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更新日:2018年02月10日 訪問者数:2169
ジャンル共通 山道具・装備
空き缶アルコールストーブ 第3型
TrailJoy
山行の際にラーメンをゆでたり、コーヒーを入れるのに空き缶を使って自作したアルコールストーブを使っている。これまで2種類の空き缶アルコールストーブを自作してきた。
最初に作ったのはサイドバナー式と呼ばれるもので(写真左側)、缶コーヒーのBossボトル缶を使っているので「Bossボトル缶式」と呼ぶ(笑)。
2台目はGroove StoveとかCHSストーブとか呼ばれるもので(写真右)、僕の場合は三ツ矢サイダーの缶で作るので「三ツ矢サイダー式」と呼ぶ。
どちらも五徳の要らないタイプで特に三ツ矢サイダー式のほうは着火後わずか5秒で本燃焼が始まる優れもので、ここ数年はずっとこの型でやってきた。
アルミニウムの空き缶を切って作ったものに直接鍋を載せるという使い方になるので、どうしても数か月すると新しいのを作らないといけなくなる。それで昨年10月に新しく作ったものが着火後5分で350mlのお湯を沸騰させることができた。それまではだいたい7分かかっていたので、熱効率を良くする作り方があるんじゃないかと考察し始めたのが運の尽き、そこから様々な素材を使って、様々な形のアルコールストーブを作り続けることに没頭してしまった。こういう現象を「アルコールストーブ沼にはまる」というそうだが。
ところが、長い試行錯誤の末に結局たどり着いたのは空き缶アルコールストーブとしては一番ポピュラーなこの形のものだった。私的にはビール缶を使ったもの(左端)の外観が美しいと思っているのだが、現在つかっているコッヘルだと炎が底よりも外側に広がってしまって熱効率が悪い。より細い250mlの缶で作ると具合がいいようだ。
CHS(Groove Stove)との比較
第2型の三ツ矢サイダー式の長所は
・本燃焼開始が早い(着火後5秒)
・五徳が要らない
・250ml缶1本で作れる
ということであるが、反面以下のような弱点がある
・軽いアルミ缶の上に重いお鍋を載せるので安定性が悪いこと
・Groove内壁をカップ部(バスタブ)に挿入する際にどうしても変形してしまう
・作成時に変形してしまうため作る度に熱効率が変わってしまう

一方でこの第3型の場合、
・本燃焼開始が遅い
・五徳が必要
という問題点がある。アルコールストーブ本体の制作と並行して熱効率が良くなる五徳もデザインしないといけなかった。様々な素材、形の五徳を作ってみたが、結局市販されているエスビットのポケットストーブを使うことにして五徳問題はクリア。本燃焼が遅いことに対してはブログやYoutubeで色々な熱を回収する仕組みを見て同じように作ってみたが、僕の場合はいずれも効果が無かった。そこで三ツ矢サイダー式で使っているGroove内壁を中に入れて見ることで少しではあるが余熱時間を短縮することに成功した。

以下作り方をノートしておく。
ジョージア式アルコールストーブを作る
材料としてジョージアコーヒー缶を2本使う。この写真のは250ml缶ではなく185mlのショート缶、これで作れる。三ツ矢サイダーの缶でも作れるが、上のほうの写真を見ていただければ分かるように缶の底部の形状が違う。僕のコッヘルで使う場合、このジョージアの缶底のほうが炎の出方が適している。なので第3型は「ジョージア式」と名付ける。
とか言いながら写真はラムーで1本29円で売られていたドリンクの缶で作成過程を撮影したもの。ジョージア缶で作った時に写真を撮っていなかったので。
まず最初に片方の缶底を丸く切りぬく。多くの方がコンパスカッターという工具を使って切っておられるようだが、手許にディバイダーがあったのでそれで缶底に溝を作り、その溝にカッターの刃先を這わせていると切り抜けられる。そして周辺に8個の穴を空ける。僕は精密ハンドドリル1mm径で空ける。千枚通しやキリでも空けられるが、同じ大きさの穴にしたほうが熱効率を安定させられる。この精密ハンドドリルはダイソーで売られれているものだが、置いていない店が多く、あちらこちらのダイソー6軒回ってようやく入手した。ホームセンターでも売っている所がなかった。
続いて缶を規定のサイズに切り分けていく。左端がキャップ部分、右端がカップ部分でどちらも高さ2.5cm。Grooove内壁は3cm高で1cm高に切り目を入れて折り曲げてある。Grooveは1.5cm間隔。主燃室と副室を分ける内壁は3.1cm高にしてある。
これはこの缶の底部が6mmあるのでキャップとカップが完全に被さった場合、全高が3.1cmになるから、そうした。しかし実際には完全には重なっていない。上の青いジョージア缶のは内壁3.2cm高で完全に重なっている。様々な理由があるのだが、内壁について重要なのはカップ側ではなく、キャップ側の底(天井?)部にぴったり着くこと。
このアルコールストーブは真ん中の主室でアルコールが燃え、その熱で副室の底にたまったアルコールが沸騰してGroove内壁を伝って気化ガスとなり上の穴から出るという現象を起こす。もし天井側で内壁が密着していないと気化ガスが主室のほうから出るので熱効率が変わってしまう。なので後で缶を合わせる際に内壁をキャップ側にテープなどで固定してから缶を重ねるようにする。
Groove内壁はそのままカップ部に入れるとカップが変形してしまうので切る。切ると写真のように逆に反るぐらいに開こうとする力が働くので、筒状に丸めてカップ部に入れて放すと缶の内側に貼りつくように広がろうとする。
主室と副室を分ける内壁は切ってカップ、キャップの底の一番凹んでいる所にはまる径になるように丸めてホッチキスでとめてある。そして底側には主室から入れたアルコールが副室に流れるように三角の穴を空けてある。
カップ側にGroove内壁を入れ、キャップ側に隔壁用の内壁を固定して缶を重ね合せる。ワセリンなどを塗って滑りやすくしておき、均等に力をかけて0.5mmづつ動くぐらいのペースで押し込んでいく。強く押すとカップ側の胴の部分が内に折れてしまう。
缶を切り分ける時、キャップ部を先に作っておいて、もう1本の缶をキャップ部に突っ込むことを何度も繰り返して予め筒を広げておくとよい。缶底に近い部分は硬くなっているので一番下まで被さらないことが多い。内壁が動かないぐらい押し込まれておれば完全に重ならなくても機能する。
カップ部のヘリを細かくねじって重ねやすくする方法を公開されているブログもあるが、缶を重ねる際にカップ側が折れてしまうことにつながる場合がある。
缶を切り分ける際にカッターナイフでジャストサイズに切る方法を紹介されている方も多いが、カッターで切るということは缶を内側に押す力をかけているので、曲がり癖がついて重ねる途中でカップ側が折れてしまうことがある。
缶を切り分ける際はカッターで大きめに切り、ハサミで適正サイズにまっすぐ切りそろえるほうが無難だ。
炎の高さを程よい当たり具合にするようにポケットストーブに目玉クリップを付けて高さを合わせている。何個か作ったが、同じ条件で作ったものは燃焼の状態、熱効率が一定して以下の通り。
・アルコール15ml、水350ml
・本燃焼:着火後40〜50秒
・沸騰:約6分
・総燃焼時間:6分35秒〜45秒
燃焼過程はこれまで長く使ってきた三ツ矢サイダー式には及ばないが、五徳を使うので余熱段階から鍋を温めることはでき、トータルでの所用時間は大きくは異ならなかった。携帯性、安定性、作り易さで利のあるジョージア式を当面は使っていくことになりそうだ。
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