安土山（城址）から安土城考古博物館へ（銅鐸製作に関する講演と展示）
滋賀県
hirokok510
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- 距離
- 8.3km
- 登り
- 114m
- 下り
- 110m
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| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2017年12月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
自転車
|
写真
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最初に活津（いくつ）彦根神社に立ち寄る。永禄7年の墨書銘のある十一面観音があるので、信長の時代には存在していたようだ、ここの4月の花まつりは安土城築城以後続けられているそうだ。
安土城は信長死後ほどなくして焼失し、大手門付近はその後開墾されて農地となり削平されて、もともとの状態を復元するのが現状では難しいらしいーー
大手道を登る――急で長く直線的な階段は印象的で、信長の力強さと権威を人々に強く印象付けるものだったらしいーー結構な大石で組んであり、段差が大きくて登るのは結構大変―もも上げの練習にはなるーー
主郭部平面図＝標高180mの山頂部に造営され、信長の死直後に焼け落ちているものの、当時の石垣が崩れずに残されており、築城技術の高さが確認できる
山頂の天主台跡は昭和16年と平成11年に発掘調査が行われ、119の礎石が検出された。その構造は特異で天皇の住まいである内裏清涼殿とよく似ており、信長の天皇行幸計画があったという記録があるらしい。
天主跡の発掘調査と復元ーこのあと訪問する安土城考古博物館と同じ敷地内にある「信長の館」にその不思議な天主が復元してあった。1992年のセビリア万博に出店したものを譲り受けたものらしいーー
�宛�寺三重塔ー�宛�寺は信長死後の出火での延焼は免れたが、江戸時代に中枢施設が焼失し、その後伝家康邸に寺院を移動して再建されたという
信長の館に移動ーー時間もないし、復元天主だけ見るのに600円は高いと思い、入り口で引き返すーー（写真はネットで見られるーすごい天主ですが――）
八尾市山賀遺跡銅剣形磨製石剣、石乂、久宝寺遺跡出土の銅片、銅乂再加工品など―青銅製品が身の回りに存在し、それを模倣した石製品が存在したことがわかるーー
感想
安土城考古博物館で青銅器展を見るために出かけてみた。午前中の新幹線、富士山と山頂付近にかかる雲が美しく、写真を何枚も取ってしまう。米原で乗り継いで安土駅11時前、チャリを駅前で借り、最初に安土城跡を訪ねる。途中、活津彦根神社を見かけたので立ち寄ってお参り、安土城跡前の駐輪場にチャリを置き、大手口から発掘復元された石段を登って秀吉邸跡を見る。石段両側には信長の重鎮たちの邸宅跡の礎石が並び、立派な石垣と石段には当時の最高水準の土木技術が使われたに違いないと感心する。
「安土城普請は、石垣と天主築造を第一にすることが信長の厳命であった。石垣を建物の基礎とする我が国初の難工事が開始された。石垣石材の大半は、安土山で産出する湖東流紋岩が使用されている。全体の9割強が「野面積」と呼ばれる自然の石を積み上げた石垣で、石材同士の隙間には、小型の自然石を利用し、丁寧に間詰めされた。『信長公記』には「安土山の大石で、石垣を築き始めた」、「観音寺山・長命寺山・長光寺山（近江八幡市）・伊庭山（東近江市）など、諸所の大石を引き下ろし、これを千人とか2千人、あるいは3千人がかりで安土山に引き上げた」と記録される。重要な箇所に、見せるための巨石を配置する箇所も見られる他、石仏などの転用石も使用されているのが特徴だ.](城：縄張から普請まで｜加藤理文）
「安土城の石垣を詳細に見ると、あまりにバリエーションが多く、同一石工集団が積んだとは決して思えない。様々な石工集団が、最低限の要求を満たして積んだがために、全体的なバランスとして見た場合、統一がとれているように見えるだけなのだ。石工集団は数が少ないため、各国から招聘されたのであろう。安土城の石垣が、それまでの石垣と決定的に異なるのは、石垣上に構築物が築かれることを前提として積まれていることに尽きる。そのため、構築物さえ築けるならば、その形状は問わなかったとしか思えない。主要部については、そこに高さを求めたのである。」(同）
石垣のことは素人なので、これくらいにして、広く曲がった大手道の威容を眺めながら登り、武井友庵邸跡、森蘭丸邸跡などを過ぎると、天守は近い。5分くらい、天守跡下の巨石石積みを見ながら進むと天守直下に出る。下にはまだ名残の紅葉が美しい。
天守の解説版は、
「山頂の天主台跡は昭和16年と平成11年に発掘調査が行われ、119の礎石が検出された。その構造は特異で天皇の住まいである内裏清涼殿とよく似ており、信長の天皇行幸計画があったという記録があるらしい。」
とあり、考古博物館の隣の信長館に復元されている。
天守跡のある安土山山頂（198m）からは琵琶湖一帯が見渡せ、東山道・東海道・水上交通の要所を抑えている。しばらく素晴らしい景観を眺め、総見寺方面に向かう。名残の紅葉を抜けると総見寺の三重塔―信長死後、焼けたが江戸時代に再建されたようだ。徳川家による信長供養か？
12時15分過ぎ、仁王門を通過し、下山して再びチャリで博物館に向かう。
博物館隣の信長館で天守復元を見ようと思ったが600円もするのであきらめ、パソコン映像で我慢。
博物館では青銅器展が行われ、東大阪、茨木市の東奈良遺跡（残りの良い青銅器鋳型出土で著名）から近江。琵琶湖周辺の様々な青銅器製作遺構や銅鐸出土遺跡、銅鐸や銅剣などの青銅製品が一堂に会し、素晴らしい展示だった。まだまだ青銅器はよく理解できていないが、各地に足を運んで極力実物を見るようにしている。
展示では関東でも時折見かける小銅鐸があった。銅鐸の起源は半島の銅鈴などが列島で巨大祭祀具化したものと考えられているが、そのプロセスには諸説あるようだ。一方、列島で出る小銅鐸は弥生後期になって出現し、いわば最後の方で出ている列島さん、関東の物はおそらく東海からやってきたようだ。
今日は多くの青銅関連出土品を見ることができ、気分良く新幹線の帰途に就いた。
、
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