人生初のマルチピッチは最高に気持ちよかった/雲仙・牛首岩

- GPS
- 04:46
- 距離
- 1.4km
- 登り
- 295m
- 下り
- 288m
コースタイム
むちゃくちゃ楽しくて、興奮して、感動した。
まだ余韻が残ってる。
動画で分かってもらえるかなぁ…。
天候 | ☀ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年12月の天気図 |
アクセス |
写真
感想
【出発まで】
月曜に竜岩のリード壁に行った。
もう5.10aは問題なくRP出来るようになったし、ボル壁の5級課題も多分イケル。うん、僕も少しは成長したみたいだ。と思っていたら、ほっしーさんから声がかかった。「土曜にタカちゃんと雲仙でマルチやるけど、一緒に行く?」
え!?行く!行きます!
そう言えば先週、野岳でクライミングした時にN.C.S.の西田校長が、「そのうち雲仙のゲレンデでマルチもやってみようか」と言っていたな。よしよし、みんなに先立って行けちゃうなんてラッキー!
…と思ったけど、家に帰って良く考えてみた。
ほっしーさんは、どう言うつもりで僕を誘ったのだろう?
僕はほっしーさんと一緒に外岩に行った事はないし、そもそもマルチピッチは初めてだ。ほっしーさんは雲仙へはタカちゃんと二人で行くはずだったので「後学のために見学しに来てもいいよ」と言う意味だったのかも知れない。それに三人でマルチってどうやるんだ?ほっしーさんにLINEしたら、「ロープ持ってきてね」とだけ返事があった…。
当日、午前7時。
ほっしーさんの自宅へ集合し、タカちゃんの車で我々は雲仙(ゲレンデは牛首岩と言うらしい)へ向かった。初のマルチピッチにテンションが上がり過ぎたのと、前夜の麹作業が深夜2時まで続いたための寝不足で、変にハイになってる(笑)。車中でタカちゃんに「3人でのマルチってどんなシステムなんですか?」と聞くと、ダブルロープを左右に振り分けて二人が同時にフォローするのだと言う。マジすか?
【牛首岩に着いた】
奥雲仙、R389沿いに牛首岩への入山口はある。
取り付きまでは10分ぐらいと聞いていたが、テープも踏み跡もなく、藪漕ぎして50分位かかってしまった。え?お二人ともココ、初めて来たんですか?そんなのに僕を誘ったなんて…。出だしから不安がいっぱいである(笑)。本当に登れるのかなぁ…。
装備を確認し、10時半過ぎにようやくクライムオン!
天気は寒くもなく、岩もよく乾いていて絶好のコンディションだ。タカちゃんがトップで「ノーマルルート」に取りつく。1ピッチ目は割と登り易くて、緊張も程よく僕も登る。2ピッチ目はラストに手がかりが厳しめのトラバース。これ落ちたら怖いよ〜。3ピッチで終了点にたどり着き、振り返ると雲仙の雄大な景色が…。うぉ〜!人生初マルチだよ〜!すんげぇ気持ちいい!
終了点から少し移動して、懸垂下降。
約40mの懸垂下降なので、ロープダブルで一気に降りる。こんな高さを懸垂下降したのも勿論、初めてだった。わはは、これも気持ちいいや。降りたところで11時半、お昼休憩をとり12時過ぎから2本目の「松の木ハングルート」に取りつく。
1ピッチ目はホイっと登っての2ピッチ目。
え?これどうやって登ればいいの?トップのタカちゃんが「う〜ん、厳しいなぁ」と言いつつ、苦労しながらも進む。竜岩のリード壁では、もちろん僕よりタカちゃんのが巧い。なので、(え〜、俺ホントにここ行けるのか?)と不安。終了点まで着いたタカちゃんから「ビレイ解除〜!」と声が聞こえた。ロープが手繰られてゆく…もう、行くしかない。
でも…一手目からヤバイ。
「外岩はインドアよりスメアを上手く使うんだよ」と西田校長が言っていたのを思い出す。何とか三手進んで核心を越えた所で、ぶは〜っと息を吐いた。むちゃ緊張した!タカちゃんはハングの向こうで姿が見えないし、「なるべく張ってて〜!」と言っても、コレ落ちたら相当ロープ伸びるよな〜。落ちる前提のインドアと違って、マルチの緊張感は物凄く高い。
2ピッチで終了点に着いたときは、思わず声が出た。
「うおぉ〜!」
なんだろう、この達成感。恐怖感と昂揚感がない交ぜになって痺れてる…。竜岩とも野岳ともボルダリングとも違う、この感じ。程なく登って来たほっしーさんも笑顔一杯!お互いに顔を見合わせてニヤリとする。薄く汗ばんだ額にそよ風が心地よい。切り立った岩の眼下に行き交う車が小さく見え、顔を上げると霧氷をまとった雲仙普賢岳が美しく霞んでいた。
【牛首岩を降りて】
3本目の「松の木カンテルート」は次回のお楽しみとして、今日はここまで。雲仙の温泉で汗を流して帰るとしましょう。
ほっしーさんが「どうやった?」と聞いてきた。
や、もうすげぇ楽しかったすよ!コレははまりますね〜!
