毛無山
- GPS
- 06:24
- 距離
- 18.4km
- 登り
- 1,202m
- 下り
- 1,790m
コースタイム
不動の滝展望台 10:05-10:10
毛無山(三角点) 11:45-11:55
毛無山(最高点) 12:05
大見岳 12:10-12:15
毛無山(最高点) 12:20
毛無山(三角点) 12:30-12:40
地蔵峠手前の分岐点 13:10-13:15
毛無山登山口 14:00-14:10
湯之奥 14:55
下部温泉駅 15:40
天候 | 晴れ。ただし雲がそこそこ出ていて、日差しに強烈さはなく、また涼しい風もあって、あまり暑い思いはしなくてすみました。 |
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過去天気図(気象庁) | 2008年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
富士宮駅 08:35-(富士急バス)-09:08 朝霧グリーンパーク入口バス停 (帰り) JR身延線 下部温泉駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
朝霧グリーンパーク入口から、不動の滝を経由して毛無山に登る道は、ほぼ全体が急登となりますが、特に注意を要する箇所はありませんでした。 毛無山から下部温泉側への下りも比較的急で、しかも石ゴロの歩きにくい道でした。そして登山口まで降りたら、下部温泉駅までは8kmを越える車道歩きとなります。ここはタクシーを呼んだりするのが一般的なのでしょうね。 ※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。 ※GPS導入前なので、ルートは推測です。 |
感想
富士宮駅から乗ったバスを、朝霧グリーンパーク入口で降りたのは私だけでした。まず最初は舗装道路をひたすら歩くことになります。
登山口に着くまでに2箇所の駐車場があって、どちらにも10台近い車が停められていたので、今日はそれなりの数の人が登っているようです。
登山道はまず枯れた沢を渡り、すぐに分岐点に出ます。ここで、地蔵峠へ向かう道を見送って、不動の滝経由で毛無山に直登する右手の道に入ります。
最初からかなりの急坂が続いて、しばらくそれに耐えていると、不動の滝展望台に到着。ベンチもあったので、ここで少し休んでいくことにします。
不動の滝は大きな落差を持つ堂々とした滝で、水は垂直に近い岩の上を半ばナメるように落ちています。ただ遠くから眺める形なので、あまり迫力は感じられませんでした。
その後も急坂は続いて、結局頂上の肩のあたりの稜線に出るまで、傾斜が緩むことはありませんでした。
不動の滝以降は、6合目の付近で小さな草原状の平坦な箇所を通過するのが、唯一の変化だったでしょうか。
全般的に岩っぽい所も少なくないですが、その割には危険を感じる箇所はなく、所々で手を使うにしても、特段の技術が必要とされることのない、割と普通に登れる道でした。
中にはロープの下がる所も度々ありましたが、手掛かりや足掛かりが豊富な所ばかりで、ロープは1度も使いませんでした。
ようやく稜線に出れば、あとは緩やかなアップダウンで三角点のある頂上に到着です。目の前には富士山が大きくそびえ、その富士の裾野が視界いっぱいに広がります。
そして直下には、今日の出発点となった朝霧グリーンパークと、そこから延びる車道などが小さく見えていて、1000mを超える高度差を登って来たことが実感できる眺めでした。
多くの人はこの三角点の広場で引き返しているようでしたが、「山と高原地図」が「毛無山最高点」としている1964m地点を目指して、さらに奥へと続く雨ヶ岳への縦走路に入ります。
道は稜線から一段下がった草付に細く続いていて、足元では白や黄色の小さな花々が無数に咲き誇っています。通る人が少なくて静かな上、三角点ピークと変わらない展望があって、とても気持ち良く歩ける区間でした。
植生保護を訴える標識がうるさい程に出ている所を見ると、草花を踏み付けて歩いたり、腰を降ろしたりして荒らしてしまう不届き者が少なくないのでしょう。
