少し前に「山旅ロガーを捨て、Geo Trackerへ」というタイトルでノートを作成した。スマホのAndoroidをバージョンアップしてから山旅ロガーによるGPSログの取得がうまくできなくなってしまったので、Geo Trackerという英語版のアプリに変えた。最初のうちは正確にルートが描けていたのだが、使用回数を重ねるにつれてルートが途切れることが多くなってしまったのだ。そこでGoogle Playで評価が比較的高いアプリをいくつか試してみたので、その結果を以下にまとめる。参考になれば。
Google Playで検索するとGPS LoggerやGPS Trackerというタイトルのアプリは実に多い。GPS Trackerという名前のアプリは主に旅行ログを取ることより追跡のために用いることを意識したものが多いようだ。ここでレビューを紹介するのは以下のアプリ(()内は作者名、URLはサポートサイト)。いずれも外国製のアプリで一つを除いてUIは英語のみ。
Geo Tracker (iLya Bogdanovich, https://ilyabogdanovich.com/)
GPS Tracker Lite (Gabor Telek)
GPSロガー Android (Mendhak)
GPS Logger (Basic Air Data, http://www.basicairdata.eu/projects/android/android-gps-logger/)
AndroiTS GPS Test (Alessandro Bonetti)
以下それぞれを使ってみた結果と印象を紹介する。
Geo Tracker (iLya Bogdanovich, https://ilyabogdanovich.com/)
GPS Tracker Lite (Gabor Telek)
GPSロガー Android (Mendhak)
GPS Logger (Basic Air Data, http://www.basicairdata.eu/projects/android/android-gps-logger/)
AndroiTS GPS Test (Alessandro Bonetti)
以下それぞれを使ってみた結果と印象を紹介する。
1.Geo Tracker
長所:シンプルなユーザーインターフェース 地図上で軌跡をリアルタイム表示、自由設定
短所:ジオイド高補正なし
ロシア製のアプリのようだが英語化されている。起動すると画面にGoogle Mapが表示され、下方に赤いボタンが浮き出る。これをタップすると記録が開始され、記録中にはPauseボタンとストップボタンが表示するのでこれをタップすると記録を終了するという直感的でシンプルなUI。ログ記録中はGoogle Map上に赤い線で軌跡がリアルタイムに引かれるのでモニタリングも完璧。記録をロスした箇所はグレーで表示される。車用、自転車用、歩行用の3つのモードのプリセットの他、カスタム設定で自由に位置情報の取得頻度、精度を設定することができる。記録したログはアプリ内に一覧表示され、GPXファイルとしてスマホ内に書き出すことができる。
上に書いたように使い始めた頃は良かったのだが、何度か使っているうちに現在値の取得に失敗してルートをロスする区間が頻発するようになった。使用時間が問題なのではないと思うが、使っているとへたるというアナログな反応に失望。山旅ロガーをXPERIAで使っていた頃も実際には移動しているのにログでは同じ座標位置にウェイポイントが重なってかなり先の移動ポイントまで一気に飛ぶという現象があったが、Geo Trackerではそれとは違って、記録自体がされていないようだ。
長所:シンプルなユーザーインターフェース 地図上で軌跡をリアルタイム表示、自由設定
短所:ジオイド高補正なし
ロシア製のアプリのようだが英語化されている。起動すると画面にGoogle Mapが表示され、下方に赤いボタンが浮き出る。これをタップすると記録が開始され、記録中にはPauseボタンとストップボタンが表示するのでこれをタップすると記録を終了するという直感的でシンプルなUI。ログ記録中はGoogle Map上に赤い線で軌跡がリアルタイムに引かれるのでモニタリングも完璧。記録をロスした箇所はグレーで表示される。車用、自転車用、歩行用の3つのモードのプリセットの他、カスタム設定で自由に位置情報の取得頻度、精度を設定することができる。記録したログはアプリ内に一覧表示され、GPXファイルとしてスマホ内に書き出すことができる。
上に書いたように使い始めた頃は良かったのだが、何度か使っているうちに現在値の取得に失敗してルートをロスする区間が頻発するようになった。使用時間が問題なのではないと思うが、使っているとへたるというアナログな反応に失望。山旅ロガーをXPERIAで使っていた頃も実際には移動しているのにログでは同じ座標位置にウェイポイントが重なってかなり先の移動ポイントまで一気に飛ぶという現象があったが、Geo Trackerではそれとは違って、記録自体がされていないようだ。
