富士山吉田口 ツアー登山の添乗員として


コースタイム
五合目14:00-17・30七合目鳥居荘
2日目
七合目鳥居荘23:00-4:00吉田頂上5:40-9:10五合目
天候 | 雨のち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
マイカーは渋滞にあってたけど観光バスは渋滞知らずでした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
とにかく混んでました。サスガは富士山、恐るべしです。 ツアー登山の場合、五合目レストハウス内のベニヤ板に団体名簿を貼らなくてはならなかったので、それが登山届の代わりみたいなものなのでしょうか。 |
写真
感想
8/2・3と富士山登山ツアーの添乗員として、自身4年ぶり3回目の富士山へ行って来たのでした。
仕事としての登山は、10年程前に屋久島で縄文杉を見て以来2回目だったけど、
その時は御一行さんやったもんで、ツアー登山の添乗は初体験なのでした。
気の知れた友人と登るのとは異なる、当日初めて会う人達と登るツアー登山、
前日に名簿を見て、下は10歳上は73歳という年齢に一瞬、頭がクラクラしてまったけど、
まー考えても何ともならんことやで、出たトコ勝負の気分で出発日を迎えたのでした。
当日は7時30分高山を出発。
1日目は、7合目山小屋泊りという、ゆとりをもったスケジュールやったもんで出発も遅めです。
いよいよ、お客様とご対面した訳ですが、それなりの装備の方もいらっしゃれば、
ちょっとその装備では???という方も、いらっしゃったりと十人十色でした。
初対面の様々なメンバーやけど、全員の目的は富士山に登るコトなので、
みんなで頑張りましょう!!!という気持ちを高めさせながら道中、向かうとします。
途中昼食を食べたり休憩しながらのんびり向かい6時間程かけ、
13時30分
富士山五合目到着。
いよいよ富士登山の始まり始まりとなるわけですが、天気は生憎の小雨模様で、
辺りはガスで真っ白、もちろん富士山の姿は全く見えない状況なのでした。
そして、ココで今回の富士登山成否の重要なカギを握る富士登山ガイドさんとご対面でーす。
お客様とお会いする時もドキドキやったけど、ガイドさんと会う時もドキドキでしたな。
正直、ココから先は丸投げする気満々やったでなあああ。
ガイドさんに任せて自分は一番後ろから、付いていけばいいかっと。
で、肝心のガイドさんは伊藤さんという方でガイド歴4年、後でわかった事なんやけど、
地元の大学の学生さんで、スピードスケートをしているという方でした。
物腰の低い優しい好青年さんで2日間、大変お世話になりました。
結果的に、非常に良いガイドさんに恵まれてラッキーなのでした。
ガイドさんから富士登山の心得や注意の話があった後、準備体操をして、
14時
先頭ガイドさん、続いて総勢20名のお客様が2列縦隊で、最後に自分という隊列で、
生憎の天候の中、富士登山ツアーがスタートしたのでした。
スタート地点の五合目から六合目までは緩やかな登山道が続くんやけど、
ウォーミングアップがてら、ゆっくりゆっくり進みます。
空模様は更に悪化し、霧雨から小雨状態に・・・。雨具も上下完全着用です。
そんな悪天候にも関わらず関わらず、さすがは富士山、次から次へと登山者がやって来ました。
明らかにその装備ではきついろー、止めれよと言いたくなる登山者の姿もチラホラと。
やっぱ富士山は登山というより、一種のイベントなんやろうなあ。
やで天気悪くても、登りに来るんやろうなあってコトを思いながら、最後尾を付いていきます。
富士山には馬もいます。
七合目から五合目まで12000円とのコト。帰りに利用する人が出ないコトを祈るのみです。
六合目から本格的な登りが始まり、ココから山頂までひたすら登りが続きます。
登山道が砂地から岩場に変わり、狭まった付近から渋滞が始まったもんで、
当初の予定よりはやや時間がかかったけど、
17時30分