道はやがて緩やかな登りに変わったので、左手の稜線上を気を付けて見ていると、やはり最高点には標識が立っていました。道からは少し外れるものの、道からも見える位置です。
あまりピークらしい箇所でない上に、展望もなく、もし標識でもなければ、単なる稜線上の通過点に過ぎないような場所でした。
微かな踏み跡を追って標識の前に立つと、その標識には「天子山最高峰 大見岳 1964」と書かれていました。
登山地図でも地形図でも、大見岳はさらに先にある1959mピークの筈で、なぜ毛無山最高点の標識に大見岳の名前があるのかは謎です。
そこでさらに先へと進み、一度下って登り返した1959mピークまで行ってみると、そこにも「大見岳」の標識が立っていました。つまり「大見岳」の標識は2箇所に立っていたことになります。
本物と思われるこちらの「大見岳」も、樹林の中にあって展望はなく、あまり長居したいと思える場所ではありません。今回はここまでで引き返して、毛無山の三角点ピークまで戻ることにしました。
毛無山の三角点ピークで再度小休止した後、下りは下部温泉を目指します。すぐの分岐点で登って来た道を左に見送ると、最初は美しい森の中を緩やかに下ります。
それがジグザグの急降下に変わってしばらくすると、下部温泉への分岐点に出ました。開けた左手を見ると、山頂からの眺めと同様に、富士山を中心とする展望が広がっていました。
分岐点を右に折れて下部温泉への道に入ると、ほどなく中山金山跡を通過して、「大名屋敷跡」「女郎屋敷跡」などの標識がいくつか立てられているのを見ます。
ただし標識の説明を見て往時を偲ぶことができるのみで、少なくとも登山道上から見る限り、遺構のようなものはほとんど残されていないようでした。
その後は比較的急な下りが続いて、しかも石ゴロの区間が多くてあまり快適には歩けません。展望が開ける場所もなく、ひたすら下るのみとなります。
やがて下から川の水音が近づいてくると、ほどなく登山口に降り立ちます。駐車場に停められている車は2台のみで、こちら側から登った人は少ないようでした。
登山口から下部温泉駅までは、8kmを超える舗装道路歩きとなります。
特に、小1時間ほどかけて湯之奥という最奥の集落に出るまでの間は、ただ道が続くばかりで周囲には何もありません。時折車が通る程度で、歩行者の姿は全くなく、こんな所を歩くのは余程の物好きだけなのでしょう。
湯之奥の集落を過ぎれば、地元の人の車が多少は行き交うようになって、また沿道には住宅なども見られるようになっていきました。
やがて道は温泉街に入ります。当初はどこかで食事でもと考えていたのですが、足が相当に疲労していて、一度腰を落ち着けたらもう歩けなくなりそうでした。
そこで、まず駅前まで出てしまうことにしたのですが、ところが駅前に着いてみると、僅かにある飲食店はなぜか全てが準備中。昼の営業が終わって、夕方に再開するまでの、中途半端な時間に当たってしまったようです。
唯一、下部ホテルの中華料理店が営業していましたが、山行後にホテルで中華料理という気分でもなく、また温泉街まで引き返すのは時間的に忙しくなる上、その元気も残っていません。
仕方なく、川を渡った先にある金山博物館の前で気持ちの良さそうな公園を見つけて、そこで行動食と飲み物の残りで空腹を満たして我慢することにしました。
ほとんど何もない下部温泉駅では分からなかった事なのですが、甲府駅のホームで東北・秋田・山形新幹線運転見合わせの電光掲示が目に入り、それで震度6強を記録した岩手・宮城内陸地震の発生を知ったのでした。
被害の大きかった栗駒山は、今日登ってきた毛無山と同じく日本二百名山に選ばれている山です。私も日頃から悪天候は避けるように気を付けていますが、相手が地震では誰にも予測など不可能で、とても他人事ではありません。亡くなられた方々のご冥福をお祈りしたいと思います。
詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2008_04_06/mt2008_04_06.html#20080614
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