2.GPS Tracker Lite
長所:分かり易いユーザーインターフェース 地図上で軌跡をリアルタイム表示 自由度の高い設定
短所:ジオイド高補正なし ウェイポイントの時刻が世界標準時
東欧製のアプリのようだが、英語化されている。アプリを立ち上げた時の画面はボタンが並んでいてMS-DOS時代のシェルのような画面。このボタン群ですべての機能がコントロールできる。GPSログの記録だけでなく、途中でチェックポイントを入れることも可能。任意の地図を読み込んで地図上にリアルタイムで軌跡を表示することが可能。また予め設定しておいた共有先やクラウドにデータを送ることが可能。
上にも書いたようにログを見ると記録されている時間が世界標準時になっているのでGPSログとして使うには後で自分で時刻を9時間引かないといけない。最初の実用テスト中に現在位置情報をロスする区間があったので使用は見合わせたが、ユーザーインターフェースはピカイチ。
長所:分かり易いユーザーインターフェース 地図上で軌跡をリアルタイム表示 自由度の高い設定
短所:ジオイド高補正なし ウェイポイントの時刻が世界標準時
東欧製のアプリのようだが、英語化されている。アプリを立ち上げた時の画面はボタンが並んでいてMS-DOS時代のシェルのような画面。このボタン群ですべての機能がコントロールできる。GPSログの記録だけでなく、途中でチェックポイントを入れることも可能。任意の地図を読み込んで地図上にリアルタイムで軌跡を表示することが可能。また予め設定しておいた共有先やクラウドにデータを送ることが可能。
上にも書いたようにログを見ると記録されている時間が世界標準時になっているのでGPSログとして使うには後で自分で時刻を9時間引かないといけない。最初の実用テスト中に現在位置情報をロスする区間があったので使用は見合わせたが、ユーザーインターフェースはピカイチ。
3.GPSロガー Android
長所:シンプルなアプリ 超軽量 自由度の高い設定 手動高度補正機能
短所:モニタリング機能なし ジオイド高補正なし
イギリス製のアプリのようだが、ほぼ日本語化されている。立ち上げると画面上部に経度緯度が表示され、その下にログの記録開始ボタンがあるのでそれをタップすると記録が開始されるというシンプルな作り。以下にはその地点の位置情報が数字で表示されている。位置情報の取得頻度、精度、ファイル名など設定をほとんど任意に決めることができる。またクラウドにデータをアップロードすることがプリセットされている。面白いのは高度の補正を予め数字で決めておくことができるという点。例えばマイナス40mを設定しておくとスマホのGPSが取得した位置情報から40m引いた数値でログを記録するということ。
地図上で軌跡を確認する機能はなく、ログ取得中、きちんと記録されたかどうか確認する方法はない。またGPSログは記録終了ボタンを押したと同時にGPXファイル(またはKML、CSV)として予め設定しておくフォルダーに出力される。本当にシンプルな作りだ。
ここまで何度か実用試験をしてきたが、ルートの記録に大きな誤差はなく、記録エラーもない。ただ高度の記録はでたらめ、ただしそれはスマホのGPS側の問題ではあるが。
長所:シンプルなアプリ 超軽量 自由度の高い設定 手動高度補正機能
短所:モニタリング機能なし ジオイド高補正なし
イギリス製のアプリのようだが、ほぼ日本語化されている。立ち上げると画面上部に経度緯度が表示され、その下にログの記録開始ボタンがあるのでそれをタップすると記録が開始されるというシンプルな作り。以下にはその地点の位置情報が数字で表示されている。位置情報の取得頻度、精度、ファイル名など設定をほとんど任意に決めることができる。またクラウドにデータをアップロードすることがプリセットされている。面白いのは高度の補正を予め数字で決めておくことができるという点。例えばマイナス40mを設定しておくとスマホのGPSが取得した位置情報から40m引いた数値でログを記録するということ。
地図上で軌跡を確認する機能はなく、ログ取得中、きちんと記録されたかどうか確認する方法はない。またGPSログは記録終了ボタンを押したと同時にGPXファイル(またはKML、CSV)として予め設定しておくフォルダーに出力される。本当にシンプルな作りだ。
ここまで何度か実用試験をしてきたが、ルートの記録に大きな誤差はなく、記録エラーもない。ただ高度の記録はでたらめ、ただしそれはスマホのGPS側の問題ではあるが。
4.GPS Logger (Basic Air Data)
長所:シンプルなUI ジオイド高補正可能
短所:軌跡のリアルタイム表示不可 設定の自由度が低い
これは新しいアプリらしくダウンロード数は少ない。シンプルなユーザーインターフェース。Track Pointsという文字をタップすると記録が開始され、チェックマークをタップすると終了するシンプルな操作。記録中は画面に現在位置情報とそこまでの移動距離、時間、標高差、記録したウェイポイント数がいずれも数字で表示される。記録を終了するとログ一覧画面に軌跡が表示されるが、地図上ではないのであくまで線形を確認するだけだし、リアルタイムでは表示されない。ログはGPXまたはKMLデータファイルとしてメールあるいはBlue Tooth経由でパソコンに出力することが可能。
