高振興局の沙流郡平取町と新冠郡新冠町にまたがる標高2,052 mの山。日高山脈の主峰であるが、その主稜線からはやや西側に外れた位置にある。日高山脈襟裳十勝国立公園に含まれ、山頂には二等三角点(点名「幌尻」)がある。深田久弥による『日本百名山』に選定されている。山名はアイヌ語で「大きい・山」を意味するポロシ? (Poro-sir) に由来する。
なお十勝側にもアイヌがポロシ?と呼んだ山があり、十勝幌尻岳と命名されている。