草津白根山
- GPS
- 05:54
- 距離
- 21.9km
- 登り
- 847m
- 下り
- 1,346m
コースタイム
白根探勝歩道最高地点 10:10-10:20
鏡池 10:45-10:55
白根火山バス停 11:35
草津白根火口展望台 11:50-12:00
白根火山バス停 12:10
芳ヶ平 12:50-13:10 (この間、芳ヶ平一周)
香草(常布の滝展望台) 13:55-14:00
草津温泉バスターミナル 14:55
天候 | よく晴れていたが、展望はあまりスッキリしなかった |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
万座・鹿沢口駅 08:15-(西武高原バス)-09:00 万座バス停 (帰り) 草津温泉バスターミナル 15:45-(JRバス関東)-16:07 長野原草津口駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※登山行程が1日に収まっているため、1日行程として登録しましたが、前夜に高崎へ移動して前泊しているので、行程全体としては1泊2日となっています。 コース全体が一般登山道で、歩きにくい箇所も迷いやすい箇所もありませんが、それは山道を歩いている限りのこと。 最後に草津温泉の市街地に入ってからは、予め道順を決めておくなり、詳しい地図を見ながら歩くなりしないと、最短経路を迷わずに進むのは難しいかもしれません。 また、この日がまさにそうでしたが、火山活動が活発化していると湯釜への道が通行禁止となるので、直近の情報を確認してから出掛けると良いでしょう。 ※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。 |
感想
草津白根山の周辺だけを巡るならば、日帰りでも十分な行動時間を確保できるので、当初は日帰りで計画を立てていました。
(上野発 07:20 の草津1号に乗り、万座・鹿沢口駅でバスに乗り換えて、万座温泉に 11:10 に到着するというパターンです)
でもせっかく行くのならば、芳ヶ平を経て草津温泉に至る長いルートを歩いてみたいと思うようになったので、当日の行動を朝から始められるよう、計画を1泊2日に変更して出掛けています。
高崎駅前のホテルで前泊して、JR吾妻線の初電に乗り込みます。
乗客数は2両編成のそれぞれの車両に10人ずつ程度と少なく、観光客風の姿はチラホラといった程度で、観光以外の乗客のほうが多そうでした。そして大半の人たちが、長野原草津口駅で下車してしまいます。
万座・鹿沢口駅に着く頃には、乗客は数えるほどになっていて、なんと、観光客らしき人の姿が私以外には見当たりません!
案の定、駅の無人改札を出てバス乗り場に向かっても、後ろからは誰も付いてきませんでした。
こんな様子ですから、間もなく相次いで発車する2本のバスも、草津温泉直行便などは乗客がゼロ、万座温泉を経由して草津温泉へ向かう便も、私だけの貸し切りです。早朝とはいえ、名の知れた観光地へ向かう休日のバスでのこの状況は、全くの予想外でした。
白根探勝歩道の万座側の登り口は、空吹の展望台への入口近くにあります。
ガイドブック類では、空吹の展望台について、決まって「万座バスターミナルから歩く」などと書かれていますが、バス停の名称としては「万座バスターミナル」というのは存在せず、実際の最寄りのバス停名は「万座」になります。
そこで下車して前方にある建物を見ると、それが「万座バスターミナル」だったので、それでようやくガイドブックに書かれていた意味が分かったのでした。
「万座」バス停前には、駐車場に併設される形で清潔なトイレがあり、そこに寄ってから行動を開始します。
最初は背の低い草木の中に続く道を登り、やがて樹林帯に入っていきますが、とにかく木段がやたらと多い道でした。歩き始めからいきなり木段が続くので、かなり辛く感じます。一旦下ってからの登り返しになると、段差の大きな箇所が増えてきて、さらに苦しさが増していきます。
樹木が消えて視界が開けると、ようやく砂礫の比較的歩きやすい道に変わって、なだらかな傾斜の中を進めば、やがて最高地点(2150m)に到着しました。
北には本白根山の山頂(2171m)、南には三角点(2164m)がありますが、どちらも火山ガス発生の危険があるために立入禁止で、ここが今日の最高点となります。
ここまで2グループとすれ違っただけで、この最高点にも男性が1人いるだけと、百名山にしては静かな雰囲気です。
しかし白根火山の方向を見ると、続々とこちらを目指して登ってくる人の列が見えるので、今を逃すと、どんどん賑やかになってきてしまうのでしょう。
遠くに目をやれば、うっすらと見えている浅間山の大きな姿が印象的です。ただしその先になるとすっかり霞んでいて、大展望とはいきません。そして足元では、柵で囲まれた登山道の周囲に、たくさんのコマクサが咲き乱れていました。
休憩後、コマクサが広がる中に続く木道を下り、白根火山へと向かう途中で、鏡池に寄って行きます。鏡池の亀甲模様は、最初に眼下に鏡池が見えてくる地点からが、一番分かりやすかったようです。
