記録ID: 1024482
全員に公開
ハイキング
京都・北摂
日程 | 2016年12月10日(土) [日帰り] |
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メンバー | , その他メンバー1人 |
天候 | 曇り時々雪 |
アクセス |
利用交通機関
JR三田(4:58)−<普通吹田行>−(5:44)大阪(5:55)−<┣速長浜行>
電車
−(6:28)京都(6:32)−<湖西線近江今津行>−(6:50)比叡山坂本 -
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地図/標高グラフ


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コースタイム [注]
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
比叡山の千日回峰行には、「無動寺回峰」と「飯室回峰」の2つのルートがある。前者は今回ボクが歩いたルートで、無動寺明王堂を起点とするもの。後者は円仁の修行地だった北山麓の飯室(いむろ)谷を拠点とするものだ。
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コース状況/ 危険箇所等 | 登山道、林道、参拝道が交錯するが、登山道と考えれば、危険な場所などはない。 - |
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過去天気図(気象庁) |
2016年12月の天気図 [pdf] |
写真
感想/記録
by kuma-san
千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)とは、滋賀県と京都府にまたがる比叡山・延暦寺で行われる、天台宗の回峰行の1つ。満行者は「北嶺大行満大阿闍梨」となる。昔、NHKの特集か何かで何度か放映されていたのを覚えていて、いつか歩きたいと思っていた。
千日回峰行は、なんと7年間にわたって行われる。1〜3年目は年に100日、4〜5年目は年に200日行うという。蓮華の蕾をかたどった笠をかぶり、白装束、草鞋履きで行う。5年目までの1日は、無動寺で勤行のあと、深夜2時に出発。真言を唱えながら東塔、西塔、横川、日吉大社と260箇所で礼拝しながら、約30 km を平均6時間で巡拝する。千日回峰行を途中で続けられなくなったときは自害することになっている。そのための「死出紐」と、短剣、埋葬料10万円を常時携行するというから、念の入りようが凄まじい。
5年700日を満行すると、最も過酷とされる「堂入り」が行われる。まず、生き葬式を行い、無動寺明王堂で9日間にわたる断食・断水・断眠・断臥の4無行に入る。堂入り中は明王堂には五色の幔幕が張られ、行者は不動明王の真言を唱え続ける。堂入りを満了(堂さがり)すると、行者は生身の不動明王ともいわれる”阿闍梨”となり、これを機に行者は自分のための自利行から、衆生救済の化他行に入る。6年目にはこれまでの行程に京都の赤山禅院への往復(きらら坂)が加わり、1日約60 km の行程を100日続ける。最終年となる7年目には200日行い、はじめの100日は全行程84 km におよぶ京都大回り、後半100日は比叡山中30 km の行程に戻るが、ほとんど寝る暇もない、まさに”歩く修行”なのだ。以上、ウィキペディアの説明をベースに自分なりの感想を加えてみた。もし間違いや不適切な部分があればご指摘願いたい。
むかし見たNHKの特集は、2回も千日回峰行を達成したという酒井雄哉・大阿闍梨のものだった。去年見たNHKの再放送は、挑戦中の光永(星野)圓道・阿闍梨のものだった。阿闍梨はその後、2009年9月18日に千日回峰行を満行し「北嶺大行満大阿闍梨」となった。(以下リンクは、その放送の一部)
https://www.youtube.com/watch?v=ZLDLL8g1BHk
今回ボクが歩いている途中で、現在、この千日回峰行に入っておられる釜堀浩元・阿闍梨の姿を少しだけ見ることができた。黒い私服姿であったが、2015年10月に堂入りを満了され、修行を続けておられるということだ。
なお、(吉野)大峯山にも千日回峰行があり、こちらはもっと過酷な修行だそうで、満行されたのは1300年間でたった2人というから、おそろしい。修行の世界、上には上があるものだ。ただ、ひとつ疑問に思うのは、宗教や教義がまったく違うのに、千日回峰行の内容が、とても似通っている。歴史的に、一方が他方の千日回峰行を真似て導入したものと想像される。
今回の山行も、またまた、歴史の重みを感じる、興味の尽きない山旅となった。プランにあたっては、strasseさんと、fu-tyanのレコを参考にさせていただいた。この場を借りてお礼申し上げます。
★その後、調べてみたら、大峯・千日回峰行というのは、柳澤眞悟という金峯山寺の僧侶が、比叡山のものを真似て1983年に大峯山に導入し、自らがその1人目の達成者となったということが判明した。その内容は、蔵王堂から山上ヶ岳までの往復48劼髻5月3日から9月22日の毎日、1000日実施するもので、結果的には9年間かかる。さらにその後、4無行の「堂入り」も行うというもの。ネットで見る1300年の歴史というのは無いようだ。