赤い鳥居をくぐり標高は約2900m、本日宿泊の七合目鳥居荘に無事に到着したのでした。
山小屋に到着してからはガイドさんの指示では無く、山小屋の人の指示が絶対になります。
ココで初めて知ったんやけどガイドさんは、各小屋に所属しており、
その力関係は小屋>ガイドとのこと。
ここでの自分の仕事と言えばガイドのアシスタントと、勝手がわからんで見守るコトでしたな。
郷に入れば郷に従えやさな。
濡れた荷物&靴をビニール袋に入れたら、着替える間も与えられず、まずはメシを食えと。
富士山の山小屋の食事はカレーが定番です。
鳥居荘のカレー、なかなか美味しかった。4年前に泊った元祖室よりは美味しかった気が・・・。
しかも1杯だけやけど、お替りもできたし。満足満足。
そしてメシを食った後は、すぐに寝床に案内され仮眠となったのでした。その時刻は18時30分。
ちなみに翌日のスケジュールを決めるのも山小屋の人で、起床時間をコチラが決める権利は無く、
小屋の人が起こしに来た時間に起きろというコトでした。
さすが1年の稼ぎを2カ月で上げる富士山の山小屋、完全小屋主導の、
到着→食事→仮眠→出発という流れが、確立されていたのでした。
何時に起こされるかわからぬまま、ウトウトと仮眠してたわけですが、
後から来た登山者の話し声に仮眠を邪魔されたのには、イラっとしましたな。
ヒソヒソ声でしゃべってても全部聞こえるんやさー。
1時間近く我慢したけど、さすがに堪忍袋の緒が切れたのでした。
そんなむかつく出来事もあり、ほとんど眠れぬまま22時過ぎに起こされたのでした。
一応、予定では翌日は0時出発予定だったんだけど、思いのほか登山者が多く、
渋滞が予想されるので早目に出た方がいいとのコト。小屋の人の言うコトは絶対やで従います。
お客様も小屋の人に起こしてもらい、朝食弁当を受け取ったりして準備して、
23時
鳥居荘を出発したのでした。
幸い雨は上がっており、夜空を見上げると星の姿も見えたもんで正直ご来光は半分諦めていたけど、見えるかもしれんなーっと思ったのでした。
歩き始めて1時間した位で、富士山名物?真夜中標高3000mの場所での渋滞に遭遇。
この後は山頂まで、ずーっと渋滞したままなのでした。
恐るべし富士山、明らかにオーバーユースです。
やもんで休み休み、往年の社会党の国会戦術「牛歩」の歩みで進みます。
休憩も大体1時間歩いて10分位のペースで取りながら進みます。
ツアーで一番大切な事と言えば人員確認やけど、この人数の多さと暗さでわかりにくいので、
難儀したけど、いいお客様ばかりで手間取るコトは無かったのでした。
上に行けば行くほど渋滞は激しくなり、須走口登山道と合流する箇所で渋滞はピークに・・・。
2つあったルートが1つになるんやで混雑するのは当たり前やけど、混雑し過ぎです・・・。
全く動かなくなってしまったので、果たしてどうしたものやらと思ってたら、
伊藤ガイドが登りルートから外れて、下山ルートから登る判断を下したのでした。
富士山は登り下りルートがあり、基本一方通行なんやけどこの状況なら仕方ないでしょう。
結果、非常に好判断で混雑してることは混雑してるけど、秩序ある混雑具合で、
ここから先は、適度なペースで登れたのでした。
となると、あとは時間との兼ね合いです。あまり早く山頂に到着しても早朝の一番寒い時間帯に、
山頂で寒さに耐えながら苛酷なご来光待ちをしなくてはいけなくなるので、
4時位に山頂に到着出来るように、ペースを調整しながら登ります。
ホント、伊藤ガイド、いい仕事をしてくれました。
さすがに山頂近付くにつれ高度も高くなり、しんどさも増すので遅れ出すお客様も出てきました。
「大きく息を吐いて、なるべく立ち止まらずにゆっくりゆっくり歩きましょう!!!」
10歳の少年がでーれえらそうやったので、特に励ましながら登るとします。
みんなで励まし合いながら登り、ついに
4時
吉田ルート頂上到着!!!
なーんと10歳から73歳までのメンバー20名全員が登頂出来たのでした!!!