「マルチが一番楽しいよね」とタカちゃん。
ですね〜。これから竜岩でのトレーニングに身が入ります!
「これで君も変態の仲間入りやな」とほっしーさんが笑う。
や、僕は変態じゃないですよ〜、なんて笑い合いながら、僕は深い充足に満ちていた。互いにロープを繋ぎ合い、短いとは言え壁を登った仲間との連帯感・充実感は言葉にしがたいものだった。
「今度は比叡山に行こう。前入りして酒を飲もうや」
あ、じゃあ僕が醸した新酒をたっぷり持って行きますね★
今日、僕はトップはしなかった。
初めてのマルチなんだから当然だけど、比叡山ではトップをやらせてもらうように技術を身に付けて腕(足?)を磨いておこう、と思った。比叡山の8ピッチを登れたら、どんなにか気持ちの良いことだろう。
【酒を舐めつつ振り返る】
山登りを始めた頃には、ロープクライミングなんて、ましてやマルチピッチなんて自分には縁のないものと思っていた。あんな岩壁をロープ一本で登るなんて正気の沙汰じゃないな、って。
半年前にほっしーさんに誘われて竜岩のアリーナでリード壁を登り始め、ミスチルさんに誘われ初めての外岩となる野岳に行って、今回の牛首岩。来年は比叡山を登れたら嬉しいし、いずれはトラッドもやってみたいと夢はふくらむ。雄大な岩壁に、美しい一本のラインを自分の力で引く。そんなクライミングを、いつかしてみたい。
ほっしーさん、タカちゃん、今回は本当にお世話になりました。
経験浅い僕の面倒を見て頂いて、大変じゃなかったかと思います。でも、僕の初めてのマルチを経験豊かなお二人と共に出来たことが嬉しくて仕方ありません。ほんと、10分で下山できた取り付きポイントまで50分もかけて登った事は一生の思い出です…。
コメント
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マルチピッチって こんな怖そうなものだったんですね
この前 校長が「比叡山でマルチピッチやろう!」って言ってた時
呑気に「行く〜
懸垂下降も 野岳の練習だと ワーキャー楽しかったけど
この高さになると チビリそう
いやぁ 自分のど素人加減に 「クライミング始めました!」って 言うのが恥ずかしくなってきた次第です
練習あるのみですね〜 武者震いがしてきた(笑)
N.C.Sで比叡山行けるかなぁ
来年はコソ練まじめにやって ド素人の域を超えることを目標に頑張ろう!
ってか とうちゃんに ワカさんの動画見せたら 「危ない!」と 全力で反対されそうなんで
「マルチピッチに挑戦!」は こっそり目標にしておきます
や、まじで楽しいよ、マルチ
N.C.S.のみんなで行こうよ、比叡!
人工壁で5.10登れたら、楽しめる
高度感は…これは慣れるしかないんだけど…。
来年の秋には行けるように、僕ら頑張ろうね
クライミングって、心と頭と身体(心技体?)がすべて刺激されるのが魅力的ですよね(??????)
経験者のお友達と一緒に登れれば安心ですね。
それにしても寒くもなく岩も冷たくないクライミングエリアがあるのがうらやましい(^。^)
こちらでは、伊豆の方にある岩場は冬でも登れそうなんですが、グレード高くて私らにはまだ無理なんです(*_*)
ふふふ、九州には年間を通して登れるゲレンデがたくさんありますよ〜♪
ぜひともお越し下さいませ〜
たっぷりのレポートですね。めちゃめちゃ楽しそうです。
小倉のボルダリングジムでも5級がやっとなので、もうちょっと鍛えないとやろなーと思いますが・・・。
トラバースで落ちたら這い上がるしかないんですかね。だとしたら、怖いですね。
楽しかったよ〜★来年は一緒に行こう
トップをゆくタカちゃんに僕も聞きました。
もしセカンドが途中で、もう無理!登れない!って言ったらどうするの?と。
「何をしてでも登ってもらうしか無いな」ってあっさり言われた
とても刺激を受けます。
読んでいて、熱くなりました。
僕らも早くマルチに行きたいです!
僕もいつもカジャさん達に刺激を受けています
九州の岩場トポをせっせと収集してはじめました。
するとナチュプロも欲しくなってきて…ああヤバイです
私がボルダリングジムで中学生に教えてもらってるときに、外岩行ってたんですねー(>_<)
よかねー🎵
来年はNCSで比叡山行きましょ🎵🎵
比叡はいつか行きたいと熱望しております
来年、行けるでしょうか…行きたい
こんなの登れるようになるのは まだまだ先の事・・
と 他人事のように動画をみてたけど
うっかり 校長に牛首岩での補習申請したもんだから
まじまじと動画見ながらイメトレしてみましたが・・
いや〜 やっぱり怖そう
トラバースとか もちろんつかまるとこないんですよね?
張り切った割には また1ピッチで終わりそう
それでも 高さに慣れるには チャレンジあるのみなんで
チビリ覚悟でやってみようかな(笑)
グレードは野岳より易しいから大丈夫〜。
ただ、トラバース(短いんだけど)の高度感とかは野岳に無いよね。落ちたら振られる
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