鏡池の池畔に着くと、池を囲むようにロープが張られていて、残念ながら水際から2mくらいの距離までしか近付くことができません。
でもここで際立っていたのは、池そのものよりも、周囲を取り囲む森の美しさでした。
折しも新芽の淡い緑が、輝くばかりの鮮やかさで池を包んでおり、それをほかに誰もいない静かな中で堪能できたとあって、この後の行程がなければ、いつまでもここで過ごしていたいほどでした。
■逢ノ峰は工事中で通行止め
鏡池から、一部で雪渓が残っている登山道で、ロープウェイの山頂駅まで歩きます。
そして逢ノ峰の登山道に向かうと、なんとその入口が塞がれていました。工事中の看板が立てられており、登山道補修のため通行止めとのこと。工期は昨年10/3〜7/31となっていて、かなり長期に及んでいました。
逢ノ峰は、今日のルートの中では最も景色の良い所ではないかと思っていたので、これにはがっかりです。
仕方がないので、逢ノ峰の東側を巻く遊歩道に回って、ほぼ平坦な道で白根火山バス停へ向かいます。逢ノ峰登山道の白根火山側の登り口も確認してみたが、こちらも同様に通行止めとなっていました。
■さらに湯釜も立入禁止
白根火山バス停に着くかなり手前ですでに、彼方に見える湯釜への道に全く人の姿が見られないのに気付いていて、いやな予感はしていました。レストハウスの裏手に回った時、その残念な予想の的中を知ることになります。
火山活動が活発化を受けて、湯釜から半径500m以内が立入規制されたため、湯釜への道はその入口から全体が通行禁止となっていたのです。
少し離れた規制区域外にある火口展望台へと人の列は続いており、全く見ないで終わるよりはと、私もその列の中に入って展望台を目指します。
でも火口展望台からでも、思っていたほどには遠くない距離から湯釜を見渡すことができました。
写真などで見ていた通りの、白濁してほとんど白に近いような淡い緑色の水面に、誰もが見入っています。その異様さからは、その距離でも十分な迫力が感じられました。
むしろ見る位置が近すぎないことで、周囲に広がる景色との対比の中でこの湯釜を俯瞰できたのは、それはそれで良かったのかもしれません。
次のお楽しみは芳ヶ平です。しばらく人の多い中を歩いてきましたが、芳ヶ平への道に入った途端、喧噪が去って静かな世界へと変わりました。
はじめは火山特有の荒涼とした景色の中に道が延びていて、まるで別世界に入ったような気分が味わえます。
ところがそんな景色は、途中にある軽い登り返しを境に一変しました。
突如として前方に広大な草原が現れて、一面の緑の真ん中では、芳ヶ平ヒュッテの赤い屋根が鮮やかなアクセントとなっています。これはなかなか印象的な演出ではないでしょうか。
やがて道はその草原の中へと入って、ヒュッテの前に到着します。
ここでは一旦湿原の奥へと進んで、いくつもの池塘が点在する中を周回する遊歩道を1周していきます。出会う人の少ない中で、ゆっくりと落ち着いて回ることができました。
緑が鮮やかなこの時期も良かったのですが、紅葉の頃にまた訪れてみたい場所となりました。
芳ヶ平から草津温泉への道に入ると、いよいよ見かける人の数は減って、これ以降は1人を追い越して2人とすれ違うだけになります。
良く歩かれた感じの、傾斜の緩やかな歩きやすい道がどこまでも続いていたので、歩く人の少ないのが勿体ない感じでした。
しかも草津温泉の直前まで続く樹林帯も、新緑が鮮やかで実に良い雰囲気で、やはりここをルートに組み入れたのは大正解でした。
ゆるい坂でも木段が過剰に思える程に続くのがやや玉に瑕ですが、それさえ目をつぶればとても気分良く歩くことができたので、たぶん登りに歩いても快適な道でしょう。
しばらく進んだところで花敷温泉へ分かれる道を見送ります。
さらに下り続けていくと今度は常布の滝への分岐を見ますが、滝への道は崩落のため通行止めとなっていました。
その分岐を過ぎて相当に進んた頃、今度は「常布の滝展望」という標識の立つ分岐が出てきます。ちょっと寄ってみましたが、あまりに遠い眺めでしたし、滝の水音も、すぐ下を流れる沢の音にかき消されて全く聞こえませんでした。
その後は一旦道路に出ますが、すぐにまた美しい森の中に戻ります。道の傾斜も一段と緩やかになって、すでに長い距離を歩いているのに、なお軽やかに足が進んでいきます。
そして少し傾斜が増していくと、その先で車道に降り立ちました。「山と高原地図」の赤線ルートはここで終わっていますが、車道を横断して森の中へと延びる道に、草津温泉を示す道標が出ています。
その山道は、立派な橋で川を渡った後、登り返して車道にぶつかるまで続き、山道が終わる地点には道標や案内図が立っていました。
ここで車道を避けるように右に折れて、林の中へと続いていく遊歩道へ入れば、あとは市街地に出るまでの間、道なりに直進するだけです。
市街地に入った先も、予め考えてあった道順を進んで、湯畑などを見て回った後に草津温泉バスセンターへ向かいました。
詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2009_04_06/mt2009_04_06.html#20090627
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