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千日回峰行は、なんと7年間にわたって行われる。1〜3年目は年に100日、4〜5年目は年に200日行うという。蓮華の蕾をかたどった笠をかぶり、白装束、草鞋履きで行う。5年目までの1日は、無動寺で勤行のあと、深夜2時に出発。真言を唱えながら東塔、西塔、横川、日吉大社と260箇所で礼拝しながら、約30 km を平均6時間で巡拝する。千日回峰行を途中で続けられなくなったときは自害することになっている。そのための「死出紐」と、短剣、埋葬料10万円を常時携行するというから、念の入りようが凄まじい。
5年700日を満行すると、最も過酷とされる「堂入り」が行われる。まず、生き葬式を行い、無動寺明王堂で9日間にわたる断食・断水・断眠・断臥の4無行に入る。堂入り中は明王堂には五色の幔幕が張られ、行者は不動明王の真言を唱え続ける。堂入りを満了(堂さがり)すると、行者は生身の不動明王ともいわれる”阿闍梨”となり、これを機に行者は自分のための自利行から、衆生救済の化他行に入る。6年目にはこれまでの行程に京都の赤山禅院への往復(きらら坂)が加わり、1日約60 km の行程を100日続ける。最終年となる7年目には200日行い、はじめの100日は全行程84 km におよぶ京都大回り、後半100日は比叡山中30 km の行程に戻るが、ほとんど寝る暇もない、まさに”歩く修行”なのだ。以上、ウィキペディアの説明をベースに自分なりの感想を加えてみた。もし間違いや不適切な部分があればご指摘願いたい。
むかし見たNHKの特集は、2回も千日回峰行を達成したという酒井雄哉・大阿闍梨のものだった。去年見たNHKの再放送は、挑戦中の光永(星野)圓道・阿闍梨のものだった。阿闍梨はその後、2009年9月18日に千日回峰行を満行し「北嶺大行満大阿闍梨」となった。(以下リンクは、その放送の一部)
https://www.youtube.com/watch?v=ZLDLL8g1BHk
今回ボクが歩いている途中で、現在、この千日回峰行に入っておられる釜堀浩元・阿闍梨の姿を少しだけ見ることができた。黒い私服姿であったが、2015年10月に堂入りを満了され、修行を続けておられるということだ。
なお、(吉野)大峯山にも千日回峰行があり、こちらはもっと過酷な修行だそうで、満行されたのは1300年間でたった2人というから、おそろしい。修行の世界、上には上があるものだ。ただ、ひとつ疑問に思うのは、宗教や教義がまったく違うのに、千日回峰行の内容が、とても似通っている。歴史的に、一方が他方の千日回峰行を真似て導入したものと想像される。
今回の山行も、またまた、歴史の重みを感じる、興味の尽きない山旅となった。プランにあたっては、strasseさんと、fu-tyanのレコを参考にさせていただいた。この場を借りてお礼申し上げます。
★その後、調べてみたら、大峯・千日回峰行というのは、柳澤眞悟という金峯山寺の僧侶が、比叡山のものを真似て1983年に大峯山に導入し、自らがその1人目の達成者となったということが判明した。その内容は、蔵王堂から山上ヶ岳までの往復48劼髻5月3日から9月22日の毎日、1000日実施するもので、結果的には9年間かかる。さらにその後、4無行の「堂入り」も行うというもの。ネットで見る1300年の歴史というのは無いようだ。
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一度は行ってみねばと思っているところ(はいっぱいありますが)のひとつに叡山があります。でも具体的にどう行くのかとか調べもしたことがなく(そのうち、そのうちとか思って)現実味を帯びてなかったのですが、kuma_sanのレコでなんかすぐそこに延暦寺が近づいて来たような気分です。
京都一周トレイルなんていうのもあるのですか?こちらもとても興味深いです。歴史、史跡好きとしては魅力たっぷりです。
レッズさん、そそられましたか
比叡山など、歴史のある山は、ただ登るだけではもったいなすぎます。テーマを持って山に入れば、見えないものもいっぱい見えてきます。今回のボクの山行は、千日回峰行について、その表面をサラッと撫でた程度ですが、これだけのものがでてきます。まさに興味は尽きませんし、感動すら覚えます。
京都一周トレイルについては、専用の地図が出ていますので、これを使うと効率的に周回できます。現在5つの地図が発行されています。あるいは、逆に、地図は一切見ないで挑戦してみるというのもひとつの楽しみ方かも知れません。
https://kanko.city.kyoto.lg.jp/trail/#sales
クマ
確か高校生くらいの時だったか、そのNHKの特集を見たときに恐ろしいと思いつつも、人間はここまで出来るのかと感嘆したものです。
そのルートがこんなところにあったんですね。
いつか辿ってみたいルートです。
さんちゃん、
千日回峰行の修行のうち、歩く方に関して、さんちゃんの今のチカラを以てすれば、行者と同じぐらいのスピードで、やってしまいそうな気がします
千日回峰行に関するNHKの特集は、いくつかあるようで、昭和の初期に作成されたものもあるそうです。昔のやつは、おどろおどろしい様ですが、最近のものはそうでもないですね。ただ、いずれも中身は濃くて深いです。このルートを辿れば、きっと、自分の中に何かを発見できるものと思います。ぜひ辿ってみてください。おすすめします。
クマ
クマさん、お疲れ様です。
雪道を歩いた事もありますが、八王子山の鞍部から
真っ直ぐ行ったため迷走したことがありました。
苦い記憶です。
春先は、バイカオウレンが見られますよ。
ストラッセさん、
ここに何度か来られてますよね。
大変、参考になりました。
興味の尽きない山行ができて
本当に感謝しています。
ストラッセさんは、
次回は「飯室回峰」でしょうか?
雪上のリベンジといきましょう
クマ
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