思わず島崎三歩じゃないけど少年に、「よく頑張った!!!」と言ってしまったのでした。
山頂の混雑具合はひどく、ちょっとはぐれしまったお客様もいたけど、無事に見つかり事なきを得て、
この後の予定を話してから解散、ご来光からしばらくの間、自由時間とします。
ちょっと余裕が出来たので、証拠写真をパシャリしてもらったのでした。
みんながご来光に集中している間に、ささっと朝食を喰らいます。
ちょっと寂しい内容のような気もするけど、十分やさなー。
肝心のご来光は、雲が微妙に邪魔をして一瞬しか見えなかったけど、
前日の雨のコトを思えば十分やったさー。ホント雨が上がって晴れてくれてよかったです。
ご来光も無事に見え、明るくなったトコで周囲を見渡すと、改めて人の多さにビックリでした。
山頂には1時間30分程滞在。みんなに十分満足してもらったところで、
5時40分
下山開始です。
天気も良く、雲海を眺めながら下るとします。
山頂方面を振り返ると青空も広がってました。
下山時は途中の吉田・須走ルートの分岐までは団体下山。
ココを間違えると地獄の苦しみを味わうコトになるんやさなー。
4年前、大学の後輩と富士山に登った時にココで間違えてだいぶ下ったトコロで気付き、
地獄の登り返しをしたという忌々しい出来事を、今でも鮮明に覚えとるでなあ。
そこから先は自由下山です。
登山は登りよりも下りの方が明らかにシンドイので、早い人はさっさと下ってまうけど、
遅い人はかなりシンドそうなので、自分と伊藤ガイドが一番後ろからサポートしながら下ります。
足場の悪い砂の上を、雲海を眺めながらジグザグジグザグ下ります。
どうしても立ち止まって休みが多くなりがちなので、
「休むなら下山してから休んだ方が高度が低くて楽ですよー」
等と励ましながら歩いてもらいます。
遅いとはいえ普通に良いペースで下れ、六合目位まできたトコロでようやく目処も付いたので、
後を伊藤ガイドに託し、一足先に下山したのでした。
9時10分
富士スバルライン五合目到着。
この頃には、五合目はガスで真っ白で富士山の姿はおろか景色は全く見えなかったのでした。
やはり山の天気は変わりやすい。
仕事でなければ、この時点で行って来ましたーあとは帰るだけやさーっと一息付けるんやけど、
あくまでも仕事なので、やるべきコトは沢山あったんやさな。
集合時間を10時にしていたので、10時までの50分の時間を利用して、
ドライバーさんと打ち合わせ・バス降車場所の係員と打ち合わせ・団体写真屋さんと打ち合わせ、
お土産車内販売をしてたので、お土産をバスに搬入等と、休む間も無く働き、
ギリギリ10時の集合時間に何とか自分も間に合ったのでした。
お客様も全員、10時の集合時間に間に合ってました。良かった良かった。
みんなの顔を眺めると、どなたも満足した表情です。ホント良かった良かった。
最後に2日間、大変お世話になった伊藤ガイドにお別れの挨拶をして頂いて、
名残惜しいですが、帰路へ就いたのでした。
帰りは途中、河口湖で入浴&昼食をした以外はひたすら走れ走れで高山へは17時頃到着したのでした。
ちなみに帰りのバス車内、お客様はほぼずーっと爆睡だったのでした。
こうして初めての富士登山ツアー添乗員の仕事は、怪我無く事故無くツアー参加者20名、
全員登頂に成功という、我ながら完璧な仕事をして無事に終了したのでした。
お客様も全員、でーれ頑張ったし、伊藤ガイドの素敵な導きのおかげでもありました。
いいお客様&ガイドさんに恵まれてホント、ラッキーでした。ありがとうございました。
(たまに、頭が混乱して佐藤さんと呼んでましたが・・・、お許し下さい)
今回の仕事は、今後登山をする上でも仕事をする上でも、
ホント色々な意味で非常に勉強になった仕事でした。
これで、また少し人間としての幅が広がったかな。
いい経験をさせて頂きました。
山ちゃんお久しぶりです。
山登りも久々じゃないですか
しかも仕事とは本当にお疲れ様でした
私はまだ富士山には行ってないですが
人の多さにビックリですね〜
でもいつかは登ります
namekojiruさん、お久しぶりです。
7月は予定してた登山がことごとく雨
今回は仕事でしたけど久しぶりの登山でした
富士山、3回目でしたけど相変わらず、人多すぎです・・・。
一生に一回は富士山登らねば、ですね
9月上旬が空いていますかね
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