設定でユーザーが設定できる項目は少なく、特に現在位置情報の取得頻度は1秒、2秒、3秒の三択しかない。
ジオイド高補正機能を追加することが可能で、その精度は高く、山旅ロガーの高度補正よりもいいと思う。
長所:シンプルなUI ジオイド高補正可能
短所:軌跡のリアルタイム表示不可 設定の自由度が低い
これは新しいアプリらしくダウンロード数は少ない。シンプルなユーザーインターフェース。Track Pointsという文字をタップすると記録が開始され、チェックマークをタップすると終了するシンプルな操作。記録中は画面に現在位置情報とそこまでの移動距離、時間、標高差、記録したウェイポイント数がいずれも数字で表示される。記録を終了するとログ一覧画面に軌跡が表示されるが、地図上ではないのであくまで線形を確認するだけだし、リアルタイムでは表示されない。ログはGPXまたはKMLデータファイルとしてメールあるいはBlue Tooth経由でパソコンに出力することが可能。
設定でユーザーが設定できる項目は少なく、特に現在位置情報の取得頻度は1秒、2秒、3秒の三択しかない。
ジオイド高補正機能を追加することが可能で、その精度は高く、山旅ロガーの高度補正よりもいいと思う。
5.AndroiTS GPS Test
長所:地図上で軌跡をリアルタイム表示 ジオイド高補正機能あり
短所:現在位置取得頻度を設定できない ジオイド高補正機能せず ウェイポイントの時刻が世界標準時
このアプリはいわゆるGPS Testと呼ばれるGPSユーティリティーアプリで、以前は山旅ロガーで位置情報が暴れるのを防ぐ目的でバックグラウンドで作動させていたもの。バージョンアップ版を再インストールしたところ無料版でもGPSトラッキング機能が実装されていた。元々衛星電波の取得を素早くするアプリなので位置情報の取得は正確。任意の地図にリアルタイムで軌跡を表示することができる。
ジオイド高補正機能をOnにしてもどう考えても補正されていない。また記録されたウェイポイントの時刻が世界標準時になっている。
長所:地図上で軌跡をリアルタイム表示 ジオイド高補正機能あり
短所:現在位置取得頻度を設定できない ジオイド高補正機能せず ウェイポイントの時刻が世界標準時
このアプリはいわゆるGPS Testと呼ばれるGPSユーティリティーアプリで、以前は山旅ロガーで位置情報が暴れるのを防ぐ目的でバックグラウンドで作動させていたもの。バージョンアップ版を再インストールしたところ無料版でもGPSトラッキング機能が実装されていた。元々衛星電波の取得を素早くするアプリなので位置情報の取得は正確。任意の地図にリアルタイムで軌跡を表示することができる。
ジオイド高補正機能をOnにしてもどう考えても補正されていない。また記録されたウェイポイントの時刻が世界標準時になっている。
以上のような結果、ユーザーインターフェースが好みということとジオイド高補正が良好なGPS Logger (Basic Air Data)をメインに使い、バックアップとしてAndroiTS GPS Testを使うという体制でしばらくはやっていこうと思っている。最近の山行での実用結果でGPS Loggerは2回ぐらいログが飛ぶことがあった。移動距離が○m以下の場合、記録しないという設定から立ち止まったり休憩した後の復帰がうまくいかなかったようだ。
なおいずれのアプリもスマホのスリープ例外、低電力設定無視の設定をし、位置情報をGPSのみに設定した状態での試用です。
なおいずれのアプリもスマホのスリープ例外、低電力設定無視の設定をし、位置情報をGPSのみに設定した状態での試用です。
【追記】
4.のGPS Logger (Basic Air Data)をしばらく使って、何度か記録をロスする区間が発生したが、どうもこのアプリを僕のスマホで使う場合、バックグラウンドで記録ができないようだ。通常、山行の時はGPS Loggerと地図ロイドを立ち上げているのだが、地図ロイドを表示した状態で画面をスリープにするとGPS Loggerがログを取り損なうことが発生する。GPS Loggerを最前面にした状態であれば画面をスリープさせてもログをロストすることがない。
4.のGPS Logger (Basic Air Data)をしばらく使って、何度か記録をロスする区間が発生したが、どうもこのアプリを僕のスマホで使う場合、バックグラウンドで記録ができないようだ。通常、山行の時はGPS Loggerと地図ロイドを立ち上げているのだが、地図ロイドを表示した状態で画面をスリープにするとGPS Loggerがログを取り損なうことが発生する。GPS Loggerを最前面にした状態であれば画面をスリープさせてもログをロストすることがない。
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